今年の出会い
この1年も素晴らしい出会いに恵まれました。
なかでも本年3月、神奈川盲ろう者ゆりの会の三田幸司会長にお会いし、盲ろう者支援の要望を伺ったことは忘れ得ぬ出会いと言えるでしょう。
視覚と聴覚の両方に障がいがある盲ろう者の方々は、日常の生活において、移動や情報収集・発信、コミュニケーションなど、様々な困難を抱えています。しかし、支援はまだまだ不十分で、県は盲ろう者の人数すら正確に把握できていませんでした。ちなみに全国でも盲ろう者専用の相談窓口は3か所しかありません。
私は、6月の代表質問でこの要望を取り上げ、知事からは県内盲ろう者の人数や課題、意見の掌握と、総合的な支援拠点「盲ろう者支援センター(仮称))の設置に向け、まずは専用相談窓口を開設するとの答弁を得ました。
そして9月の議会では、再度の公明党からの質問に対し、「平成31年度の早い時期に盲ろう者支援センターを設置する」との表明がありました。
ゆりの会の皆様との交流からは様々な発見があります。調理実習では、ガスの点火確認や包丁の使い方など、そのご苦労と日常生活の訓練の成果を知ることができましたし、クリスマス会では、障害の有無にかかわりなく共に楽しめるゲームの工夫を教えていただきました。
しかし、これらのイベントへの参加者は極めて少ないのが現状です。盲ろう者の方の多くは、交流の場や外出のための支援があることを知らなかったり、知っていても利用をためらっているようで、お一人お一人に支援が届くような取り組みが必要です。
本年はヘレンケラー没後50年。私は盲ろう者支援の充実のために人生を捧げたヘレンが、ゆりの会の皆様に引き合わせてくれたのではと感じています。今年の出会いを大切に、届けていただいた願いの実現のために邁進してまいります。