8日の朝、寝たきりだったキースが
亡くなりました。5歳と8ヶ月でした。
謎の起立不全からおよそ2ヶ月半
少しずつ症状は悪化し、
最後1週間は自力では
全くと言っていいほど
立ち上がることが出来ませんでした。
横になるとさらにぐったりし、
元気が無くなるキース
様々な病気の可能性を考え
手を尽くしましたが、
回復は見られず、死因・病名が
分からないことが気がかりです。
シェルタースタッフさんが
御家族と協力して
キースが起立した姿勢を保てるようにと
ハンモックを自作してくださいました。
姿勢が保てるおかげで
一時的に回復したようにも見えたキース
早くご飯をちょうだい、と
スタッフを見つめていました。
別の裁縫の得意なスタッフさんが
キースために細かく採寸した
専用ハンモックを
作ってくださっているところでした。
立てない間も食欲はあり、
口にはいつも食べかけのチモシー
きょうだいのマーサ(︎︎ ♀)も
キースよりは症状が軽いものの
時々痙攣や眼振を起こし、
ぼーっとしていることが多く
安心することができません。
キースが今回、どうしてこのように
なってしまったのか
家畜保健所に解明を希望しました。
家畜とされる動物は、
たった一頭のペット(家族)であっても
保健所に死亡を報告し、遺体を
提出しなければならない
決まりがあります。
遺体は、家畜農家などで死亡した
家畜と一緒に焼かれ、
ほとんどの場合
お骨も返ってはきません。
過去20年以上日本では出ていない
ウイルスの確認のためだけに、
家畜の遺体は解剖されるのです。
そこで動くお金についても
どこへ利益が行くのか等々…
書ききれない背景があるのです。
一般に家族として飼われていた
動物の体にまで、
見つからないウィルス検査のために
わざわざ傷をつけ骨を割り、
埋葬もさせないこのシステムに
団体としては強く反対しております。
しかし、今回のケースは異なります。
キースの遺体を預ける代わりに、
残されたマーサの為に
何としても治療の希望を
見出してあげたいと思いました。
原因や治療の糸口が見つかればと願い
返答を待っています。
死因特定の為、なるべく早く
キースを連れ出さなければ
なりませんでした。
キースの遺体のそばで
ふらつくマーサは
何を思っていたでしょう。
静かに横たわるキースを
抱きかかえ、ヤギ舎の扉を閉めると
キースが連れていかれる事に
気づいたマーサは
強い声で鳴き叫びました。
大好きなキースを連れてっちゃうんだ、
怒るよね、ごめんねマーサ…
急に動かなくなってしまったキース。
マーサもただならぬ事態に
不安でいっぱいだったのでしょう。
連れ去るような気持ちで
ヤギ舎を後にしました。
マーサは、
キースがハンモックを使うまで
キースに寄り添って寝ていました。
最後の日も、
ハンモックで寝かせるか
マーサと寄り添って寝かせるか
代表も悩んだ末、
ハンモックで寝かせることに。
今日が最後だと知っていたらと。
色んな感情が前を見えなくさせます。
しかし
立ち止まるわけにはいきません。
マーサの精神状態も心配です。
他のスタッフさんもマーサを心配して
よく足を運んでくださいます。
預かる命がある限り
終わらないお世話。
ゆっくりとお祈りする間もありませんが
せめて、
まだまだ分からないことの多い
ヤギの病気・治療のこと
しっかりと記録し、情報を集め
今後も需要が高まると思われる、
ペットとしてのヤギに求められる
ケアに生かせる経験と発信が
出来たらと思います。
今度はきっと、キースが
マーサに寄り添って
くれていると思います…
我々もマーサの回復を心から願い
できることをやっていきたいと思います。
応援よろしくお願いいたしますm(_ _)m
スタッフ木下
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