この中でも書いているけど
私はお母さんの顔色をうかがって生きてきたし
お母さんが私よりも妹を優先にしても
仕方ないと思っていました。



それには
私の生き方を真っ向から変えてしまった
こんなできごとがあったからです。



あれは、妹がようやく歩き始めた頃だから
私は4〜5歳ぐらい。
母の実家、大人数での食卓。



よちよち歩きの妹と
よちよち歩きの従兄弟がもう1人。
普段はそんなに飲ませてもらえない
瓶の三ツ矢サイダーをもらったりして
賑やかで楽しい食事の場。



その時、
いきなり耳をつんざくような妹の泣き声。
テーブルの上には卓上ポットがあって
そのお湯を左腕に浴びてしまったのです。




周りの大人たちは
妹を抱えて流水で冷やしに行ったり
病院に連れて行く手はずを整えたり
バタバタと動き回っている。



私は何もすることができず
一人、静止画のように止まったまま。



妹は私の向かい側にいた。
私には妹が見えていた。
だけど、私は何もできなかった。




私だけが取り残されたように
ポツンとそこにいて
目の端に三ツ矢サイダーの瓶が映っていたのを
覚えています。



そこから先は
あんまり覚えていなくて。



お母さんと妹はいつも縁側にいて
妹の腕の薬を塗って、乾かしたりしてたように
記憶しています。



私はいつも少し遠くから
その様子を見ていました。



その距離は
心の距離で



私はいつの間にか
妹にもお母さんにも
気を遣うようになっていました。



妹がお湯を浴びてしまう瞬間
私は何もできなかったことで
ずっとずっと自分を責めて



私がちゃんと見ていなかったからだと
思い込んでしまったのです。



誰にどう謝ればいいのか
誰にどう償えばいいのか
 


誰も私のことを責めてはいないのに
罪悪感に押しつぶされそう



申し訳なさと
いたたまれない気持ち



『妹のことを見てなくてごめんなさい』



妹の腕に残る火傷の跡が
それは私のせい、私の罪だと
言ってるように思えていました。




このできごとの後
気がつくと



ちゃんとした
しっかりした
そんなお姉ちゃんになろうとしていました。



甘えない
頼らない



お母さんに迷惑はかけないように
お母さんを困らせないように
お母さんの機嫌を損ねないように



私はすべてに『お母さん』を投影して
顔色を見て
場の空気をよんで



自分が我慢していることにさえ気がつかず
そうすることで役に立ってる



役に立つことで
その場所に居ることを許されている



そんな風には思っていました。



(③に続く)





11月22日(日)15時から16時
インターネットテレビCwaveより生配信

✳︎番組名✳︎
フランウェイ特別番組〜扉を開ける〜民衆の歌を歌おう

【生放送を観るには】
Cwave http://cwave.jp
トップページ上部の
『NOW ON AIR 放送中のTV番組を観る』から

【生放送後に観るには】
Cwave http://cwave.jp
『過去のTV番組』から

もしくはYouTubeのCwaveチャンネルから
https://www.youtube.com/channel/UCJjf5D5DvBMGMv83V-p-LdA

どうぞご覧ください(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)✨