16.05.20 日本女子代表選出のお知らせ
20日、日本サッカー協会から、6月2日(木)と5日(日)にアメリカ女子代表と国際親善試合を行うなでしこジャパン(日本女子代表)のメンバーが発表され、浦和レッズレディースから池田咲紀子が選出されましたので、お知らせいたします。
池田咲紀子コメント
「このたび、日本女子代表に選出していただき、大変光栄です。この機会に感謝し、たくさんのことを学び、感じ得たいと考えています。自分の良さをアピールすることはもちろん、試合もありますので出場機会をもらえたら、思い切りプレーして、たくさんチャレンジしたいです。応援、よろしくお願いいたします」
【なでしこ】初選出の浦和GK池田咲紀子、モーガンにゴールさせない
スポーツ報知 5月21日(土)
高倉麻子監督(48)の初陣に、浦和からはGK池田咲紀子(23)が初選出された。「全然予想もしてなかったので、びっくりしました。すごくうれしいですし、選考して頂いたからには、思い切って自分の良さをアピールしていきたいと思います」と意気込み、米国代表で対戦したい選手に「得点力がある。そういう選手からゴールを守ることが楽しみ」とFWアレックス・モーガン(26)を挙げた。
高倉監督「全体の能力が高く、GKの資質が高い。GKとして安定したものを見せている。フィードが正確で期待している」と評価
2011年6月4日 vs日テレベレーザ戦:
浦和レッズレディースMatch Day News 66号(Season7)よりー
ー実力でレギュラーを取れるようにー(池田咲紀子)
私がサッカーを始めたのは小学校2年生のときです。
友達のお姉ちゃんがサッカーをやっていて誘われました。女子のクラブチームで、楽しければOKという感じだったので、すぐにサッカーが好きになりました。
元々はFW? そうですね。
GKになったのは、Jrユースレディースに所属していた中学2年生のときです。全国大会前に、一つ上の先輩GKがケガをして、やってみないかと指名されました。それでプレーが良かったみたいで、そのままやることになりました。私自身も試合に出られるのは確実だったからいいかなと思って(笑)。
そのときの監督は、今のレディースユースの神戸監督だったんですが、今レディースにいられるのはそのおかげですし、感謝しています。
理想のGK? 身近なところでは山郷さんですが、その人になりたいと考えてしまうと、それ以上にはなれないと思うので、良いところを盗んで、うまくなりたいと常に考えています。
GKの魅力は、自分がセーブしたところからチームの雰囲気が良くなって勝ちにつながったりするところ。
自分としては、フィールドをやっていたこともあり、足元のプレーが武器なので、もっとそこをアピールして伸ばしていきたいです。
GK
168cm/58kg
1992年9月8日生まれ
埼玉県出身
【サッカー歴】
浦和ラッキーズフットボールクラブ(~2004年)⇒浦和レッズ・ジュニアユースレディース(2005~2010年)⇒浦和レッズレディース(2011年~現在)
※2007年にトップチームに2種登録選手となり、カップ戦に出場。2011年トップチームに昇格。
【レッズレディースでの紹介】
◆プレーの特長: フィードの距離と正確さ、ビルドアップやクリアボールの質
◆新入団時のコメント
「チームの勝利に貢献するだけでなく、自分自身も成長し続けていきたいです。1日1日を大切にし、誰からも信頼されるキーパーになれるように日々励みたいです。」
◆ニックネーム : 「さっこ」
◆得意なプレー:攻撃へつながるフィード
◆好きな選手/ 理由 : 山郷のぞみ/ 人としてプレイヤーとして尊敬している
◆好きな食べ物:カレー
◆好きな言葉 : 諦めたら、そこで終わり
◆自分の性格 : 表に出さない負けず嫌い
◆趣味・特技 : お菓子作り、DVD鑑賞
※浦和レッズレディースオフィシャルブログ/Make Up Ladies →池田選手のブログ
【浦和レッズジュニアユースレディース在籍時】
◆2009年・第12回全日本女子ユース(U-18)サッカー選手権大会: 準優勝
◆2010年・第13回全日本女子ユース(U-18)サッカー選手権大会: 優勝
*JOCジュニアオリンピックカップ*
