この4月末から5月前半にかけて、スペイン・マドリッドに行っていました。玄黄二刀流や無外流と並行して、個人的に稽古している神道夢想流杖道の合宿が行われたためです。
スペイン、ポルトガル、オランダ、スイス、フランス、日本から、40人を超える人が集まっての稽古会でした。8割の方が高段位者で、日本の武術がかくもヨーロッパで深く稽古されているのかと本当に驚きました。
各国の様々な先生方に教えていただきましたが、スイスのパスカル・クリーガー先生には感銘を受けました(神道夢想流杖道をヨーロッパに広めた人物、と言っても過言ではない方です)。
パスカル先生は、稽古中、何度も「Be curious!」と言われていました。「好奇心を持て!」と言うことです。ただ言われた通りに稽古するのではなく、自分から疑問を持ち、積極的にどんどん踏み込め、と言うことだろうと思います。
この言葉に触発されてか、一緒に稽古していたスペインやフランスの方に、武道における所作や言葉(とくに形の名称)について、ずいぶんと質問をされました。こちらも答えるのに四苦八苦でしたが…。
パスカル先生に限らず、ヨーロッパの稽古者からは非常に積極的な印象を受けました。限られた時間で教わるのだから、とことん吸収してやろう!という気構えで、何度も先生に質問するは、同じ動きをとことん繰り返すは、と見事なものでした。こちらも影響を受けて気合いが入りました。
こういう姿勢には本当に頭が下がります。本家である日本でもそうでありたいものです。