こんにちは
「愛の不時着」と並行して、先日観た「シークレット・ガーデン」(2010年)にヒロインの友達役で出演されていたユ・インナさんがとても可愛かったので、彼女が主演された「真心が届く」(2019年)を観てしまいました。
ユ・インナさんと、相手役のイ・ドンウクさんは、私が観た数少ない韓ドラのひとつ「トッケビ!」の準主役カップル「死神&サニー」で、気楽に観られそうというのにも後押しされました。
面白かったです!
「真心が届く」の副題は「僕とスターのオフィス・ラブ!?」で真面目な弁護士と女優さんのラブコメでした。
ヒロインは「宇宙の女神」と枕言葉がつく女優さんという設定にまったく違和感のない、破壊的な可愛さと純真な性格で、私もファンになりました。
ヒロインの幸せそうな笑顔がたまらなくて、また、笑わぬ弁護士が恋するとともにどんどん笑顔になってゆくのも素敵。
まさに「いつも僕を笑顔にしてくれる彼女」を地で行くストーリー
で、人から注目される女優さんの恋模様に、なぜかヒョンビンさんとソン・イェジンさんを思い出しました。
大スター同士のお付き合いは本当に大変だったろうなあと。
諸般の事情を乗り越え、カミングアウトするだけで一苦労です←お茶の差し入れ
写真は桔梗。秋の七草のひとつに数えられますが、6月から咲き始めているのを見かけます。
咲いているのは2,3日のような気がしますが次々と咲き、9月頃までかな、長い間、凜とした青紫色を魅せてくれます。
さて、先日「ピョ・チス&セリ」をテーマにしていましたが、書いているうちに、「ピョ・チスや中隊員の人たちは、いつからジョンヒョク&セリの恋に気づいていたのかなと気になりました。
と、いうことで個人的な見解ではあるものの、主な登場人物について考えてみました
ヒョンビンさんは「愛の不時着」のドラマを紹介する動画で「チョルテ・クッピ・ロマンス」(と私には聞える)とおっしゃっていましたが、つまり「絶対極秘の恋愛」ということですよね。
たしかに絶対には違いないけど、「愛を秘密にするため努力する」というより、「困難を愛で乗り越え、幸せになる努力をしていること」がメインに感じられ、そのため周囲の人たちは本人に指摘することはなくても、かなり「分かってた」と思われます。
それは「いつから」だったのか。
婚約者ソ・ダン
【第5話】の最初で、ジョンヒョクとセリの帰宅に出くわしたとき。
最初から嫌な予感がしていたでしょう。
女の勘は当たるのよー
ジョンヒョクは口には出さないものの、置いてゆくセリがちゃんと門の内に入ったかさり気なく確認し、未練がありそうにサイドミラーを見つめていたりするのですから。
「視線」ほど雄弁なものはありません。
それを打ち消したい、と思いながらも【第6話】平壌ホテルまで確かめに行き、気まずい思いに陥ります。
両家の食事会で結婚の日取りが決まり、化粧室で出くわしたセリにマウントを取って、うまくいくかと思いきや、【第7話】でまさかジョンヒョクから直々にセリのことが好きだと告知されるとは
ク・スンジュン
この方も、早かった!と思います。
詐欺師ですから、人の心を読むのは得意ですよね?
