ぼくのかあちゃん 四年二組 田村哲哉
ぼくんちで、一番いばっているのはかあちゃんです。
とうちゃんよりずっとおっかないし、いばっています。
今日も朝からガミガミうるさくって、ぼくはハラがたちました。
ガッコウにくると中、ガミガミのげーいんを考えたけど、あんまりいろいろいっていたから、なんでおこられたのか、まったく思い出せません。
これではかあちゃんのおこりゾンだし、ぼくのおこられゾンだと思いました。
それから、かあちゃんはケチです。
なんでも「もったいない」と、とっておくから、れいぞうこの中はしょうみ期限のきれているものがたくさんあります。
この間は、おみやげにもらったロールケーキにカビがはえて、半分くらいすてることになりました。
ぼくがもっとたべたいといったときに、くれればよかったのに、ケチケチするからいけないとおもいます。
~それから、まだまだ言いたいことはあるけれど、もう四時間目がおわるので、このくらいにします。
さいごに、かあちゃんはすぐ「はやく」っていうけれど、でかけるとき一番したくがのろいのはかあちゃんです。ぼくが「早く」っていうとおこるのも、やめてほしいと思います。 おわり
これが『ぼく』がハナマルをもらった作文です。
これを読んだとうちゃんが、かあちゃんもあつかい方次第なんだよとアドバイスをくれます。
とにかくほめる。
それをうまく使うのがこつだろう。
とうちゃんなんて、必死でほめまくるからな。
ということで、『ぼく』はかあちゃんの取扱説明書(トリセツ)を作るわけです。
さてさてトリセツ効果はあったのでしょうか?
『かあちゃん取扱説明書』作・いとうみく・絵・佐藤真紀子(童心社刊)