夜間中学開校へ | 西村くにこ オフィシャルブログ Powered by Ameba

夜間中学開校へ

1127日、相模原市議会本会議で、鈴木英之教育長は、後田博美(公明党)の代表質問に対し、市立夜間中学について、20224月の開校をめざすと表明。「他市町村からも生徒を受け入れる広域的な夜間学級として設置を目指したい」と述べました。

中学校夜間学級(以下、夜間中学)は義務教育を十分に受けられなかった人のため、戦後の混乱期に創設され、現在は外国にルーツのある人や不登校だった若い世代ら、様々な人が学ぶ場となっています。

県内には横浜市立蒔田中学、川崎市立西中原中学の2校がありますが、両校とも市内在住・在勤が入学要件となっているため両市以外の入学希望者を受け入れる仕組みは、ありませんでした。

私が議会で夜間中学について取り上げたのは2013920日。神奈川県議会第三回定例会 一般質問でした。このときは、横浜、川崎の夜間中学に他地域の県民も入学できるよう、県教育委員会として対応してほしいといった趣旨の提言でした。

県教育委員会と両市の教育委員会では、県民の受け入れについて審議されることすらなく、その理由として、「具体的な要望が寄せられたことがないから」と答えていました。

しかし、私のもとには、横浜夜間中学を考える会(のちの横浜・神奈川の夜間中学を考える会)や、自主夜間中学えんぴつの会の方々から、必要性を訴える声が届いていました。

以来、本会議や委員会で繰り返し夜間中学を取り上げ、県内の市町村教育委員会が参加する協議会や、県民へのアンケート調査、夜間中学なドキュメンタリー映画「こんばんは」の上映会、夜間中学の体験会の実施など、まさに一歩一歩、施策を進めてきました。

一方、国に対しても働きかけ、特に浮島とも子衆議院議員(公明党文科部会長)には、何度も夜間中学の現場の声や神奈川県の実情を聞いていただきました。そんななか、2016年に成立した、全国に夜間中学の設置を促す教育機会確保法は、大きな力となりました。

県教育委員会も2017年度に横浜、川崎市を除く県全域で調査を実施。その結果、相模原市在住の入学希望者が最も多く、県内3校目の夜間中学を同市に設置する方向で調整が図られてきました。

3校目は広域的な夜間中学として、県も関与し、模範となる学校の開校を求めてきたところです。

長い時間がかかりました。私に夜間中学の必要性を教えてくださった、横浜・神奈川夜間中学を考える会の三階さん、勇退された加納 元横浜市会議会、さまざまな体験談を聞かせてくださった夜間中学の卒業生、在校生、先生方とともに、喜びを分かち合いたいと思います。


そして、理想の夜間中学開校をめざし、これからも頑張ります!