本当は今日、北陸で温泉につかり、カニをたらふく食べる予定でした。
感染拡大のため、残念ながら自粛しキャンセル。
せっかくの土曜日が空いてしまったので、母校へ剣道。
いつもならOBが数人参加しますが、今日は僕一人。
皆さん年末で忙しいようです。
元立稽古の最後の子。
まだまだ初心者、稽古ができるレベルではないので基本の打ち方を細かく指導。
稽古が終わり、蹲踞して、5歩下がる。
そして最後の礼。
エッ?
頭も下げずにそのまま横向いて下がってしまった。
プチッ!
大きな声で怒ってしまった。
今思えば、もう少し優しくお話ししてあげてもよかったかとも思いますが、反省します。
ただ、小学生の低学年の子供ではない。
初心者とはいえ、春から剣道を始めてもう年末、礼式ぐらいはしっかりとしてほしい。
最後に全員に一言。
君たちがやっているのはスポーツじゃない、武道だ。
防具をつけているとはいえ、棒で人の頭や腕をたたく、チャンバラ叩き合いゲームをしているわけではない。
3尺9寸の得物を持てば一瞬で相手の命を絶つことができる技を鍛錬している。
怒りや恨みで相手と叩き合う技術を稽古しているわけではない。
礼から始まり、礼で終わる。
互いに尊重し、剣の理法を修練することで人間形成をする道を歩んでいる。
礼節なく、ただ叩き合うのは殺人剣、ただの喧嘩だ。
技術的なことはいい、できないことは稽古すればできるようになる。
だが、剣の道に足を踏み入れたのなら、当たり前のことを当たり前にしなさい。
これから稽古する相手に「お願いします」、そして稽古が終われば「ありがとうございます」
最低限の当たり前のことだ。
これは稽古中の事だけじゃない、家の中でも、学校の中でも、電車の中でも同じだ。
自分が剣道をしている、武の道を歩んでいるという自覚を持って行動しろ。
君らはどこへ向かっている?
誰かの頭をたたいて優越感に浸りたいだけか?
人の頭をたたきたいだけの人間に剣道は教えられん。
もう一度言う、剣道はスポーツでもゲームでもない、武道だ。
剣道から何を学ぶのかもう一度よく考えろ。
ちょっと、その時とはセリフが違うかもしれませんが、そんなお話をしました。
学校の部活でとりあえず剣道。
かもしれない。
でも足を踏み入れたからには、真剣に剣道に向き合ってもらう。
先人の人たちが一生かけて取り組んできた剣道はどういうものか、その一端だけでも感じてもらいたい。