今週号のサッカーダイジェスト、
セルジオ越後さんのコラム・天国と地獄で、今月中旬に行なわれたなでしこジャパンの、スウェーデン遠征について書かれています。
越後氏の感想は、
アメリカ戦での大敗は、原点を見つめ直す良い機会、負けてよかったんじゃないか。
なでしこは、世界一になったとはいえ、実力的にはまだアメリカと差があるのに、世界一の実力があるような報道が相次いで、今回の大敗にがっかりさせられ、オリンピックに不安になった人もいることでしょう。
でも選手たちが、アメリカに対して実力が足りないのは自覚しているはずだし、今回負けたことで、またさらに挑戦する気持ちになったよい機会になったのではないか、勝って浮かれて本番にのぞむよりはいい、という感じでした。
6月18日のアメリカ戦、
序盤、矢継ぎ早に2点を取られましたが、むしろその後の建て直しのほうを、僕は注目して見ていました。
1点返して、その後が続かなかったですけれども、アメリカがとても警戒している様子は判りました。
オリンピックでも、逆境に強いなでしこジャパンであってもらいたいかな。
以下は、昨年からの日本とアメリカの対戦成績。
結果とシュート数に、Shots on Goalというシュートがゴールの枠を捉えたかどうかの記録です。
*2011年3月2日 :アルガルベカップ
日本 1-2 アメリカ
シュート数/ 日本6、アメリカ16
Shots on Goal/ 日本3、アメリカ7
*2011年5月14日 :日米親善試合(アメリカ)
日本 0-2 アメリカ
シュート数/ 日本9、アメリカ15
Shots on Goal/ 日本3、アメリカ9
*2011年5月18日 :日米親善試合(アメリカ)
日本 0-2 アメリカ
シュート数/ 日本8、アメリカ15
Shots on Goal/ 日本3、アメリカ9
*2011年7月17日 :ドイツW杯決勝
日本 2-2 アメリカ
シュート数/ 日本14、アメリカ27
Shots on Goal/ 日本6、アメリカ5
*2012年3月5日 :アルガルベカップ
日本 1-0 アメリカ
シュート数/ 日本5、アメリカ7
Shots on Goal/ 日本4、アメリカ2
*2012年4月1日 :キリンチャレンジカップ
日本 1-1 アメリカ
シュート数/ 日本10、アメリカ8
Shots on Goal/ 日本5、アメリカ3
*2012年6月18日 :スウェーデン遠征
日本 1-4 アメリカ
シュート数/ 日本9、アメリカ19
Shots on Goal/ 日本2、アメリカ11
赤字で記しましたが、日本がアメリカに対して、引き分け以上の結果の場合、ゴール枠をとらえたシュート数が、アメリカを上回っているんですね。
ドイツW杯決勝のとき、総シュート数では倍を撃たれているにもかかわらず、ゴール枠をとらえているは日本が1本上回っています。(このスタッツは、USAサッカー公式サイトの数字です。)
今回のスウェーデン遠征では、倍以上撃たれて、ゴール枠をとらえたものも僅か2本で、アメリカに圧倒されているのがわかります。
日本が、アメリカに限らず劣勢となる相手に、いかに少ないチャンス活かし得点につなげることができるのか、これからのオリンピックでも求められるものではないかと、思っています。