☆にこにこ本屋さん兵庫加西 西村書店(ニシムラショテン)


その昔、三日で保育園を自主退園しょぼんしたという主人の言い訳が、

「あんな、くっそまずいもんが食えるかいダウンむっ」「おえっーや叫び」「絶対あんなもん食うんやったら行けへんむっ

本人いわく正当な理由でやめたんだそうです。


そんな主人とおんなじような人がここにありました。

長谷川義史さんの新刊・・・『はいチーズ』(絵本館刊)


~ああ、かみさま。よのなかとはこういうもんか。

おもっても、おもっても、

ああ、かみさま。

ああ・・・・ぼくはあかんにんげんやろか。

ぼくは・・・、うらやましい。ぼくは きんじょにすんでる

ふじいのよっちゃんが、うらやましい。~



何がうらやましいかというと・・・ふじいのよっちゃんがいつも食べてる肉屋のチーズなのであります。

そしてよしふみ少年は思い切ってお母さんに頼むわけです。


~「おかあちゃん、にくやのチーズこおてえな」

「えっ、チーズ あんなんおいしないで」

でた、きまりもんくや。


しかし、おかあさんはそないまで食べたいんやったら一回こうたるわ。と言ってくれるわけです。


~ああ、あこがれのふじいのよっちゃんのにくやのチーズ。

ゆめにまでみたにくやのチーズ。

ぼくはたいせつにかわをむいて、

そおっと、まえばでかみとって、おくばで、にかいかんでみた。

おくばで、さんかいよんかいかんでみた・・・。


ま、まずい!


ふじいのよっちゃん なにたべとるんや。

ぼくは・・・ぼくは、

たべたことないけどくさったせっけんのあじがした。~おお、かみさま。


こうして夢にまで見た、ふじいのよっちゃんのにくやのチーズはよしふみ少年によって、おかあちゃんにみつからんように、そおっとどぶに捨てられるわけです。


ほら、やっぱりな得意げ 三日で保育園をやめた誰かさんの得意げ(?)な顔が目に浮かぶようです。