日本のマスコミがほとんど報じない「ニュース」番外編③
本号はいつもと違って、国内(秋田県・花岡)のニュースをご紹介します。明るいニュースです。
秋田県大館市(旧:花岡)では「花岡暴動」の日(6月30日)を「平和の日」に制定し、おそらく日本で唯一、行政主催で毎年途切れることなく「中国人強制連行受難者慰霊祭」が盛大に開催されています。
そればかりか、かつての強制労働の現場であった「花岡川」の辺に、市民の手によって立派な「花岡平和記念館」が建立されています。その記念館に、今年に入って県内の高校生100人が公式行事として4班に分かれて参観したそうです。
また、秋田県では平和教育の一環として、今年度から「戦争遺跡」20カ所の選定作業に取りかかっていますが、「花岡関連」の遺跡として、この「花岡川」が候補に挙がり、県教育庁の委員によって調査活動が進められています。(*因みに、地元の新聞では共に大きく報道されています)
これまで何人かの市長が変わっても、政治的立場を超えて、こうした「加害の地からの発信」姿勢を堅持し続けています。(*因みに、今の市長は「自民党」所属で、メチャクチャ若い30歳位の青年です。おぼろげな記憶では、当時日本最若手の市長だと話題になったと記憶しています)
今や私たちの周りでは“次世代との断絶”という寒々しい状況にありますが、ここ東北の小さな街では力強く堅持され続けています!
市主催の慰霊祭にはほぼ毎年中国からも生存者や遺族の方々が参列していますが、今年も中国から受難者の遺族3人が来日し、参列しています。この慰霊祭に先立って開催された集会=「フォーラムin大館」にはこれまでの最高人数が参加し、ご遺族の証言に耳を傾けていました。
補助椅子を出して大わらわ。140人の参加だったそうです。因みに、全国各地からの参加者があるとは言え、大館市自体は僅か5~6万人の小さな街です。
このフォーラムで、ちょっとしたハプニングがありました。
今年は、花岡和解に尽力した新美隆弁護士が逝去してちょうど20周忌にあたります。彼の功績と人徳を偲んで会場の全員(?)による黙祷が行われました。
しかし、残念ながら「全員」ではありませんでした。会場にいわゆる「反和解派」の数人が紛れ込み、会場で彼らの情宣チラシを配布しようとしていました。
「花岡和解」の歴史的意義を理解できないばかりか、その成立に尽力した新美弁護士、田中宏先生や在日中国人の林伯耀さんなどを口汚く中傷誹謗するいわゆる「反和解派」が会場に混入していることを知った中国から来日した被害者遺族が憤慨し、発言を求めました。
曰く:「新美先生をはじめとする諸先生方は私たち受難者及びその遺族にとって、かけがえのない友人であり、恩人です。デマを流し、彼らを貶めようとする卑劣な行いを私たちは決して許しません。彼らの奮闘と犠牲を私たちが一番よく知っています。『和解』の意味を評価できるのは私たち当事者を置いて他にありません。ましてや、闘いの場に一度として身を置かず、背後から私たちの背中にナイフを突き刺そうとする卑劣な輩に発言権は一切ありません!」
恐らくはこれまで一度として加害企業の「鹿島」や、日本政府に対し抗議行動は言うに及ばず、抗議ビラの一枚も配ったことがなく、唯々“運動圏=支援者”の集まりに紛れ込んでは「デマチラシ」を撒き、進行を妨害することしかできない、「恥を恥とも思わない」人々に、この受難者と遺族の怒りの声が少しでも届くことを願って止みません。
2026/6/30 墨面記
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