中国の今を目撃してきました。 その2

 

低空経済の発展に力を注ぐ中国・湘湖ヘリコプター基地

 

 低空経済のパイオニア企業・高直航空(ガオジー航空)、杭州低空巴士(杭州低空バス)が文化観光、低空バス通勤体験、緊急救援の拠点を構えるのが湘湖ヘリコプター基地。低空経済とは、高度1,000m以下の有人・無人機を活用した総合経済活動のことです。スタートアップ企業の高直航空(ガオジー航空)の新型ヘリ(ドローン)についてプレゼンを受けました。

 

 

 写真手前が新型ヘリです。プロペラのアームや機体を支えるそり状の脚は折り畳み式で、向こう側に見える車両に自動格納されます。車両は新型ヘリの充電池を兼ねます。新発想新技術のスタートアップ企業の取り組みです。

  新型ヘリの操縦は極めて簡単に出来る様に工夫されているそうです。従来型のヘリが手のひらに箸を垂直に立てて乗せるくらいの難易度に対し、新型ヘリは箸を横に寝かせて乗せるくらい簡単だとのことです。

 

 ヘリの搬出格納、飛行の様子は、プレゼン会場で動画による説明を受けました。

 

ヘリの搬出格納、飛行プレゼン会場・動画 ⇦クリックしてご覧ください。

 

 このスタートアップ事業には、杭州市から1.3億ドル(約200億円)の助成金が出ているとのことです。たまたま近くに居られた古賀茂明先生に日本の助成金について伺いました。日本でも200億円あるいはそれ以上の助成金は普通にあるとのことです。しかし、日本の助成金は企業を育てる目的で出されるが、中国は産業を育てることを目的に出されるとのことです。中国は低空経済そのものに並々ならない期待を寄せ、その発展に注力している姿を目撃しました。

 

抗日戦争勝利浙江(日本軍)降伏記念館、歴史修正主義に惑わされず日中友好を推し進める必要性を痛感

 

 日本は、中国侵略戦争とりわけ1931~1945年の14年で2000万人の中国人を殺害し負傷者を含めると3500万人もの中国の人々に犠牲を強いました。しかし、八路軍・新四軍(中国人民解放軍のルーツ)をはじめとする中国軍と抗日の闘いに起ちあがった中国人民によって、戦死51万人、戦傷100万人超、計150万人超の日本軍が殲滅されました。この完膚なきまでの大敗の結果、日本軍は中国各地域で降伏しました。浙江地域では杭州富陽区銀湖街道のこの地で日本軍は降伏を受け入れました。今、多くの日本人は、この厳峻な歴史に対して余りにも無知です。昨年の「台湾有事」をめぐる高市発言や右傾化を諫止する意味でも抗日戦争勝利浙江(日本軍)降伏記念館の存在意義は大きいと思います。

 

実際の受降式(降伏式)があった場所に当時の模様が再現されています。

降伏命令書を交付する中国軍司令官と中国軍幹部(左側)

 

降伏命令書を受領する日本軍司令官と日本軍幹部(右側)

 

抗日戦争勝利浙江(日本軍)降伏記念館で記念写真

 

追記:「日中戦争の相手は中華民国であり中華人民共和国ではない」のウソ・歴史修正主義に騙されてはならない!

 

 抗日戦争勝利浙江(日本軍)降伏記念館参観の記事を書いていると、米中首脳会談で米中同盟の歴史的意義が再確認されたとのニュースがありました。メディアは一斉に「日中戦争(日本の侵略戦争)の相手は中華民国であり中華人民共和国ではない」と大騒ぎです。無知、低レベルの極みです。

 

 先ず米中首脳会談で明らかになったことは、中国敵視政策で明確に日本はアメリカにはしごを外され孤立無援状態にあること。そして、この窮地を脱するには日中関係改善しかないこと。日中関係改善に失敗すれば日本は衰退の負のスパイラルに陥りかねないこと。メディアは警鐘を鳴らすべきです。政府に日中関係改善を促すべきです。メディアはその使命を果たすべきです。日中戦争の相手は中華民国などと間抜けなことを言っている場合ではありません。

 

 次に、「日中戦争(日本の侵略戦争)の相手は中華民国であり中華人民共和国ではない」は通らぬ屁理屈です。日中戦争当時、中国では第二次国共合作(1937年9月、中国国民党と中国共産党の協力・共闘)のもと、抗日民族統一戦線が結成され、中国は一丸となって日本軍に抵抗しました。

 当時、中国共産党の直属の軍隊は八路軍と新四軍。八路軍は中華民国国民革命軍第八路軍として、新四軍は中華民国国民革命軍陸軍新編第四軍として、それぞれ中華民国正規軍として日本軍と戦いました。その後、中国国民党と中国共産党は対立し中華民国は内戦状態となりました。敗北した中国国民党は台湾省に落ちのび、中華民国の内戦を制した中国共産党は、1949年中華人民共和国を成立させました。

 1971年の国連総会決議2758号により、中華人民共和国政府が中国の唯一合法代表と認められました。同時に、ポツダム宣言・カイロ宣言は中華民国から中華人民共和国へ引き継がれることとなりました。即ち、中華人民共和国政府が、中華民国政府に代わって国連における中国の代表権を正当に継承したのです。

 

 このように、中華人民共和国は日中戦争の当事国であることに間違いありません。メディアは、「日中戦争(日本の侵略戦争)の相手は中華民国であり中華人民共和国ではない」との誤報を撤回謝罪し、政府に日中関係改善を促しその使命を果たすべきです。

(文責:伊関)