最近、お気に入りのCM
auの「三太郎」シリーズ。

先月始めに放映が始まった学割についての新作「もらえる行列篇」。
何かが貰える行列一団に並ぶ桃太郎と浦島太郎。

三太郎1

「これネギがもらえるんでしょ?」、「え、ムギじゃないの?」

二人の会話の途中、薪を背負った金太郎がやってくる。
「いや、ヤギが・・・・」

三太郎2


それから、「ネギが」「ムギが」「ヤギが!」の掛け合いが始まり、
おもむろに
「5ギガ・・・」
のナレーションが入る。

いろいろ手法を変えたやり方で楽しませてくれる本シリーズだが、聴覚に訴えるやり方は中々斬新。
これ、端的にいえば、韻を踏んでいる。


タイムリーなことに
先日、手に入れた 下の本とシンクロして妙に見ていてテンションが上がる。

踏みたい韻

細川 貴英 :声に出して踏みたい韻、オーム社、東京、2015.


この本は著者自身が「韻を広める活動委員代表」と述べているとおり、
非常に詳細かつ論理的に、また、わかりやすく「韻」を解説、紹介している。

そもそも韻とは「詩文で、一定の間隔あるいは一定の位置で並べられる同一もしくは類似の響きをもつ語(wikipedia)」とされるが、
一般的にいって「二つ以上の言葉の母音が一致している」を指すと言い切っても良いと著者は述べている。

読み始めてまず勉強になったのが、”ダジャレ”と”韻”との違い。
ダジャレが子音と母音の両方の一致しているのに対し、韻はあくまで母音が一致することだという。
下は著者が示したダジャレと韻を踏んだ文の例。

”アルミ缶の上のみかん””アルミ缶の上で待つ時間”

ダジャレと韻

なるほどと頷く。

”結婚式の 司会は歯科医の鹿井くん”
なんてのは、箸にも棒にもかからない下手なダジャレというわけである。

韻といえば、まずラップを思い浮かべると思うが、特にこれに限るものではない。
きれいに踏まれた韻は耳に心地よく、記憶にもよく残るものである。

例えば、有名なこのコピー
「セブン、イレブン、いい気分」
多くの人が「セブン、イレブン・・・」と続けば思い出すフレーズである。

蛇足ながらアメリカでのそれは、
「Oh Thank Heaven for 7 Eleven 」
だったらしい(英語圏らしく、これはこれできちんと韻を踏んでいる)。

韻は、長音、促音等は無視することが可能で、その条件が緩い分、韻の繰り返し数や品詞・語のバリエーションにより質的差が生まれるという。
著者の考える良質な韻の条件、そして韻を踏む文の作り方も丁寧に説明されている。
興味のある方はご一読を。


というわけで、
見よう見まねで韻を踏んでみる。
駄文ながら、とりあえず踏み倒した。

歯磨き大事
大概思うは歯科医の念仏
不甲斐ない気づいて遅し
咬み咬み恋し♪


Yo!
Check it out, Yo!!


おそまつ