【第6話】でジョンヒョクににらみつけられた時からなんとなく察知していたでありましょう。
でもそこは詐欺師、顔には出しません。
どうして最初から察知していたかと思う理由は、すでに【第8話】冒頭(セリを病院から連れ出した夜)で、ジョンヒョクに連絡を取りたがっているセリに「あるいは万が一でも好きなら消えてやれ」と言っています。
こういう語法における「万一○○なら」は、たいてい○○を確信していて使われるといっていいでしょう。
でも、この方の良いところは、変わり身の早さ。リ・ジョンヒョクとセリの本気度を【第8話】の招待所からの出来事で知ってからは、なんだかんだと言いながらリリカップルを助ける側に。
中隊員たち
表向きと、内面に差があると思います。
表向きは【第9話】非武装地帯で。
中隊長の帰りが遅いのをピョ・チスが「少しでも一緒にいたいからだ」と言ったのを、他の面々が「あー」と納得してうなずいたとき。
4人とも内心は「中隊長とセリさん、想い合っているよね」と感づきながらも、表立って話題にするのを避けていたフシはあり、この「あー」で初めて皆で共感した、という印象があります。
内面では、個人の差があります。
ジュモク:この方、【第3話】の可能性を指摘できます。セリを婚約者だと公言して一晩を過ごしたのは南のドラマによくあることで、「そこから恋に落ちます。100%」を予言めいたことを言ったものね。【第4話】でセリが差し出した指ハートの意味を検討しているとき「(セリが中隊長を)好きだということです」と自信満々に答え、チスは「ありえない」と即座に言いましたが、ジュモクは「これまで本当に何にもありませんでしたか」と意味ありげな質問をします。鋭い
でも、【第5話】で指ハートが皆に送られるのを見て、ジュモクは少し自信を失ったみたい。
そこで煙に巻かれたか、【第6話】のピクニックは無邪気に過ごし、【第7話】の病院お見舞いシーンでは微妙な顔をしています。
でも、まあ予感が確信に変わったのは【第8話】のお見舞いシーンで「推し」と「魅力がヤバい」の解説をしたあたりでしょうか。
セリの言葉と、意味が分かったジョンヒョクの表情で、分からないはずはありません。
病室を出てピョ・チスが「銃に撃たれた後遺症」かと言います。
ウンドンは「喜び悲しみ病」かと言い、ジュモクは「重症だ」と言います。
この「重症」は、何が重傷なのか、はっきりさせていません。
あまり顔色が変わっていないので銃の後遺症とも解釈できるし、「恋の病の重症」とも解釈できると思います。
私は「恋の病の重症」説に清き一票を入れます!
その後【第9話】で営倉に入れられたジョンヒョクの面会にいったとき、「南のドラマでは結婚を邪魔するものに水をかけるか、手切れ金を渡す」と言いますが、これはジョンヒョクとセリの間柄を関知したうえでの発言かなと。
ウンドン:純真なティーンエイジャーですが、「喜び悲しみ病」を指摘あたりからうすうす気がつきはじめて、【第9話】前哨地での「あー」につながったと思います。
グァンボム:???という思いは、かなり早くからあったでしょう。【第4話】で「本当の婚約者みたい」とうれしそうに笑顔をほころばせる中隊長を見ているグァンボムです。【第6話】終わりで中隊長の二重警護に「本気」を感じたことでもありましょう。【第9話】で「来た道を戻るんです」という確固とした言い方、そして雨の中セリを車に乗せるときの丁重なふるまい、それは口には出さずとも「中隊長の大事な方」という認識があったと思われます。
ピョ・チス:口が軽くて恋愛に疎そうなピョ・チスですが、【第9話】営倉での面会で、ダン母のことを「そこまでやる人には見えません」と人を見抜く力があることを示しています。
となれば、【第5話】で指ハートを誰にでも飛ばすことに不機嫌になった中隊長の態度に???と思い、【第8話】の「推し」「魅力がヤバい」前後に見せたジョンヒョクの変化にピンとくるものがあったはず。
それなのに言葉だけは「頭も打ったかな」。
ホントにそう思っていたのか、それとも「あってはならない恋心」に気づかないフリをしたくてごまかして見せたのか。
裏表のないピョ・チスだけにうがった見方は適しませんが、照れ屋のチスだけに、私たち視聴者にも心の中を見せません。
耳野郎のマンボクさん
中隊長の婚約者らしいというところから盗聴を始めたので、最初からカップルと思っていたことでしょう。
でも【第3話】子どもによる縄泥棒や、【第9話】互いをいたわり合う2人の会話などを通じて、ふたりの人柄に触れ、好相性だと応援する気持ちが芽生えたように思います。
