今日ご紹介する絵本は先日出版されたばかりの
『アングランドの小さなおくりもの』作・J・W・グランド 訳・小川糸 (ぶんけい刊)
これは、『ともだちはどこ?』『はるになると』の二冊セットになっています。
『ともだちはどこ?』は私のうまれた前の年、1958年にアメリカで出版されベストセラーになっています。
そんな愛らしくまごころあふれる絵本が54年の時を経て日本にやってきました。
作者が自分の子どものために書いたというこの絵本・・・
~ だけど心がしょぼくれると、本当のともだちが どこにいるのか見えなくなって、自分はひとりぼっちだと、思いこんでしまう。
そういう時は、急ぐのをやめて、ゆっくり、ゆっくり、周りをよーく見てごらん。
だれかが、わらいかけていない?
いぬが、しっぽをふっていない?
木が、こっちにおいでってさそっていない?
誰とも話をしたくないのなら、
川のせせらぎが、きっとあなたの沈黙に寄り添ってくれるはず。
そう、ともだちは、いろんなところにかくれている。
世の中には、たくさんのともだちとにぎやかに付きあう人もいれば、
たった数人のともだちと、じっくり静かに友情をはぐくむ人もいる。
でも絶対に、世界中に必ず一人は、どんな人にも、かけがえのないともだちがいる。
あなたはもう、そのともだちにであえたかしら?
こんな言葉にかわいらしい絵が描かれています。どんな世代の人にも愛されるであろう絵本です。
そして見開きのところには訳者の小川糸さんからこんなメッセージが・・
ひとりでもおおくの友だちをつくることが、だいじなのだとおもっていませんか。
友だちのすくない自分は、さみしい、なんて感じてはいませんか。
でも、たったひとりでも、ときには人以外の相手でも、いとおしくおもうことが大切なのです。
ちいさな声に耳をすましていれば、きっと、すてきな出会いがおとずれますよ。
~小川糸
3月になりました。別れのときでもあり、出会いのときでもあります。
あなたにすてきな出会いがありますように 西書のアン子
PS・明日はおはなしキャラバン隊がやってきます。お天気もよいようです。
ぜひ午後のひと時西書にお出かけくださいませ。お待ちしています