では、前回の3つのケースに対する親の支援を考えていきましょう。

ケース1、「スタメンとベンチのギリギリ」

このケースの場合、チーム内の序列を上げる鍵は、試合に出た時のパフォーマンス、結果です。

トレーニングでの頑張りはもちろん必要ですが、

いくら紅白戦での動きが良くても、チーム内での序列は大きく変わりません。(この理由はまた別の回で解説します。)ですので、ディフェンスなら守備を安定させる、オフェンスなら決定的なチャンスを作るなど、実戦での活躍が監督の序列を変えるチャンスです。ただ、1試合の活躍では大きく状況は変わらないでしょう。大事なのは試合に出た時の活躍を継続することです。

では親としてはどのような支援ができるのでしょうか。

「親は口出しをしない。」「自主性」「子ども自身で解決させる。」など親が関わることに否定的な言葉をよく聞きます。私もそれができれば1番だと思います。ですが、みんながそれで解決できたら、ジュニアサッカーに悩み事などないと思います。例えば、新入社員に対して最初から1人で全部解決を求める会社があるでしょうか。

子どもたちは、コーチの話を聞き、一生懸命それを表現しようといてます。まずは、お子さんが出場している時に、お子さんのプレーだけを見るのではなくて、そのプレーに対してコーチが指摘しているのか誉められているのかを把握しましょう。多くの場合、指摘を受けることはその子の苦手な部分であり、繰り返し言われていることが多いです。言い換えれば、その指摘される部分が出れない原因の一つとなります。ただ、だからと言って、帰り道に同じように親が指摘をしてはいけません。というのも、コーチも人間です。練習ではそんなこと言われたことないのに試合になったら急に言われたというパターンもあるのです。試合になったらコーチの本音が出たみたいな。なので、大事なのは指摘をされている箇所をどう改善すればいいのかヒントを一緒に考えることです。今はYouTubeなどのサッカー動画のなかにもとても優れたアドバイスをもらえるものもあります。サッカー本もたくさんいいものがあります。そこで得た情報をもとに自主練に親子で一緒に取り組み、次試合に出た時には同じことで指摘を受けずプレーを褒められればそれはお子さんの成長であり、親子での成功体験と言えます。

最初から褒められている部分はその再現性を高めていくことが大事ですが、褒められている部分はあくまでその子の個性がチームにあっている部分であり、それだけではなかなか今の序列を上げるまでには至らないのです。


以下まとめです。

「スタメンベンチギリギリの場合は指摘されていることの改善を最優先に!親子でそのためのヒントを探そう!

1回の活躍ではコーチの認識は大きく変わらない。継続して活躍することが必要。」