北の舎宅村の女性達
この方達も「婚約者どうし」として認識しはじめたので「最初から」ということになります。
しかし【第10話】でセリの置き手紙により、ジョンヒョクとの関係は恋人同士ではなく「助けてもらっただけ」という認識ができたはず。
で【第9話】でセリを探す保衛部チョルガンを殴ったジョンヒョクの意外な一面を見たり、【第14話】のダン母を加えた飲み会で「浮気をやり返した」発言が出たりしたところをみると、やはりドラマでは描かれていなかったものの「ただならぬ関係」を感じ取っていたもようです。
ジョンヒョクの両親
分かりやすいです。
【第5話】夜に実家に帰ってきて「お願いがあります」の内容からして不思議だったと思いますが、【第9話】で愛情のこもった再会シーンを目の当たりにしましたもの。
ダンの母&叔父
ダン母も、【第6話】の平壌ホテルレストランで見せたジョンヒョクの可愛げがない態度に、どこか不安があったでしょう。
ましてやダンの元気なさそうなようすを心配もしていました。
でも、まさかセリの存在までは思いもよらず、【第14話】村の女性達との飲み会で、かつての記憶がよみがえったところで発覚、というところでしょう。
難しいのがダン叔父です。
この人がこのドラマで一番とらえどころがない気がします。
ジョンヒョクがダンに惹かれていないことを知っているようで、でもいつもジョンヒョクの役に立ち、それでいてセリの存在に気づいていない感じ。
【第15話】でセリの存在を聞かされても、さほど驚くことも怒ることもない・・・・・・。でもある意味、こういう「目が前についているのは、前を見るためだ」(【第2話】でのセリフ)という姿勢のほうが、長く生き延びられるというものかも。
こんな得体の知れなさゆえか、我が子は最初、このダン叔父がジョンヒョク兄の死に関わっているのではないかと推測していたようです。
セリズ・チョイスのおふたり
【第14話】で刑事から聞き取り調査を受けたとき、代表は身を挺して人をかばうような人ではないと証言していることにより、その時点では認識していなかったと思われます。
その後、セリの意識が戻ったとき、ジョンヒョクが駆け込むのを見て、気づいたかもしれません。
決定打はパパラッチの写真スクープでしょう。
でも、おふたりのうち、子どもがいる(つまり妻帯者)の購買部長は【第13話】で元カレ問題でふたりが叱られて部屋を出て行くとき、ジョンヒョクに声をかけるホン広報チーム長に「やめとけ」的な顔をしているところを見ると、購買部長のほうが勘は鋭いかもしれません。ホン広報チーム長は独身の気がする!
セリの家族
次兄夫婦のうち、サンアは鋭くて【第10話】でセリの家に乗り込んで玄関の靴置きに男物の靴を見かけたとき、すでに直感していました。【第12話】でケガの処置に呼ばれた医師から男性がいたと聞いたときも「ははん」と思ったことでありましょうが、特に関心がなかったようです。
家族の皆さんは【第14話】で撃たれたセリの手術中に立ち尽くしているジョンヒョクを見て、感じるものがあったでしょう。でも「感じる」ほどの関心を見せたのは、セリ母と長兄の妻くらいだったかも。
チョ・チョルガン
忘れてならないこのお方。(とはいえ忘れていて最後の登場)
【第2話】ラストでジョンヒョクから婚約者と言われていましたが、さすが「怪しい」と始めから疑っていましたね
最初から最後までジョンヒョクの敵でしたが、貴重な「僕の女」(字幕)発言をジョンヒョクから聞いたのは、数多い登場人物でもチョルガンだけ!
しかも【第7話】と【第13話】で2回も!
いやはや、参りました。
まとめ
と、いうことでぐだぐだと考察してきましたが、全体を通じて感じたことは、あってはならないはずのジョンヒョクとセリの間柄を、ほとんどの人がうるさく言わずに見守る方向にあったことです。
ダンは意地悪なようでいて、正当な婚約者としてある意味当然の行動を取っていますが、それでもジョンヒョク父に告げ口する程度で騒ぎ立てるということはしませんでした。騒ぎ立てそうなダン母でさえ、ショックを受けて最初に心配したのは「ダンの幸せ」で、ジョンヒョクに怒りをぶつけたのは【第15話】で弟に対してのみです。
周囲の人たちは、それぞれの生活や生き方のなかで、2人に意見したりすることなく、むしろ、どちらかというと痛々しげに2人の恋を見守っている感じがあります。
そういった「周囲の見守り感」が、「愛の不時着」を見るときの「心地よさ」につながるのかな、と思いました。