レディースユースが面白い | うらじょ

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第21回 関東女子サッカーリーグ1部 前期リーグ第6節
2015年5月24日(日)11:00キックオフ @早稲田大学東伏見サッカー場

早稲田大学 0-1 浦和レッズレディースユース
得点者:33分 小嶋星良

GK :21松本
DF:11遠藤(→86分DF3久保)、19長嶋、5南、17金勝
MF:13木崎、10今井、8長野、9塩越 
FW :7青木(→ 53分FW4 高橋はな)、14小嶋(→74分FW18三浦)

SUB:GK1鈴木、GK12伊能、DF2奥本、DF15高橋恵美理、MF22三木、MF23井上

以上参照: 時々日記「2015/5/24:関東女子リーグ1部 早稲田大戦(東伏見)」



試合序盤から、勝利への強い思いが感じられるレディースユース。強敵早稲田大学相手に高校年代の選手たちが果敢に挑みます。
自分たちのサッカーでしっかり繋ぎ攻撃の手を緩めず、奪られたら反撃に猶予を与えまいとグループワークで相手を囲い込む、意志統一されアグレッシブな熱い意気込みが、ピッチから伝わって来ます。

やや優勢に早稲田陣内でゲームを展開し、早稲田はレッズレディースの勢いあるプレッシングに押されて、受けに回っている状況が続きます。
とりわけ目を惹かれたのは、中盤で奮闘する木崎選手。レディースユースを見るのは、今年1月のU18ジュニアオリンピック決勝以来なんですが、木崎選手は背中がたくましくなった印象です。球際により粘り強くなり、大学生と対峙しても引けを取りません。
サイドライン際で相手に前を塞がれ不十分な体勢ながらも、つま先でチョーンと浮き球のスルーパスを出すあたり、さすがのテクニシャンぶりも健在!

先制点は、そんな木崎選手が起点となり、右サイドへ絶妙なタイミングでアーリーパスを供給→右SBの遠藤選手からゴール前への折り返しに、ゴールハンター小嶋選手が一度弾かれても、再度叩き込んで左隅へゴールイン!
小嶋選手、2月のU16アメリカ遠征では、得意の裏への飛び出しからゴールチャンスを演出する活躍を見せました。特にペナルティエリア内での嗅覚に優れ思い切りが良く、この試合でも持ち味が発揮されたのでしょう。
仲間内では安藤梢の再来と評価高いのです^ ^

試合はその後、先制された早稲田が前がかりとなりますが、レディースユースはチャンスを与えずしっかり守り、反撃からは飽くなきゴールへの姿勢を貫いて行きます。

GKの松本選手がボールキャッチし、味方の戻りを待ってから蹴り上げます。とそこに、下山監督から、もっと早く蹴り出せと鋭い指摘が入ります。
確かに、相手が手薄になった前線にはカウンターへのスペースがあり、監督はもったい無いと嘆くのです。
松本選手、しかしその後は変わりました。キャッチ後素早く、低空で鋭いゴールキックを繰り出すようになり、反撃を促す姿勢を見せていきます。
さすが切り替えの早いU17W杯優勝正GKでもある松本選手は、ゴール前では安定感ある捌きぶりに終始し、ピンチの芽を摘んではチームの士気を高めて行くのです。
特にCK時に、早稲田はゴールへ巻いて入って来るキックインが多かったと見受けましたが、DFと共に集中を切らさず防ぎ続け、ハイボールをしっかりキャッチする度に、万雷の拍手を受けていたのでした。

今回は控えだったGK鈴木選手は、抜群のセービング能力を魅せる選手であり、松本選手と共に今後もハイレベルで切磋琢磨し、お互いを高めていくことでしょう^ ^

中盤には、ユースに復帰した長野選手。チームのバランスを保つ上で不可欠ですね。機敏に小回りが効くから、狭いスペースの中でも少ないタッチ数で繋ぐことが出来ます。
この試合でもワンタッチでパス交換、足もと巧みなボール捌きは健在で、まさにながふうオレッ!でした^ ^
トップチームのリーグ前半戦の苦戦を、途中出場から何度も救う活躍だった長野選手。ユースでは別格の存在感をみせつつあります。

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レディースユースの攻撃には、いかに相手の守備網をずらしてボールを入れて行くのか、バリエーション多くいつも見応えがあります。
様々な展開をつくる上で、まず基軸となるのが、後列から縦に入れてくさびで受けること。ここでしっかりキープできることが大事で、レディースユースではこの労苦を厭わない汗かき役こそ重宝されています。
後半序盤に、それまで前線で身体を張って奮闘していた青木選手に代わり、高橋はな選手が入りました。
ベンチに戻って来た青木選手、上気して赤らんだ顔に、役割を果たせたのか満足げな笑みが浮かんでいます。
トップ下で相手DFに付かれながら、主に繋ぎ役として「汗」をかいていました。状況に応じて上下しくさびで受けて、決して大きくない上背を駆使しながら、チームのために精一杯尽力していました。昨年まで在籍していた柳澤選手も、そんな印象でしたねー^^
(柳澤選手は、対戦相手の早稲田にいまは在籍しているんですね。レディースユース通の方に、ピッチサイドの運営側に座っていたのを教えてもらいました。)

