こんにちは。

フリーアナウンサー西村綾子です。

 

 

先日、都内のデパートに行った帰り道。

信号待ちをしていると、

30代くらいの、お父さん、お母さん、

5歳くらいの女の子の家族連れが目にとまりました。

 

3人は食事の帰りのようで、

お父さんと手をつないでいる女の子が、

両親に向かって、こう言いました。

 

 

「ピザ、美味しかったね」

 

 

すると、お父さんが、

「美味しかったね」と答えます。

 

 

お母さんは、聞こえているのか いないのか、

何も言葉を発しません。

 

 

女の子は、今度はお母さんの方を向いて言いました。

 

 

「ねぇ、ピザ美味しかったね」

 

 

お母さんは、うんうん、と軽くうなづきます。

女の子は、その後も、

 

 

「ピザ美味しかったね~」

 

「またピザ食べたいね」

 

 

を、繰り返します。

お母さんは、だんだんイライラして、

表情がこわばっていったのでした。

 

 

 

 

 

さて、ここまでお読みいただいて、

あなたは、何を感じましたでしょうか?

 

 

 

このご家族が実際どうなのかは切り離して、

このシチュエーションで考えられることを挙げてみましょう。

 

 

 

 

 

女の子の気持ちを想像します。

 

 

まずは、言葉通り、

食べたピザが美味しかった。

 

そして、食べたピザが美味しかったのは、

お父さんとお母さんと一緒に食事が出来て嬉しかったから。

 

また家族で、楽しい時間を過ごしたい。

 

だから、私はこの食事がとっても嬉しかったよ、って伝えたい。

 

つまり、美味しい だけでなく、

私、嬉しい、また連れていって欲しい、を、言葉にしたら、

 

「ピザ美味しかったね」

 

に、なったのかもしれません。

 

 

 

 

お母さんの気持ちを想像します。

 

 

別のことを考えていて、生返事になってしまっただけ。

も、あり得ますが・・・・

 

毎日毎日、一生懸命ご飯を作っているお母さんからすると、

何度も何度も、ピザ美味しかった、ってさ…

 

外のご飯がそんなにいいの?

家のご飯が美味しくないってこと?

 

と、イライラしてしまうこともあるでしょう。

 

 

 

 

ありませんか?

 

一生懸命作った料理よりも、買ってきたお惣菜の方を、

美味しい、美味しいと言って食べられたら、

 

相手はただ、目新しい味を喜んでいるだけだったとしても、

 

「私が作るより、買ってきたものの方が美味しいんでしょ」

 

と、ちょっと思ってしまうこと。

 

 

 

 

自分の努力が、否定されたように感じる、のかもしれませんね。

 

 

 

 

もっと手前で考えると、

 

「ピザ美味しい」 は、

 

お母さんの料理よりもピザの方が美味しい

 

でも、

 

お母さんの料理はピザよりも美味しくない、

 

でもないのですよね。

 

 

 

ただ、ピザを食べた両親との時間が嬉しかった。

またあるといいな、と、伝えているだけなのかもしれないのです。

 

 

 

 

 

さて、色々に想像してきました。

こういう時に、大人側は、どうすればいいのでしょう?

 

 

 

子供は、たくさんの表現方法をまだ知りません。

 

 

何かを伝えたいときに、明確に、的確に、

言葉で表現できないことも、少なくありません。

 

 

語彙をあまり持っていないと、

1つの言葉で、いくつものことを表現してみたり、

その言葉を、何度も繰り返したり、言い方を強くしてみたり、

限られた言葉を、使いまわしたり、アレンジするしか方法がありません。

 

 

 

「え、なんでそんなこと言うの?」

 

 

と、子供の発言について思ったら、

こう、聞いてみてください。

 

 

「どんな気持ちだった?」

 

 

 

 

 

今の言葉は、どんな気持ちがあって、発されたものなのか、

 

を、たずねてみるのですね。

 

 

「ピザ美味しかった」

 

「ピザ美味しかったのね。

 どんな気持ちだった?

 

 

って。

 

 

「嬉しかった」

「楽しかった」

 

 

そう、嬉しかったの。

どうして嬉しかったの?

 

 

と、子供の気持ちに近づいきます。

 

 

 

言葉の表現を、そのまま受け取り過ぎないように。

大人が勝手に、意味を解釈してしまわないように。

 

 

この言葉は、この表現は、

どのような気持ちから発したのかな?

 

 

というふうに、考えてみると、

ああ、そういう気持ちで言ってたのね、と、

理解が進み、本来必要のないマイナスな感情や

反応を生まずに済む場合もあるのですね。

 

 

 

ほほう、と引っかかる方は、

試してみてください。

 

 

 

大人でも、使えます。

 

 

なぜなら大人は、語彙はあっても、

感情を伝える時に、いろいろ色々考えてしまい、

心と言葉がずれていることが多々あるのです。

 

 

大人にも、

 

「どんな気持ち?」

 

って、聞いてみてください。

 

 

 

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本日もご覧いただきまして、ありがとうございます。

 

 

 

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