第13回全日本女子ユース(U-18)サッカー選手権大会 決勝
2010年1月8日(金)11:00キックオフ・大分スポーツ公園サッカーラグビー場Aコート
<試合結果>
浦和レッズジュニアユースレディース1-0(前半1-0)常盤木学園高等学校
得点者:30分橋本舞
【浦和レッズレディース 試合出場】
◆トップチーム初出場 (なでしこリーグカップ戦から初出場)
(*2007年9月9日)
・なでしこリーグカップ予選・第2節/ アルビレックス新潟戦@鴻巣
・3-0勝利
(翌、予選第3節9/16のvsバニーズ京都戦にもフル出場、10-0)
※15歳でトップチーム出場を果たす。
・2007年/ なでしこリーグカップ戦:2試合出場、2試合サブメンバー、なでしこリーグ戦:14試合サブメン
バー
・2008年/ なでしこリーグ戦:1試合サブメンバー
・2009年/ なでしこリーグ戦:7試合サブメンバー
・2010年/ サブメンバーなし
◆なでしこリーグ初出場
(*2011年5月29日)
・リーグ戦第8節/ 伊賀FC戦@上野運動公園
・2-0勝利
◆以降、トップチーム戦績
*2011年戦績
リーグ戦/ 8試合出場6失点・4試合サブメンバー
皇后杯/ 2試合出場4失点
*2012年戦績
リーグ戦/ 5試合出場9失点・13試合サブメンバー
カップ戦/1試合出場0失点・1試合サブメンバー
皇后杯/ 3試合出場1失点
*2013年戦績
リーグ戦/ 17試合出場24失点・1試合サブメンバー
カップ戦/8試合出場8失点
皇后杯/ 1試合出場2失点
*2014年戦績
リーグ戦/ 6試合出場2失点・13試合サブメンバー
IWCC/ 3試合出場2失点
皇后杯/ 4試合出場2失点
*2015年戦績
リーグ戦/ 17試合出場23失点・5試合サブメンバー
皇后杯/ 3試合出場0失点
*2016年戦績
リーグ戦/ 6試合出場15失点・3試合サブメンバー
[通算戦績]
なでしこリーグ戦/59試合出場79失点
なでしこカップ戦/11試合出場8失点
皇后杯/13試合出場9失点
IWCC/3試合出場2失点
【日本代表(アンダー世代)歴】
◆2008年
・スーパー少女プロジェクトinヴィレッジ(3月)、in札幌(8月)
•U-17日本女子代表大阪国際サッカーフェスティバル
•U-17日本女子代表オーストラリア遠征
*FIFA U-17女子ワールドカップ (ニュージーランド)
ー2008年10月28日~11月16日ー
・11月5日/ グループリーグ・パラグアイ戦に出場(81分交代)、7-2勝利
・11月9日/ 準々決勝・イングランド戦にフル出場、2-2から 延長戦の末PKで敗れる。(PK:4-5)
◆2011年~U-19日本代表
6月6日~15日
*アメリカ遠征~アメリカU-18、U-20との試合出場機会なし
8月11日~21日
*第26回ユニバーシアード競技大会 (中国/深圳) / 準優勝
・決勝までの全6試合に出場
8/11 vsエストニア戦 (3ー0)
8/13 vsブラジル戦 (1-3 ×)
8/15 vsフランス戦 (2ー0)
8/17 vsカナダ戦 (6ー0) ※準々決勝
8/19 vsフランス戦 (3-2) ※準決勝
10月6日~16日
*AFC U-19女子選手権ベトナム2011 / 優勝
・全5試合中、2試合出場
10/13 vs北朝鮮戦 (2-1)、10/16 vsベトナム戦(6-0)
◆2012年~U-20日本代表
3月30日~4月6日
*フランス遠征/ vsフランス女子B代表、vsF.C.F.Juvisy
・全3試合中、2試合出場
3/30 vsF.C.F.Juvisy戦 (2-2) 後半から出場。
3/31 vsフランス女子B代表 (3ー0)
6月17日・20日
*国際親善試合(2試合中1試合出場)
6/17 vsU-20アメリカ女子代表@長居 (1ー0)
8月13日
*国際親善試合/ U-20日本女子代表 vs U-20カナダ女子代表 (2ー2)
■FIFA U-20 女子ワールドカップジャパン 2012
2012年8月19日~9月8日
*グループリーグA:全3試合/270分出場 3失点
*8月30日:準々決勝・韓国戦/90分出場 1失点
