檜原村での調査から帰宅しました、どうも西村です😄
今日はストーンズの楽曲の中でも、
現在でもライブでは披露される「Sympathy for the devil」について。
1968年のアルバム『Beggars Banquet』のA面1曲目で、
1968年5月にレコーディングされました。
レコーディングを撮影したゴダールの映画『One Plus One』によれば、
当初はかなりスローな作りになっていて、
ブライアンがギターを弾いていた様子がうかがます。
最終的にはギターは1本だけになり、
ブライアン自身はコーラスをするだけになってしまいました。
ちなみにこのレコーディングの最中にブライアンは逮捕されてしまい、
アルバム『Beggars Banquet』にほとんど貢献できなくなりました😥
それはそれとして改めてこの曲について。
コード進行は単純なんですが、心臓を早めるコンガのリズムに、
切り裂くようなソリッドなキースのギターソロ、
悪魔のコーラスがずっと流れていて、
まさに「悪魔を憐れむ歌」の名称にぴったりです。
ここに登場する「私」=悪魔はいろいろなイベントに登場し、
殺戮や混乱を扇動する存在。
ただ、この悪魔=ミック・ジャガーは次のように叫びます。
I shouted out, "Who killed the Kennedys?"
When after all it was you and me
ここの「Kennedys」はジョン・F・ケネディ大統領と、
レコーディング直後に暗殺された弟のロバート・ケネディを指しますが、
「誰がケネディ兄弟を殺したの?」という叫びに対して、
悟りのような言葉を発します。
「結局、お前と私が殺したのだ」と。
要するに、
悪魔とは私。
悪魔とは、お前。
殺戮や混乱はお前自身が蒔いた種なのだ、と畳みかけてきます。
実に奥の深い曲で、
コーラスの悪魔の声が、私たちをあざ笑っているように聞こえます。