西那須野いぬねこ里親会では
シェルター併設のTNR手術室にて
年間1400匹以上の猫たちを手術をしています。
その中で、リターン出来ない状態の猫を
やむなくシェルターで預かることがあります。
今回は、
子宮脱になってしまった母猫と
急に食欲をなくして
四肢が立たなくなってしまった子猫を
預かりました。
2匹は親子ではありません。
子宮脱の母猫は、出産時に胎盤ごと
出てきてしまい、子猫は全員死亡
母猫は、無事に手術を終えましたが
重度の貧血により、次の日の朝死亡。
ワーワーと声をあげ、とても苦しそうでした。
母猫を手術室に連れてきたご夫婦は
「飼い猫に、子猫を産ませたかった」
「子猫を産ませて、育てたかった」
と説明していました。
メス猫を避妊せずに飼い、
妊娠を期待して故意に外へ逃がした
ということ。
結果、妊娠して子宮脱になり
処置しても回復できず、
亡くなってしまったのです。
可愛がっていた、と説明していましたが
亡くなった子を迎えに来ることはなく
火葬もシェルターでお願いしますとの事でした
この子はシェルターの子達と一緒に
火葬することになりました。
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こちらの子猫は、あるお宅の植木鉢で
休んでいる所を保護されました
栄養失調で痩せていたので
これから預かりさんの元で体力をつけて
里親募集をする予定でした。
初めは預かりさんの元で
普通にご飯を食べ
元気だったそうですが
急にぐったりと動かなくなり
呼吸も苦しそうになってしまいました
酸素室が必要だった為
シェルターで預かりました。
原因が分からない為、代表と
お世話になっている獣医さんとで
相談しながら色々な投薬を試しました。
煮干しにかじりついたり、
ご飯に顔をうずめて食べたい素振りを
することもありましたが、身体全体に
力が入らないような感じで
自力で食べることができません。
シリンジ給餌も一度にたくさん飲めないので
1時間に1度、少しずつミルクを飲ませ
体温が下がらないようにカイロで温めました。
できる限りの看病をしましたが
残念ながら、亡くなってしまいました。
最後は、シェルターの仲間たちに
囲まれ、亡くなりました。
お世話好きのタラオが、全身を
くまなく舐めてヨシヨシ頑張ったね、と
撫でてくれているようでした。
保護活動をしていく中で、この子達は
なんのために生まれてきたのかと
考えさせられる場面が沢山あります。
目の前で小さくなっていく呼吸を
ただ見守ることしか出来ない
この数日の虚しさは
何度も感じたいものでは無いですが
こんな子達をこれ以上生まないために
活動しているのだという目的を
改めて感じる時間になります




