『渡る世間は鬼ばかり』に私が初めて出演したのは2011年、連続ドラマの最終シリーズ、第18話からの登場でした。
登場シーンのことは今でも覚えていますし、撮影初日に何話分かまとめて撮ったこともあり、膨大な台詞量を必死で覚えたことも記憶に刻まれています。

橋田先生の書かれる台詞には独特のテンポがあり、この台本に書かれている台詞を日常会話のようにさらさら〜っと言っていく大先輩方の凄さ。
それがまたすごくカッコよくて。

最終シリーズでは18話から最終話まで、
その後も一年に一度放送されるスペシャルドラマでも。
昨年は残念ながら撮影は出来ませんでしたが、渡鬼の長い長い歴史の一員となれたことは特別な経験であったと感じています。
そして、長谷部まひるというキャラクターをあんなにも膨らませて下さったこと。
初めて役を愛するという気持ちを教えて頂きました。
私にとってこの先も大切な役です。

なんでまた余計なことを…
そんなこと言うから、ほら怒っちゃったじゃない!
あっちでもこっちでも、問題ってあるものだよねぇ…

そんな風にテレビに向かって話かけながら、あるある!いるいる!
と、テレビの前で家族揃って言い合いながら見れるドラマ。
いろんな家族の形、変化を描きながら、見る側にいろんな視点や感情を届けてくれる、他には無いドラマ。
この先も。

ご冥福を心からお祈り申し上げます。