どうしてあなたは私の目を見るの?

一生懸命心の中を見透かそうとしているみたいに。


怖がらなくても大丈夫。私はあなたを傷つけない。

話しかけても目を見たまま、何も言わない。

近づくと上目遣いでゆっくり後ずさる。

差し出した私の手を振り払ってまた離れてしまう。

『あなたに私は必要ないんだね』と背を向けると、

『見られてなければ甘えられるの』と静かに寄り添う。


私からは触れることも近づくこともできない。

『私はいいの』って無許可で腕の中に滑り込んでくる。

『構って』と雑誌を読むのも邪魔をする。

シャワールームの磨りガラスに『さ・み・し・い』って書いたつもり?

思い切って抱きしめた私の腕をすり抜けて、

あなたはまた何も言わず、あの目で私を見るんだ。


いつになったら心を許してくれるの。

いつになったら抱きしめさせてくれるの。

いつになったら私の愛はあなたに届くの。


お願いだから、側にきて。

安心して私の手をとって。

信じて。痛くしないから。

今日こそは爪を切らないと。