放送作家 西川栄二のブログ

放送作家 西川栄二のブログ

放送作家でお笑い学校校長の西川栄二のブログ

全国の古書店に、本の大量注文が殺到しているとか。

なんでもAI企業が、AIのデータ化に使うのが目的らしく、

将来、AIの情報量がさらに膨大になってしまうと

いよいよ本が売れなくなるのでは?

本屋のオーナーさんは、そんな心配を口にしていた。

 

人間がますますAIにおんぶに抱っこになる…

ってことだよね。

 

僕がこのニュースを聞いて真っ先に思ったのは、

人間が新しい情報を生み出し続けることが大事

…ってこと。

 

AIやインターネットで調べられないことを

自分で考えて、その答えも自分で考える…

まさに妄想力が求められるよね。

 

昔、ニッポン放送で

「テリーとたい平のってけラジオ」をやってた時に、

僕は「テリー伊藤の、ぜんぜん平気だもんね」

ってコーナーを立ち上げて、

「自分の上司のカツラがずれている時、

傷つけずに直す方法を教えてください」とか

「うっかり入ったスナックが全員その筋の人だけだった時、

そ~っと店を出る方法を教えてください」ってお題を出して

テリーさんに答えを考えてもらってたけど、

こんなことの、もうちょっと真面目バージョンの(笑)

Q&Aを自分で見つけていく…みたいな作業も

これから大事になっていくかもしれないね。

 

ちなみに「上司のカツラがずれている時、

傷つけずに直す方法」、

僕の答えは、上司に

「プールに行って、耳に水が入ってしまったみたいなんですけど、

どうしたら水を出すことができますか?」って質問をして、

上司に片足立ちで頭をトントンしてもらう…

だったんだけどね(笑)。

最近、

「巨人の橋上監督代行の采配がおかしい」とか

「選手起用が間違ってる」とか、

いろいろ文句を言う巨人のOBや

巨人周辺の記者の人たちが増えているけど、

ちょっと情報操作っぽい気がしています。

「次の監督に、橋上さんはふさわしくないよ」

って言うね。

 

でも巨人ファンの多くは

阿部監督がああした形で退団した時に

「今年の巨人は終わった」と思ったはず。

なのに未だに巨人を応援する人たちは、

日本一を信じてワクワクできる…

これって凄いことだよね。

 

僕はつい最近まで

巨人の投手リレーで次々出てくる投手を

全然知らなかった。

でも調べると、みんな防御率が1点台とか2点台なんだよね。

そして野手だって、レギュラーメンバーの半分くらいは

聞いたこともない選手だったもんね。

 

そんな選手を起用して優勝争いを演じたってことは

普通に考えて凄いこと。

巨人の次の監督が誰だかわかんないけど、

あと2~3年して優勝したら

「あの時、橋上さんが選手を育ててくれたから」って、

すべての巨人ファンが感謝する気がしています。

 

野球の監督の評価って

優勝した、しないってことだけに目が行くけど、

選手を育てた、育てなかったってことにも

もうちょっと目が行ってもいい気がします。

「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」は

番組を1本制作するのに2か月かかる…

関係者の証言によって

ネットにそんな記事が載っていた。

 

そうだよね、手間がかかるのは、

テレビを見ているだけでわかる。

同行するディレクターが替わるのも、

いくつかの班で動いているからだもんね。

 

コンプライアンスの影響で

面白い(笑える)番組を作るのが難しくなっている中、

興味深い番組が増えている。

 

で、見てて興味深い番組を作るには、

うんと情報を集めたり、

うんと撮影をしたり、

結果、うんと編集に時間が必要になったり

…要は手間をかければかけるほど

いい番組が生まれやすい…ってことで、

それは昔も今も変わらない。

 

「ブラタモリ」とか

「ドキュメント72時間」とか

「笑ってコラえて」とか

「月曜から夜更かし」とか

「世界の果てまでイッテQ」とか

見ているだけでも、

撮影と編集に時間をかけているのがわかるもんね。

 

そんな中「オモウマい店」は、

そうした撮影に時間をかけてることを

視聴者にはっきりと提示した、

実は画期的な番組。

わかりにくいけど、その手法は

テレビ史に残るものだと思っています。

 

