西の なお美 トランジション日記。

西の なお美 トランジション日記。

府中市議会議員 西の なお美 のつれづれ日記。
持続可能な地域社会への移行。
食、経済、エネルギー、職を地元・府中で循環させて地域力を高めよう!

コロナ禍で、非正規雇用の方々の困窮が問題となっています。予算特別委員会の総括質疑では、公務員の非正規雇用のことを取り上げました。

  • 公務員に限らず女性は非正規雇用の割合が多く、解雇やシフト減などコロナの影響を大きく受けていること。
  • 公務員のエッセンシャルワーカーや相談員などの多くが任期最長1年の不安定な雇用であること。

2つの側面から、問題を提起しました。

 

公務員の中でも非正規雇用割合が高まっています。

昔は、安定した仕事を目指せば公務員だったし、女性でも定年まで勤められると言われた時代もありました。

しかし、今、日本では「官製ワーキングプア」という言葉があるように、非正規の公務員が激増しています。

昨年4月に導入された会計年度任用職員制度が、非正規の公務員の生活をしっかりと支えることができているのか、市の現状と考え方を聞きました。

 

■府中市の会計年度職員の人数

正規職員 1,293人 

会計年度任用職員 1,220人

 

月額制会計年度任用職員 男性92人(28%)、229人(72%)

日額制・時間額制会計年度任用職員 男性30人(3%)、女性870名(97%)

女性問題相談員、生活援護課の相談員、スクールソーシャルワーカーなど、直接、市民の相談対応を行う主な職種について、正規職員と会計年度職員の人数を聞いたところ、正職員は0人でした。

 

 

公務労働あり方については、月額制会計年度任用職員は専門性を要件とする業務、日額・時間額性は、事務補助などと示されてはいますが、「欠員等の事情に応じて、都度設置される職」とされ、助産師や看護師といった専門性の高い職種も含まれています。高いスキルを持っていても、主管課の都合で勤務時間や日数を決められており、思うように仕事ができない、自分の専門を生かせるのは、日額・時間額制の任用職員にしか募集がないので仕方なくこの条件で働いている、という人もいます。

 

「職務内容が、正規職員とは異なる」と答弁もありましたが、会計年度任用職員は、相談支援といった行政行為の一端を担うことはできますが、政策や決定のプロセスに関わることができません。職場で得た知識や経験を、市の政策に生かすことができないのです。

市民の実情を把握し、すぐに政策に反映させていくことができないのは、大きな問題です。

この課題を解決するためには、必要な部署に適切に正職員を配置することと、非正規であっても長く勤務が続けられるような条件や環境にしていくことが必要ではないでしょうか。

 

 

非正規で働く「婦人相談員」の記事が1月6日の朝日新聞に掲載されました。

 困窮女性、助ける私がワーキングプア 婦人相談員の現実

婦人相談員とは、DVなどの相談を受けて使える制度を探し、手続きに同行するなどの業務を担っています。コロナ禍でDVや性被害、住む家がない、という女性のSOSが押し寄せており、勤務時間内では仕事が終わらず、休日に弁護士事務所に同行することなどもあったそうです。待遇の低さに転職を考えたこともあるが、相談者のことを考えて踏みとどまったと言います。

 

大阪弁護士会が昨年9月に生活困窮者の相談窓口の相談員に行ったアンケート調査の結果を発表しました。43%の相談員が「緊急事態宣言後に、仕事を辞めようと思ったことがある」と回答。非正規の自治体職員の60%が「賃金水準が仕事の内容に見合っていない」と回答したという結果が出ており、「相談崩壊と言うべき危機的な状態になっている」と指摘しています。

 

相次ぐ災害やコロナ禍で、市民のいのちや暮らし、権利を守る役割がますます求められています。

担い手である、専門性を持つ職員の多くが非正規雇用であり、安定した雇用環境にないない場合も多くあることから、この状況を放置すれば、十分な市民サービスが提供できなくなり、公共サービスの崩壊も考えられます。

公務労働のあり方を根本的に見直していく必要があると思います。

 

「会計年度任用職員制度が創設された趣旨を踏まえた上で、労働環境の整備に取り組んでいく」との、市の見解を確認しました。