*9月4日:準決勝・ドイツ戦/90分出場3失点
*9月8日:3位決定戦・ナイジェリア戦/90分出場1失点
※なでしこジャパン公式サイト→池田咲紀子選手・紹介ページ
高倉監督「進歩している選手を選んだ」
なでしこジャパン米国戦メンバー発表会見
(スポーツナビ)
「 GKの池田選手に関しては、非常に全体的な能力、GKとしての資質が高くて、精神的にも安定したものを見せますし、ボールを奪ってからのフィードのところも正確であるので、そういったところの期待も込めて選出しました。」
池田選手は、ジュニアユース時代の中学3年時、飛び級でトッズチームの練習に参加しカップ戦出場を果たしてますから、現選手の中ではまだ23才ながらも最古参の選手となるでしょうか。
レッズレディースだけではなく日本代表としてもカリスマの存在であった山郷さんの後を受け、さらに山郷さんと共にリーグ優勝を勝ち取った中心メンバー達がごっそり抜けた世代交代から、矢面に立たされたのがまさに池田選手といえるでしょう。
2013年、新チームの正GKに就くも、まだ若い選手同士の中では十分な連携が取れず連敗を重ね、降格のピンチを背負いながらも、新たな守護神としてゴールマウスに立ちはだかる日々がトップチームでは続いていきます。
2011年の中国でのユニバーシアード準優勝や、2012年の華やかだったU20W杯3位といった実績は自チームでは見る影もなく、その後は今に至るまでひたすら苦闘が続いていると思います。
2014年リーグ優勝時の主戦GKは平尾選手であり、その後の皇后杯では正GKに戻るも元日決勝で悲願は果たせませんでした。
2015年からはまた、不調のチームを鼓舞する立場となり、今年さらに連敗を重ねるとレギュラーから外され、平尾選手に代わって今季初白星から連勝、現在3試合続けて控えに回っています。
だから高倉監督には、池田選手にとってはひじょうに救われた思いが、全然予想もしてなかった代表入りというコメントにも、表れているのではないでしょうか。
「GKとしての資質が高くて、精神的にも安定したものを見せ、フィードが正確」ってホントよく見て来てくれてるなと、感謝したいです。池田さっこがようやく一つ報われた思いです。
柄の悪い太鼓さんが試合後、「さっこ!さっこ!」と呼び止め、応えていつでも丁重に挨拶するさっこがあるから、どんなに負けても応援したくなります。
ジュニアユースのデビュー当時、自分の仲間の女性の知り合いの方が、地元のさっこちゃんがレディースでデビューするってことで、ホントにいい子で頑張ってほしいという心の込もった言葉が、今でも忘れられません。
生粋の浦和の子が、女子としては初めてのフル代表入りを果たしました。素晴らしいことです。(私全然浦和じゃないけど、すいません)
さっこはしかしひじょうに優しい子で、そのぶんも自らを奮い立たせ乗り越えようと葛藤して来たのかなとも思います。
負けるたびに、本当に深々と頭を下げて泣き崩れて来たさっこが、でもようやくチャンスが訪れました。
以下の引用は、映画「幕が上がる」から、主人公の百田夏菜子が演劇部員たちに、投げかける勇気を与える一節をちょっと変えてみました。
的を射てるとは思えませんが、さっこに送りたいですー
大丈夫か私、って思ってる。
気づいたらずっとそう思ってる。
なんなんだろね、この、不安感!?
でね、思ったの、今日の練習中に。
私たちが、ピッチの上ではどこまでも行ける。
想像するだけなら無限だよ、でもね、でも私たちはどこにも辿り着けないっていうか
私たちが歩いた分だけ、私たちより何十倍も何百倍も早く、宇宙とか世界も広がってて、どんなに遠くに来たつもりでも、そこはやっぱり、どこでもないどこかでしかないんだなって。
辿り着けないんだ、宇宙の果てには。
それが不安てことなんだなって、私たちのことだなって、そう思いました。
最初はただもう必死で付いてきた下手くそなサッカーだったけど、みんなのこととか考えてサッカーしてるうちに、ちゃんとちゃんと私たちのことが詰まってきたんだなあって。
だから、ここで止めるわけにはいかない、だって
それは自分自身をやめることだから。
私は続けます。
行こう、日本代表へ!
無限の可能性を秘めた池田咲紀子の、幕が上がります。