毎日暑い日が続きます。皆さんお元気でしょうか?夏休みも中盤にさしかかります。こども達も元気でしょうか?昨日は、いつもの学童保育さんの読み聞かせ会でした。![]()
いつも、この夏休みに読む絵本に『かあさんのうた』 作・大野充子 絵・山中冬児 (ポプラ社刊)
があります。もちろん、昨日も読みました。私のもっている本は31年前の初版本です。
大学に入ってすぐの夏に買った絵本です。ずいぶん古びてかなりの年季です。
八月六日、広島に原子爆弾の落とされた夜、町外れのくすのきの下へも、おおぜいのひとがにげてきました。みんなやけどをおって、うごけない人もありました。その中に、くすのきは、ちいさなうたごえをきいたのです。
まいごのぼうやをだいてうたっているのは、おさげの髪の女学生でした。かあさんをよびつづけるぼうやをほっておけなかったのです。ちいさなかあさんになった女学生は、くすのきによりかかってぼうやをしっかりとだいて、いつまでも子守唄をうたいつ
づけました~。翌朝、ぼうやも女学生も天に召されていました。
あとがきには、「八月六日の夕方、私が聞いたのは、ほんとは、母さんの泣き声です。広島の町から逃げてきた母さんが、まるで狂人のように泣きわめいていたのです。燃える町の中で、ぼうやと、はぐれてしまったのです。あの時のすさまじい泣き声を、忘れることができません。わたしは女学生でした。これからもきっと、広島のお話を私は書きつづけることでしょう。よろしく。」と、あります。
私たち、親も戦争を知らない世代になりました。だからこそ、こういう人たちの言葉を通じてこども達につたえていかなくてはいけないでしょう。戦争の悲惨さを。静かな祈りをこめて
こども達の未来は、平和と希望に満ちたものであってほしいから。