女子サッカーでネット検索してましたら、ちょっと興味をひく資料を発見しましたのでご報告しますー
International Federation of Football History & Statistics(IFFHS)
という、日本名で言えば「国際サッカー歴史統計連盟」というサッカーに関する様々な歴史や記録などを扱っている組織がありまして、ご存知ない方が多いでしょうか。
(前ブログでも同じことを書きました。以下も同様です、ご了承くださいませ)

1984年にドイツのライプツィヒで発足され(2010年にボンに移転)、世界中のサッカー大陸からサッカーに関わる編集者や識者が参加しているところだそうで、サッカーに関する様々な世界ランキングを作成しています。
20世紀世界最優秀選手(1位はペレ、2位クライフ、3位ベッケンバウアー・・)やクラブ世界ランキング(1位バルサ、2位アトレティコ、3位ボカ・・柏レイソル100位)といえば、見聞きしたことがある方もいらっしゃるかと思います。この連盟から発表されて来たものであり、独自のポイント加算方式により評価しランキング付けされています。
毎年、年間最優秀選手・最優秀クラブの決定なども行なっています。
日本ではサッカージャーナリストの後藤健生氏が、国際サッカー歴史統計連盟(歴史記録学会ともいう)のアジア地区代表委員だそうです。
なお国際サッカー連盟 (FIFA) は、IFFHSをサポートしその活動を認めながらも、協力関係にないと言明していると、ウィキペディアには載っていました。
とはいえこちらの写真 を見れば、IFFHSから表彰された選手や監督らがみな一流どころばかりでトロフィーを掲げていますから、栄誉ある受賞であることがわかります。特に欧州では、IFFHSから発表されたものが大きな記事で取り上げられていますから、由緒ある連盟からの評価として定着している様子です。
前置きがちょっと長くなりました(^_^;)、
そんなIFFHSですが、今年に入ってから、2013年シーズンの様々な年間最優秀賞をオフィシャルサイトで発表しています。
注目したのが、昨年から新たに女子年間最優秀賞部門が設置されたことでして、女子のクラブ・選手・審判など最優秀TOP10ランキングが発表されています。
で、やはり欧米色が強いのですが、そんな中に日本人見つけました。(^_^)v
THE WORLD’S BEST WOMAN GOALKEEPER 2013年最優秀GKランキングです。
世界中のサッカー大陸から70ヶ国の記者・識者が参加、第2回目となるIFFHS・2013年最優秀女子ゴールキーパーが選出されました。
THE WORLD’S BEST WOMAN GOALKEEPER ー2014年1月17日発表ー
[GK Ranking2013] | ||
1位 Hope SOLO | USA/Seattle Reign FC | 110points |
2位 Nadine ANGERER | Germany/Portland Thorns FC | 106points |
3位 Stina LYKKE PETERSEN | Denmark/FCR Duisburg | 42points |
4位 Emma BYRNE | England/Arsenal FC London | 39points |
5位 Almuth SCHULT | Germany/VfL Wolfsburg |
35points |
6位 Ingrid HJELMSETH | Norway/Stabaek FK | 23points |
7位 Miho FUKUMOTO | Japan/Okayama Yunogo Belle | 19points |
8位 Kristin HAMMERSTRÖM | Sweden/Göteborg | 10points |
9位 Gaëlle THALMANN | Switzerland/Torres Calcio | 5points |
ランキング7位に、岡山湯郷Belleの福元選手の名前がありました。
どのようなポイントが加算されランクインしているのかはわかりませんが、2013年世界トップ10に入るGKであると評価されています。(GK部門は9位までの名前しかありませんが)
フクちゃん世界7位です。まず日本では知られてないことかと思われます。
ご本人も知らないでしょうねー 誰か教えてあげてください(^_^;)
