こんにちは。aonoです。

 

 

皆さんは自分の声に自信がありますか?

 

 

本屋に行くと発声に関する本が

結構並んでいるのを目にします。

 

 

おそらく悩んでいる人が結構多い

のではないでしょうか。

 

 

私も声が小さいことに長年

悩みを抱えています。

 

 

声が小さいことは幼い頃から

指摘を受けてきました。

 

 

 

 

「ボソボソしゃべるな!」

「もっと声張れ!」

「何言っとうか分からんねん!」

 

と両親から叱られることもあれば、

親戚のおじさんや学校の先生からも、

友人からもよく言われました。

 

 

しかし、高校生辺りまでは、

そこまで困ることはありませんでした。

 

 

友達とは普通に喋れるし、

授業でも受け答えはできます。

 

 

最初に声がでないことに

悩み始めたのは、大学生の頃です。

 

 

部活は空手道部だった私は、

道場では大きな声を出していました。

 

 

空手の稽古を見たことがある方は

分かると思いますが、

突きや蹴りを繰り出す度に

気合をいれる必要があります。

 

 

返事は「押忍!」です。

 

 

その時は割と大きな声が出るのです。

 

 

先輩から稽古中に「声が小さい」と

注意されることは滅多にありませんでした。

 

 

しかし、稽古中の声は言ってみれば

雄叫びの様なものです。

 

 

同じ「声を出す」という行為でも

話すのと叫ぶのは別物です。

 

 

道場でいくら声を張っていても

話し言葉となると出ないのです…。

 

 

当時、私はコンビニでアルバイトを

していました。

 

 

 

 

ある日、その店舗にスーパーバイザー

が視察に来られました。

 

 

見るからにラグビーとかアメフトを

やっていそうなタイプです。

 

 

私は若干緊張しながら

普段通りに仕事をしていました。

 

 

そしてお客様が入店されます。

 

 

「いらっしゃいませ!こんには~!」

 

 

私は挨拶をしました。

 

 

すると、スーパーバイザーが

こちらを睨んで私に言いました。

 

 

「声が小さいねん!」

 

 

小さい頃から「声が小さい」と

叱られてきた経験をもつ私は、

このフレーズに敏感です。

 

 

特に、少し怖そうな

しかも目上の人から言われると、

条件反射で凍り付きます。

 

 

途端に自信を失い、

体が硬直した状態となります。

 

 

もう一度挨拶をし直します。

 

 

「いらっしゃいませ!」

 

 

そうすると今度は

「お前なぁ、暗いねん!もう一回!」

と私に言います。

 

 

もう顔が真っ赤になって、

汗が滲みだしています。

 

 

背中からも汗が噴き出して、

胸のあたりがキューっと

なっています。

 

 

お客さんも店内に数名いるので、

こちらに気付いています。

 

 

横で店長が見本として

同じように発声します。

 

 

私は店長の声の大きさが自分とそんなに

変わらない様に感じていたのですが、

どうやら自分の声は違うということを

この時思い知らされました。

 

 

何度も発声させられましたが、

スーパーバイザーが納得する声はでません。

 

 

横で店長が必死にフォローしてくれます。

 

 

「面接の時みたいに響く感じ

 の声で言ったらいいから!」

「ほら、こんな感じで!」

「せ~の!」

 

 

そのフォローが余計に

自分を惨めに感じさせました。

 

 

 

 

私が働いていたコンビニは直営店で、

店舗の真上が事務所でした。

 

 

スーパーバイザーはその事務所から

各店舗を回るため、

よく顔を合わせる様になりました。

 

 

そして、その度に同じような

やり取りをすることとなりました。

 

 

ある日、同じ大学の後輩が

アルバイトとして入ってきました。

 

 

彼は文科系サークルに所属していました。

 

 

私の大学では、体育会系の部活動が

ヒエラルキーの上位に位置しており、

正直に言うと、

文科系サークルをバカにしていました。

 

 

私は無意識に彼を文科系だと思って

見下していたと思います。

 

 

一緒にシフトに入った時、

先輩ということもあり、

少し上から接していました。

 

 

「えぇ、空手やってるんですね!

 すごーい!」

 

 

そんな風に言われて、

少し得意げになっていたかも知れません。

 

 

しかし、お客様が入店すると、

状況は一変しました。

 

 

彼は普通に声が通るのです。

 

 

私は声を出すたびに、

彼の様に響かない声に恥ずかしさを

覚えていました。

 

 

「本当に空手やってるんですか?」

 

 

そう思われているんじゃないかと

思って不安になりました。

 

 

そして、同時に無力感に襲われました。

 

 

「自分は日々自分を鍛えているのに」

「こんな軟派な奴が自然にできることが

    なんで自分にはできなんだろう」

「自分は生物としてのスペックが低いんだ」

 

 

そんな風に自己否定をしました。

 

 

私は真面目なタイプなだけに、

「真面目にやってるのにその程度?」

「真面目なだけですね」

と思われているような気がして、

こういう時とても惨めな気持ちになります。

 

 

結局、そのコンビニのアルバイトは、

半年程度で辞めました。

 

 

店長が異動となり、

それからシフトに入る日が減っていき、

徐々にフェードアウトしていきました。

 

 

ちなみに、その新店長は

新しく入ってきた可愛い女の子や

遊び人風のフリーターの子達と、

仕事後よく遊びに行っていました。

 

 

そして、彼ら(彼女ら)のシフトが増える一方で、

自分のシフトが減っていく状況に

(ちなみに彼らは仕事もよくできていました)

 

「真面目なだけの自分なんて

 学校の外に出れば何の価値もないんだな…」

 

と自己否定に拍車がかかったことを

思い出します。

 

 

読んでいただいて分かる通り、

私の自己否定は

全て自分が作り出したものです。

 

 

しかし、この頃の自分にアドバイスを送るとすれば、

 

「取り敢えず一人カラオケに行け」

 

ということくらいでしょう。

 

 

声が小さいのは性質だと

今は思っています。

 

 

しかし、あの頃のコンビニバイト

くらいであれば、

一人カラオケにでも通っていれば、

十分に対応できたな~と思います。

 

 

そうすれば、学生時代が

もっと楽しかったんだろうな~と

少し後悔しています。

 

 

もし、皆さんが声で悩んでいるなら、

取り敢えず一人カラオケに行くこと

をお勧めします。

 

 

おそらく悩みの半分くらいは

解決してしまうんじゃないでしょうか。

 

 

最後まで読んでいただき、

ありがとうございました。