あと撮影とか編集に時間をかけていることが

想像できる番組はいくつかあるけど、

「水曜日のダウンタウン」は

企画会議に時間をかけてることが

想像できる番組。

そこがこの番組の唯一無二の魅力だよね。

阪神の優勝が決まったね。

 

で、さかのぼること2日、

10月1日に甲子園で行われた

今年最後の阪神巨人戦は、

阪神が勝てばほぼ優勝の行方が決まる

巨人が勝てば優勝への望みがつながる、

一昔前なら地上波で放送される

「天下分け目の大一番」だった。

 

だけど世間にそんなムードはなく、放送もBS。

プロ野球の今の立ち位置みたいなのが

改めて浮き彫りになった気がしたのでした。

 

で、同じ時間にはサッカー日本代表の

「キリンカップサッカー」、対エクアドル戦が

地上波で放送されていて、

「さあ、次の日のスポーツ新聞の一面はどっちだ?」

と興味津々でコンビニに向かったら

どのスポーツ紙も一面は

「広島の小園選手ら4選手が、ゾンビたばこで退団」

だったのでした。

「ミヤネ屋」が今日、最終回を迎えた。

 

宮根さんの発言がSNSで物議を醸すこともあったけど、

「このニュースについて、俺はこう思う」

「私はこう思う」って議論する価値がある発言を

してくれる人がいることって、

僕は凄く健全なことだと思っています。

 

これまでにも、例えば「スッキリ」のテリーさんとか、

「バイキング」の坂上忍さんとか、

「サンデーモーニング」のコメンテーターとか、

「サンデージャポン」の太田さんとか、

思ったことをリスクを恐れずに発言して、

SNSで炎上することもあったけど、

リスクがあることを言う覚悟とか勇気みたいなことに

視聴者が「価値がある」ってことを一切認めなくなると、

そのうちワイドショーは、

「美味しいですね」「立派ですね」「便利ですね」

「許せないですね」…って、安心してコメントできる

差しさわりのない発言ばかりの、

見る価値がない、自分に考える機会を与えてくれない

番組ばかりになっていく気がする。

 

リスクを背負って喋っている…ってことに関する

リスペクトみたいなものって、

皆、今一度考えてもいいんじゃないかなあ…って思っています。

昨日の夜、ベッキーさんが

「世界の果てまでイッテQ」に出演したことが

またまた賛否を生んでいる。

 

僕はベッキーさんと逢った時の印象が

あまりに良かったので、

ついつい擁護したくなってしまうのだけど、

それはともかくとして…。

 

ありえない話だけど

例えば僕が憧れている既婚の女性タレントから

口説かれたとする(笑)。

「夫と別れるから、付き合って」と。

みんなもシミュレーションしてみてね。

 

するとその瞬間から、自分の日常は非日常になる。

夢見心地で毎日を過ごしていくわけです。

 

非日常っていうのは、現実逃避みたいなことでもあって、

要は「だって別れてくれるって言ったもん」とか

「この後、どんなしっぺ返しを食らおうとも

この幸せができる限り続きますように」とか、

自分を正当化するための間違った正義みたいなものが

生まれてくるのも、 僕にはわかる(笑)。

 

結局、この問題を掘り下げていくと

いつも「人間は清く正しい生き物」と思っている人と

「人間が清く正しく生きられるわけがないじゃない」

って思っている人がいて、

その溝は永遠に埋まらないよね…って気分になってしまう。

 

そしてもう1つ、

「(好感度で商売をしている)芸能人は、

清く正しくなくちゃダメ」と思っている人と

「芸能人が清く正しいわけがないじゃない」

って思っている人もいて、そのベースの違いも

交わることがない気がするもんね。

 

中には「俺は清く正しくないけど、

芸能人は清く正しくなくちゃダメだろ」

と思っている人だっているはずで、

もうグチャグチャなわけです。

 

ベッキーさんの話って、いつもこの溝の深さというか

グチャグチャな感じとかに、

ただただグッタリして、モヤモヤが残ってしまう。

 

昔は「人の噂も七十五日」ってことわざがあって、

本当にそんな感じもあったけど、

七十五日じゃ忘れてくれなくなったよね。

名古屋で開催されているアジア大会。

毎日TBSでテレビ中継しているけど面白い。

 

オリンピックというと、

世界一を目指す人だけが集まってくるから

見る側にも緊張を強いるし、

どうしても勝敗に目が行きがち。

 