ランキング1位最優秀選手賞は、USA代表・NWSLシアトルレイン所属のホープソロ。昨年2012年に引き続いての受賞となっています。
2位のドイツ代表GKアンゲラーは、欧州選手権ドイツ優勝に貢献し、2013年FIFA女子最優秀選手(バロンドール)を獲得した選手ですが、IFFHSの評価ではホープソロに及びませんでした。
(アンゲラーは、2013年はドイツ・1FFCフランクフルト→オーストラリア・ブリスベンに所属し、今年からNWSLのポートランド・ソーンズに移籍。)
他、3位にデンマークのペテルセン、4位イングランドのバーン、5位ドイツの第2GKシュルトなど、いずれも欧州選手権・CL・欧州リーグでの活躍から上位にランクインしている模様です。
2013年女子クラブ世界ランキングでは、トップ10は以下の通りですー
THE WORLD’S BEST WOMAN CLUB ー2014年1月27日発表ー
[CLUB Ranking2013] | ||
01位 VFLウォルフスブルク | ドイツ | 140points |
02位 オリンピック・リヨン | フランス | 96points |
03位 ポートランド・ソーンズ | USA | 41points |
04位 アーセナルFC | イングランド | 31points |
05位 トレス・カルチョ | イタリア |
20points |
06位 トゥルビネ・ポツダム | ドイツ | 19points |
07位 ティレソーFF | スウェーデン | 16points |
08位 FCチューリッヒ | スイス | 5points |
09位 FCリバプール | イングランド | 2points |
10位 FCシドニー | オーストラリア | 1points |
昨年2013年、欧州女子CL(チャンピオンズ・リーグ)を制し、ドイツ国内ではリーグ優勝・カップ杯優勝の三冠を達成したウォルフスブルクが、女子クラブ世界No.1となっています。
2012年にランキング1位を獲得したオリンピック・リヨンは、フランス国内では、リーグ優勝・カップ杯優勝でしたが、CL決勝でウォルフスブルクに敗れ準優勝となり、今回は2位に順位を下げました。
アメリカの女子リーグ・NWSLチャンピオンのポートランド・ソーンズが3位、CLベスト4のアーセナルが4位、5位トレス・8位チューリッヒ・9位リバプール・10位シドニーがそれぞれ国内トップリーグチャンピオン、国内リーグ2位のポツダムとティレソーが5位6位となっています。
しかしこのランキングですが、やはり思うことは、なでしこリーグは対象に入っていないということでしょうか。昨年日本で4冠を達成したINAC神戸なら、このトップ10に入る実力はあったのではないかと。
ならば日本国内だけでなく、国際女子クラブ選手権でも優勝しているのですが、JFA(日本サッカー協会)主催の大会なので、これも対象になっていない様子です。FIFA主催なら当然違ってくるはずですが。
W杯優勝・五輪準優勝国といえどクラブレベルでは、世界的に知名度は無く、評価も受けていないというのが実情のようです。欧州圏か否かは雲泥の差にもうかがえますー
またTHE WORLD’S BEST WOMAN PLAYMAKER 2013という部門では、これは主に攻撃的MFでゲームメイカー的な役割の選手がランキングに選出されています。
1位にウォルフスブルクのCL優勝など三冠に貢献したゲースリンク(独)、2位はリヨンのアビリー(仏)、3位にフランクフルトにドイツ代表でも若き司令塔・マロジャン、4位リヨンのネシブ(仏)、5位はスイス代表のリーダーでリヨン所属のディッケンマン、6位アーセナルのスコット(英)、7位はイタリア代表のレジェンドストライカー、トレスのパニーコ、8位にカナダ代表攻撃の核であるポートランド・ソーンズにのシンクレア、9位はノルウェー代表を牽引するスタークFKに所属するステンスランドとなっています。
やはりここはさらに、欧州の選手ばかりですね。
いずれは、オオギミやチソヨンといった名前も連ねて来ることもあるでしょうか。期待されるところです。
ただ2014年は特に私的には、アンドウという名前がBEST WOMAN PLAYMAKERのランキングに入ってもらいたいんですけど(^_^;)
いまやフランクフルトのプレイメイカーとして攻守を司り、チャンスメイクの起点となるMFであることを評価してもらえたらと、IFFHSのマニアックであろう教授方に申し上げたいですけどね♪