
藤枝順心高 1-0 福井工大福井高
得点: 33分河野朱里
(藤枝の攻勢から早い展開、福井高陣内中央右で、杉田選手からの縦のスルーパスを受けた河野選手が抜け出して素早い振り抜きの鋭いシュートは、福井高GK高橋選手の頭上を急襲し、ゴールネット上部に決まる。)
【福井工大附属福井高校】
__________山㟢__________
竹島___東____森本___竹林
_________泊果穂_________
泊菜穂__橋本__長沢__宮坂
__________高橋__________
GK/1高橋
DF/2泊菜穂、3長沢、4橋本、5宮坂
MF/6泊果穂、7森本、8東
FW/9竹林、10竹島、11山㟢
70分 宮坂→16奈良部
76分 東→18森
【藤枝順心高校】
島村______児野_______山下
_______杉田___河野_______
________大久保舞_________
小川__梅津__奥川__大久保萌
__________吉原____________
GK/21吉原
DF/2小川、5奥川、6大久保萌、8梅津
MF/10杉田、11河野、15大久保舞
FW/16島村、17山下、23児野
66分 児野→20黒崎
※各チームのフォーメーションについては、独自の見立てです。ご了承くださいませー

福井陣内に入りポゼッションで圧倒する藤枝。左右を大きく使ってボールを巡らせ、ゴールに迫る突破口を見出そうとしますが、福井の侵入を許さない頑なな守備意識の徹底が、ピンチの芽を摘んで行きます。
ボールキープに長け、小気味良い連携を連ねて持ち運べる技量では、順心は秀でているのは確かでしょう。
目まぐるしく前線と中盤が入れ替わり、両サイドのポジションチェンジも頻繁に、変幻自在の攻撃を展開する藤枝。
先制決勝点をもたらしたのは、トップ下の中盤左で、あまりポジション移動することなく自らのテクニックを誇示していた杉田選手が、もっと球際を求め動き始めていた、その一連の流れから決定機を演出したと見受けました。
福井の分厚い守備ブロックに苦慮していたからこそだったでしょうか。
福井は、藤枝の圧力の前にマイボールになっても、中盤から先に全くといっていいほど繋げなかったというのもありますが、失点後も我慢強く守備に専心し、チャンスをうかがいながら奮闘していました。
正直なところ、残り時間が少なくなって来ても、バックラインから丁寧にパスを繋いで行くスタイルを変えず、見ていてイライラハラハラは募りました。
度々相手のプレッシャーに引っかかって危うい場面があって来ても、でも、自分たちが学んで築いて来たサッカーは変えることはない。
だから、そんな真面目な彼女たちの信じて来た思いを、否定することは出来ません。
バランスを失った瞬間に、どういう目にあうかの怖さも認識はあったでしょうし。
最後は、自分たちの思い描くサッカーをほとんど表現出来なかったでしょうけど、出来得る限りの試合としての体裁は作れたのではないでしょうか!?
凌いで来ても終盤になるにつれ、破綻して失点を重ねるのはよく有ります。福井は最後まで頑張りました。
健気な思いが、次の機会に活かされ報われることを願いたいです。

福井の応援団、流行りの歌をチームの応援歌に変え、次々に持ち歌を披露していきます。
聞き覚えのある10数曲が、歌詞の細かい部分まで応援歌になっていて、そのほとんどを部員たちが暗記して歌い上げているのはすごい!(他の高校の応援もそうですが)


リードを許した後、試合中、福井と同地域の開志学園JSCや、1回戦で福井に負けた津田高校が友情応援に加わり、応援は倍以上の規模に!
これは高校選手権ならではの光景。(男子も有りますね)
感情豊かに共に試合を楽しむ涙する。共感しあえる思いやりこそ、なでしこジャパンに繋がっているのかな、と思えたりしました。
いざというときの底知れない女子力は、受け継がれている様子ですー
藤枝の追加点を許さなかった貢献度は、間違いなく高かったはずですから。