こんにちは。

フリーアナウンサー・アンガーマネジメントファシリテーターの西村綾子です。

 

 

 

あなたは、こうして欲しい、というような

「リクエスト」をされることがありますか?

 

あるいは、あなたが誰かに「リクエスト」をすることも

多かれ少なかれ、日常の中であると思います。

 

今日は、リクエストに応えるタイミングについてのお話です。

 

 

 

 

とても混雑している電車の車内。

座席に座っている3歳~4歳くらいの男の子が、

そのすぐ前に立っているお母さんにむかって、

「抱っこ」「抱っこ」と、ぐずり続けていました。

 

 

途中、「次の電車をお待ちください」

とアナウンスが入るほどの混み具合です。

 

 

お母さんも、優しく、

「混んでいるから無理よ」を繰り返します。

 

けれど…

 

 

「抱っこ」

 

「抱っこっ」

 

「抱っこ〜」

 

 

激混みの中、

泣きながら訴える「抱っこ」の声は、

ますます力強く響き続けます。

 

 

 

いくつかの駅に停車する間に、

少しだけ空いてきたこともあり、

これまで「無理よ」と言い続けたお母さんが、

 

「抱っこするの?」

 

と、言います。

すると男の子は、

 

 

「抱っこ 抱っこ 抱っこ〜」

 

 

と、ラストスパート。

 

 

ついに、お母さんが子供を抱き上げると、

その男の子は泣き続けて腫れた赤い目で

お母さんにしがみつきます。

 

 

そしてすぐに、ぐったりと眠りに入ったのでした。

 

 

 

 

さて。

 

これからお伝えしたいのは、

リクエストに応えるタイミングのお話です。

 

子どもはこう扱え、とか、絶対にこれが正しい、

ということではないことを、先にお伝えしておきます。

 

 

 

まずですね。

 

「抱っこして欲しい」

 

というリクエストが、

泣く、叫ぶ、を伴って行われている。けれど、

それに応えることが不可能(激混み) な訳ですね。

 

 

このお母さんも、

「混んでいるからできないよ」

と、とても冷静に伝え続けていました。

 

何度ぐずられても、

声を荒らげるでもなく、無視するでもなく、

ずっと穏やかに「できない」を伝え続けていました。

 

このお母さんのように、

 

「応えられない」を冷静に伝える 

 

は、とても大事なことです。

 

 

 

やがて、リクエストに応えられる状況になったのですね。

空いてきて、抱っこできる状況になりました。

 

その時点でも男の子は、

「抱っこ」というリクエストを、泣きながら続けています。

重要なのは、

 

リクエストに応えるタイミング

 

です。

 

 

今回の場合はこうでした。

 

 

「抱っこ」+「泣く」+「続ける」

 

= 抱っこしてもらえる

 

 

この式が成立した。

 

つまり、

抱っこして欲しい時の「成功例」として

記憶されるわけです。

 

事実、この方法で抱っこしてもらう

リクエストが叶えられたのですから。

 

 

 

こうなりますと、今後また抱っこして欲しい時に、

 

「抱っこ」+「泣く」をし続ければ、

抱っこしてもらえるんだ、と経験しているので、

同じことを繰り返します

 

 

そして、抱っこ以外のリクエストも、

 

「訴え」+「泣く」+「続ける」

 

の手段をとるのようになる可能性があるのですね。

 

 

 

 

では、どうすればいいのかと言いますと、

例えば…

 

 

「泣くのをやめたら抱っこします」

 

「抱っこして欲しいことはわかった。

 抱っこって言うのをやめたら(静かにできたら)

 抱っこします」

 

 

にしてみます。

 

 

つまり、これを間に入れることで、

 

 

泣いて訴え続けたからリクエストが通った

 

の式を形成させないようにするのですね。

 

 

 

訴え続けることでは手に入らない。

 

「リクエスト」を伝えることは構わないが、

「それを手に入れるために何をすればいいのか」

を、保護者側が示すのですね。

 

 

 

「泣いて訴え続けた」から手に入った

 

「泣くのをやめた」から手に入った

 

 

の違いです。

 

 

 

つまり、

 

「どうしたら叶うのか」のルールは、

 

どんな行動をしたタイミングで

リクエストを叶えるのか

 

によって、認識されるのですよ、ということなのです。

 

 

 

もう1つ、この方法が有効な理由があります。

 

 

子供に兄弟がいる場合などです。

 

例えば、お兄ちゃんも、

本当は抱っこして欲しいのに、

我慢して静かにしていました。

 

弟は、ずっとぐずり続けています。

 

お母さんは「無理よ」と伝え続けています。

 

 

この状態であれば、お兄ちゃんも、

 

「ぐずっても抱っこしてもらえないんだよ。

 お母さんだって困っているじゃないか。

 だから僕も我慢しているんだよ」

 

と、自分のしている我慢が成り立ちます。

 

 

けれど、ぐずり続けた結果、お母さんが、

うるさいから抱っこする

根負けして抱っこする、をしてしまうと、

 

ぐずり続ける手法で抱っこを勝ち取った弟や、

そのリクエスト方法で叶えてしまったお母さんに対して、

 

 

「僕は我慢して静かにしたのに、弟は騒ぎ得じゃないか。

 お母さんも、こんな方法で抱っこしちゃってさ」

 

 

と、何となく理不尽な気持ちになってしまうことがあるのですね。

そして、「僕だって抱っこして欲しいのに…」と、

それまで大人しくしていたお兄ちゃんが、

むすっと不機嫌になったり、グズグス言い出したりする。

 

お母さんは、「お兄ちゃんまで何なの」

と、言葉にし「何なのって何だよ、何もわかってない」と

お兄ちゃんは悲しくなる、がおきる。

 

 

そういうこと、うちもあるわ。

という方もいらっしゃいますよね。

 

 

 

そこで、

 

「静かにしたら抱っこする」

 

なのです。

 

「静かにしたら抱っこ」の提示→弟が静かにした→抱っこに至る

 

であれば、お兄ちゃんから見ても、

抱っこして欲しいなら静かにする、

を守った弟が、抱っこしてもらっている。

 

という理由づけができることで、

まあそういうことなら、弟が抱っこしてもらえても仕方ない。

 

と、納得しやすくなるのですね。

 

 

そして、

「ぐずれば抱っこしてもらえる」

は、間違っているよね、僕の認識正しいよね、

 

と、自分が頑張って我慢したことも、

ちゃんと成り立たせることができるのです。

 

 

 

リクエストに応えるタイミングが大切

 

とは、そういうことです。

 

 

 

 

 

またこれは、子育てだけに限ったことではありません。

 

部下でも、家族でも、同じです。

 

 

このリクエストはどうしたから通ったのか?

 

 

の経験から、リクエストの通し方を認識していくのですね。


 

 

 

何となくわかりますでしょうか?

 

 

 

 

リクエストに応えるタイミング

 

 

ぜひ、意識してみることをお勧めします。

 

 

 

 

本日もご覧いただきまして、ありがとうございます。

 

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アンガーマネジメント ファシリテーターとして、

「アンガーマネジメント」についてお話した

インタビュー記事の第2弾が掲載となりましたキラキラ

 

「草花木果とおしゃべり」                                                                                                               2019/05/21掲載 第1弾                           〜怒りのマネジメントとは 西村さんに伺いました〜        https://yomimono.sokamocka.com/angermanagement1/                                           2019/05/28 第二弾                                                                            〜西村さん、怒りの感情と、美しさの関係を教えて〜     https://yomimono.sokamocka.com/angermanagement2/                                              

 

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