さて代わった高橋はな選手ですが、青木選手と同じポジションに入り、相手DFにさらに当たり負けしない強靭ぶりを発揮してキープし、早稲田側の優勢に傾いていた流れを引き戻す攻撃の起点となって行きます。高橋はな選手は、2月のU16アメリカ遠征ではセンターバックとして起用される迷采配にもかかわらず、DFとしても高い能力を発揮していました。体格で上回るU16アメリカ代表にさえ対等に渡り合えていたのは、はな選手ぐらいだったと覚えがあります。
また清家選手のような強引なドリブルからフィニッシュに至れる速さや、セットプレイ時のゴール前での強さなど得点能力も高いですし、いずれ注目されていく選手でしょう。清家貴子さまがユース時代付けていた崇高なる4番を、王位継承されただけのことはある逸材です。

レディースユースの攻勢に、ややかげりが見え始めた頃、ゴール前中央から矢のようなミドルシュートが放たれ、早稲田ゴールを急襲します。ボールは惜しくも枠上に外れて行きましたが、チームの士気を再燃させるに値する今井選手の一撃でした。
今井選手のミドルを久しぶりに見せていただきました。やっぱりいいもの持ってますよね。この思い切りの良さに、正確性も兼ね備えていますし(これ大事)、いまのトップチームにも見習ってほしい思いがしました。今井選手といえば得意の2列目からの攻撃参加、今後もチャンスに畳み掛ける貪欲さでゴールを狙ってほしいですね^^

後半も経過し早稲田が攻勢の後には、そのぶん間延びしたカウンターのチャンスも生まれてくるわけで、すると俄然目立ってくるのは、一気に持ち上がる様が流麗な、塩越選手の出足の良さです。
塩越選手、内に切り込んで果敢に勝負を仕掛けます。しかしそれなりの相手と対峙した場合、DFにカットされたり、至近からシュートブロックされたりチャンスは潰えているかもしれません。塩越選手にとって、この壁を打ち破る機会が増すことこそ、今後の成長に繋がるのではないでしょうか。
これからもトライ&エラーを繰り返してもめげずに、アグレッシブであってほしいかなと思います。昨年に比べて力強くスケールが増した印象があるだけに、なおさら期待したいですね^^

試合を通じて、レッズレディースDF陣のしっかりとした対応ぶりが随所に発揮され、早稲田に決定機を与えません。
DFリーダーとしての風格も備わってきたセンターバックの南選手は、積極的に前に出て刈り取ることで、事前にピンチの芽を摘んでいきます。
球際ではレディースユース屈指の強さを誇り、ゴール前の侵入を阻みます。サイドライン際のカバーもしっかり埋めているから、サイドの選手は心置きなくアタックできる、頼もしいです。
最終ラインから前が空いたと見るや、自ら持ち上がり一気に前線へとフィードを放ち、全体を押し上げる攻撃的な姿勢も兼ね備えています^^

南選手と双璧を成すセンターバックが長嶋選手。私初めて見るのですが、懐が深く対応に余裕があると言いましょうか、落ち着いたプレーぶりが、チーム全体に安定感をもたらします。
粘り強く相手を追い詰め攻勢を断つことで、反撃への契機となります。これからも注目ですね^^

後半も残り少なくなって行くと、まず追い付きたい早稲田は、次々と攻撃的な選手へと切り替えていきます。
サイドを走らせ、ゴールへの突破口を見出そうとしますが、そこに立ちはだかるのがレディースユースの11番、右SB遠藤選手です。
遠藤選手のサイドでの1対1の強さは、昨年のU17W杯でも実証済み。U17優勝に至るまで、対峙する相手をことごとく止めてきた、ユース年代ではワールドクラスの選手です。
遠藤選手、学習能力が高いんです。前試合のミスを次には修正して実証する能力こそ、なでしこジャパンの資質なんですね。U17W杯を見ていて感じました。
サイドから抜け出した早稲田の選手と対峙すると、執拗に食い下がりかすめ取った場面など、健在ぶりさが感じられました。
もちろんサイドアタックから、ゴールに絡む攻撃センスに秀ででおり、この試合でも先制点を導き出しました^^

左サイドでは、試合を通して変わらず元気なのが金勝選手、無尽蔵のスタミナを誇ります。
終了際でもチャンスと見るや、左サイドから一気に持ち上がると、早稲田ゴール前まで迫ります。シュートかと思いきや、得意のスルーパスを繰り出すと、惜しくもDFにカットされました。これは自分で行ってほしかったと、観客席も盛り上がります。
この試合では、DFラインのバランスを保つことを意識して、あまり見せ場が無かったので残念ではありました。
しかし2月のU16アメリカ遠征では、なんとキャプテンに抜擢され、しかもボランチで起用されるというサプライズも、水を得た魚のようにボールタッチ多く攻守の要として機能し、チームを牽引しました。状況に応じたプレー判断の俊敏さには、やはり卓越したものが感じられます。抜群のボールコントロールだからこそ、成せる技でしょうかね^^

途中出場した三浦選手の前線からのチェイシングが、早稲田の出足を鈍らせ機能し、久保選手が守備固めとして起用されゲームを締め、レディースユースが早稲田からじつに6年ぶりの勝利を遂げました!

いまのレディースユース、プレーしてる選手たちに観戦する者にとっても、まさにゲームを楽しめるチームだと思います。

今日は宿敵メニーナ戦、健闘を願わずにはいられませんね!
ぜひ勝利を祈っておりますー