第37回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会 準々決勝
2015年12月19日(土)14:04キックオフ・ユアテックスタジアム仙台
ベガルタ仙台レディース 0-0(前半0-0、後半0-0、延長前半0-0、延長後半0-0、PK5-3) 浦和レッズレディース
[浦和レッズレディースメンバー]
GK 池田
DF 乗松、長船、高畑、臼井
MF 柴田、猶本、岸川(→91分 栗島)、長野
FW 吉良、後藤
SUB 田尻、石井、和田、白木
観衆:2,053人
2015年12月19日(土)14:04キックオフ・ユアテックスタジアム仙台
ベガルタ仙台レディース 0-0(前半0-0、後半0-0、延長前半0-0、延長後半0-0、PK5-3) 浦和レッズレディース
[浦和レッズレディースメンバー]
GK 池田
DF 乗松、長船、高畑、臼井
MF 柴田、猶本、岸川(→91分 栗島)、長野
FW 吉良、後藤
SUB 田尻、石井、和田、白木
観衆:2,053人
今季仙台L戦では、間違いなくベストの試合だったと思います。
仙台のDFラインの裏ゴール前ニアサイドに何度も飛び出しを図ったり、中盤を横切り逆サイドへ持ち運ぶなど工夫が窺え、チャンスには攻め込もうという姿勢が、セカンドボールを拾いポゼッション高くゲームを優勢に運べたと見受けます。
後半はやはり仙台が縦に強さを発揮して前に出て、浦和DFを振り切りゴール前を脅かしましたが、最後フィニッシュに至らせない粘り強い対応で凌ぎ、決定的な場面を許せど、何とかゴールを割らせず死守しました。
パスが短くカットされることは度々あれど、ピンチに直結するボールロストは無かったように見受けられ、全員がしっかり最後まで気を緩めず臨めたのではないでしょうか。
浦和のほうが決定機は仙台より多かったはず、しかし決め切れなかったです。
最後までちゃんと礼を尽くせと、しっかり者の華らしいなあと。
この試合の猶本選手は、今季ベストゲームだったと思えます。インターセプトの多さしかり、フィニッシュに絡む動きにも、彼女が望むイメージに近づけたのではないでしょうか。ただ周りに活かされているぶんを、今後は逆にもっと活かしてあげられる立場となりチームを牽引して行かなければ、成長は望めないでしょう。つまり中盤の立ち位置なら、余裕を持って全体を把握しながら、チャンスとあれば果敢に挑む。確実に自分がフィニッシュに絡める型の確立こそ、枠を捉える確率もおのずと上がって来る気がします。長野選手のほうが戦術眼に長けている、そう思うのは私だけでしょうか。
もう泣き崩れてる場合ではなく、強くなってもらいたいですよね。
110分、選手にサポもいつも以上に奮起して戦いました。ユアスタじゅうに轟き続けた力感溢れる太鼓に合わせて、チャント・コールの一つ一つに思いが込められると、最近にはない、まさに奮い立った浦女の選手たちであり、濃密に熱く戦う時間を共有できたと自負できます。
もちろん猶本を責める声など上がるはずはなく、PKで負けるなら誰かが必然的に被る運命だったのだから、致し方のないことです。
試合後コールリーダーが、それなら延長も含めた時間内で決め切れなかった、つまり勝つには力不足であったいうこと、たしかに同感です。結局今季の得点力不足は最後まで解消されることはありませんでした。
レッズレディースの2015年は、どこか物足りなく今ひとつパッとしないままに、勝負所の弱さばかりが目に付き、満足な結果を残せずに注目を受けることなく、ひっそりとシーズンを終えることとなりました。
巧いが相変わらずか弱い部分を、選手個々の主に身体的なレベルアップを図りながら、チームとしてどう克服していくのか。
特に仙台をはじめ新潟、千葉といった勝てなくなったチーム相手に、首脳陣にも戦術の見直しを含めて改善は求められるでしょう。
相手に浦和には負けない強み(メゾット)がインプットされ自信を抱いているぶん、勝敗の差となって表れている印象を受けます。たとえ僅差で拮抗したゲームを続けていたとしても、勝ち切るまでには至れない。この差は大きいです。
願わくば、1選手に頼らず固定メンバーだけではない充実したベンチワークから常に活性化をはかり、心身ともに逞しく成長していく選手たちの躍動を、来季こそ望みたいです。