津波警報 | 西村くにこ オフィシャルブログ Powered by Ameba

津波警報

 16日未明、スマートフォンのアラートが何度も響きました。15日午後に南太平洋のトンガ沖で海底火山の大規模噴火が発生したことを受け、気象庁が津波警報・注意報を発令したものです。波の高さが1mとか、30cmとか報道されていました。東日本大震災で最大40.5mとされていましたから、「1mでこんな大騒ぎになるんだ」と考えがちです。私自身も認識が足らず、改めて、津波について調べてみました。



 「津波」と「波浪」は異なるものです。

 海域で吹いている風によって生じる波浪は海面付近の現象で、波長(波の山から山、または谷から谷の長さ)は数メートル~数百メートル程度ですが、津波は、海底から海面までの海水全体が短時間に変動し、それが周囲に波として広がって行く現象で、波長は数キロから数百キロメートルと非常に長いものです。このため津波は勢いが衰えずに連続して押し寄せ、沿岸での津波の高さ以上の標高まで駆け上がります。しかも、浅い海岸付近に来ると波の高さが急激に高くなる特徴があります。また、津波が引く場合も強い力で長時間にわたり引き続けるため、破壊した家屋などの漂流物を一気に海中に引き込みます。


 過去に発生した津波被害と津波の高さの関係を見ると、木造家屋では浸水1m程度から部分破壊を起こし始め、2mで全面破壊に至ります。また、浸水が50cm程度であっても船舶や木材などの漂流物の直撃によって被害が出る場合があります。今回も高知県室戸市では潮位が80cm上昇し、係留されていた約40艘の船のうち、漁船10艘ほどが沈没や転覆をし、流されて行方が分からなくなったものもあります。

 高さ2030cm程度の津波でも人は速い流れに巻き込まれてしまうおそれがあるということです。


 また、今回の津波は海底火山の噴火に伴うもので、地震発生時とは異なり、今後も警戒が必要です。


 気象庁では0.2m以上の津波が予想された場合、津波注意報を発表するそうです。

 津波注意報が発表されたら海から上がる。速やかに海岸から離れる。高台に逃げるなどの行動を取りましょう。


川崎市津波ハザードマップ

解説面

https://www.city.kawasaki.jp/170/cmsfiles/contents/0000046/46474/210621kizimenpdf.pdf


浸水予測図面

https://www.city.kawasaki.jp/170/cmsfiles/contents/0000046/46474/210430tizumen.pdf