ロシアン・カーフ
何年ぶりだろう。コレクション化していたこの靴で出かけるのは。
僕と同じ歳、同じクラシック・カー好き。
今は亡きフィレンツェの
天才靴職人のカレを思い出し…
当時、GQの依頼でフィレンツェでのお仕事。
その際、カレとシャツ職人のおふたりから、
『1700年代の革と1800年代の麻』
という貴重なアンティーク素材の存在を聞かされ、
後日、勉強と職人文化保存の為^^ひと作品ずつ
仕立て頂く機会に恵まれた。カレの手による作品のひとつ。
時代と作り手の
想い・ココロを
学ばせてもらっています。
もっと真似ねば!きちんと真似ばなきゃ!
『ロシアン・カーフ』
1700年代にロシアでトナカイの原皮をベジタブルタンニン鞣した革。
残念ながらこの職人技術は失伝され、
現時点で当時の技術再現は様々な要因から不可能と言われています。
恐らくそうであろうという方法は、イギリスBeker社などで作られてますが…。
因みに本物のロシアンカーフが現在の市場で出回るのは、
1,700年代後半に沈没した船からサルベージにて発見された物。200年以上経過し、海底にあった為状態が良いものがとても少ない希少素材。