名もない雀士は幸せだった。
肩書きはなくとも仲間達と楽しく麻雀が出来るだけで良かった。
しかし、そんな時間も終わりをむかえていた。

彼の親友であり、師でもある人は知人達から金を借り
返さなくなっていた。その上、女関係でも揉めていた。


親友は彼からも金を借りて返さなかった。
彼は失望し、全ての知人と連絡を取らなくなり
麻雀をやめてしまった。


麻雀から離れて、1年半が過ぎた頃で鳳凰位戦の決勝の時に
彼は偶然、過去の知人と出会った。そして、彼がいなくなった後に
親友が孤立しているという。それを聞いて、彼は以前の仲間達と
連絡を取り、間を取り持つ努力をした。
しかし、それは失敗に終わった上に彼自身も非難される結果となった。


そこで彼は親友との証としてプロを目指す事を選択した。
親友達とはもう会う事はない。しかし、プロになればどこかで
仲の良かった頃を思い出してくれるのではないかと。


もう会う事のないみんな元気かな。僕はまだ麻雀を続けているよ。
そして勝つ事によってみんなと楽しかった時間を表してみせるんだと。
そう思いながら、小さな街で今日も麻雀を打っていた。