だけどアジア大会だと

オリンピックほど緊張せずに

日本人選手の「アジアで一番になれた喜び」と

「アジアでも一番になれなかった無念」

みたいな心情とか、その背景みたいなものに

注目することができる。

 

しかもアジア大会で勝っても負けても

その先にはオリンピックがあるわけで

発展途上というか、中間発表みたいなものを

見させてもらっている感じもいい。

ここで注目した選手とオリンピックで再会できる楽しみも

待ってるわけだもんね。

 

アジア大会、凄く興味深く見させてもらっています。

やす子さんが子ども食堂を作ったって

話は知ってたけど、

今度は保護猫9匹を引き取り、

そのために千葉に引越しもしたんだそうだ。

 

やす子さんは一時、テレビやXでの発言について

SNSで「キャラを見失ってる」みたいな書き方をされて

叩かれることもあったみたいだけど、

プライベートでしていることで

コメント欄で叩かれる数を遥かに上回る

「いいね」をもらえるタレントさんになっていった。

 

小手先で「いい人」を自己演出するのは簡単だけど

背中を見せ続けることで「いい人」であることが

広く知れ渡っていく…

こういう芸人さんって、

いままであんまりいなかった気がする。

 

やす子さんは、今の時代の空気にマッチした

ニュータイプのお笑い芸人だと思います。

以前、知り合いの力士の人が

こんな話を聞かせてくれた。

 

「自分はもう両膝がかなり悪く、

今度膝をやったら引退せざるを得ない。

なので土俵際でもつれそうになったら、

変な形で土俵から落ちて怪我をしないように

気を付けながら相撲をとっている」と。

 

ついでに僕は、

「土俵から土俵下へのあの急角度な設計は、

怪我の原因じゃないの?」とも質問したんだけど、

あれが一番安全な角度なんだそうだ。

 

でもいずれにせよ、膝に爆弾を抱えながら

土俵際で勝負を捨てずに大逆転を狙うっていうのは、

毎日相撲生命をかけた戦いをしてるってことだ。

 

僕は毎日、大相撲中継にかじりついるわけじゃないけど、

安青錦とか宇良とかの顔はパッと浮かんでくるもんね。

 

そういう覚悟とか、生き様とかで土俵に上がっていることを

僕たちは知らず知らずにキャッチしていて、

それがあの大声援につながっているのかもしれないね。

番組が始まった当初は、

何をさておき夢中で見ていた「オモウマい店」だけど、

最近、ちょっとご無沙汰していた。

 

で、昨日、久しぶりに見てみたんだけど、

相変わらず良くできてるんだけど、なんとなく物足りない。

 

その理由は自分でもよ~くわかってて、

番組開始当初と比べて「驚き」が少ないから。

 

でもそれが仕方ないのもよ~くわかっていて、

赤羽で酔っぱらってる変なおじさんなら

毎週見つかるかもしれないけど、

「オモウマい店」に登場する人は

何年もお店を切り盛りして、繁盛させている

基本「ちゃんとした人」。

 

「エキサイティングなうなぎ屋さんの店主」とか

「サービスを断ると騒ぐ中華料理店のママ」とか

「エアコンが壊れてもくじけないパスタ屋の店主」とか

あんな人が、次から次へと見つかるはずがないのです。

 

しかもコンプライアンスが厳しくなる中、

この番組はお店の人のコンプライアンス。

さらに取材する側の労働時間とか

現場での取材に関するコンプライアンス。

この両方を気にしなきゃいけない。

 

こんな状況の中で、毎回「この店主には驚いた!」

「このメニューには驚いた!」

「この店主とディレクターの交流には驚いた!」

そんなものを求めるのが酷というものなのです。

 

その上、「オモウマい店」がやってた手法を

真似したコーナーを

ニュースの特集ではジャンジャン放送しているし、

他局でレギュラー番組になっているケースだってある。

「オモウマい店」が改めてその手法に頼ろうと思っても、

うっかりすると「あの番組のマネをして」みたいな話に

なりかねない。

ひどい話なのです。

 

自分が育てた若手芸人のネタは、

「応援する」って気持ちがあるから面白く見られるように、

「オモウマい店」もこうした背景を踏まえて

来週から「応援する」って気持ちで見てみようかなあ

…そんなことを考えているのでした。