こんにちは。aonoです。

 

 

皆さんは、人が怖くなる経験が

おありでしょうか?

 

 

私は元々内向的でしたが、

人が怖いと感じたのは

高校生の頃です。

 

 

物心ついた頃から、

大人しいグループに所属していた私は

キラキラした高校生活に憧れていました。

 

 

そして選んだ高校は、

当時新設されたばかりの新しい高校でした。

 

 

選んだ部活は、

中学は卓球部だったのに対して、

陸上部を選びました。

(少しヒエラルキーが上だと思っていました)

 

 

偏差値が高い学校ではありませんでしが、

部活も頑張りながら、

勉強は学年でトップでした。

 

 

厳しいので有名な先生からは

一目置かれており、

授業の際に見本として示される

ことがよくありました。

 

 

同級生からも褒めそやされ、

「まあまあイケてるんじゃないか」と

うっかり思っていました。

 

 

そんな感じで1年目は平穏に過ぎた

学校生活でしたが

2年目から急に風向きが変わります。

 

 

ある日、休み時間に勉強していると

誰かが「きしょっ」と言うのが

聞こえてきました。

 

 

一瞬、金縛りにあった様に

身体がフリーズしました。

漫画の様に目が見開かれた状態で

身体が硬直し、

胃の上の辺り、心臓の辺りが「スーン」

とした感じになっています。

 

 

「自分のこと?いや気のせいか…」

「いや、やっぱり自分のこと?」

頭の中がグルグル回っています。

 

 

といよりか、身体が宙に浮いて

グラグラしている様な、

波の荒い日に船に乗っている様な

不思議な感覚でした。

 

 

気のせいだと必死に思い込みましたが、

また別の場面でも

「きしょっ」「きっしょ」

「あいつ、きしょいなぁ」

と聞こえてきます。

 

 

どう考えても自分に対して

向けられている様に感じられました。

 

 

周りを見ると、

学校でもまあまあ友達の多い

まあまあイケてるグループの子達が

ニヤニヤしながらこちらを見て

話しています。

 

 

徐々に、自分に向けられた言葉だと

ゆっくりと認識していきました。

 

 

 

 

それは学校の中のあらゆる場面で

起こることになりました。

 

 

廊下を歩いていて

すれ違い様に「きしょっ」

 

 

または、数人が座って喋っている横を

通り過ぎる際に「きしょっ」

 

 

机に座って

授業の準備をしている時に「きしょっ」

 

 

通学の電車でも「きしょっ」

 

 

特に電車で近くにいた時は最悪です。

 

 

イケてるグループの子達が

向かい側に座ったり、

もっと嫌なのは斜め前くらいの位置に

座った時で、

向こうがこちらを見ている様な気がしながらも、

こちらからは怖くて見れないので最悪でした。

 

 

その度に身体が硬直して

頭がぐるんぐるんして、

友達と話していても勉強していても

何も頭に入らなくなります。

 

 

 

 

そのうち、人前にいると

常に目線を意識するようになりました。

 

 

自然体が分からなくなりました。

 

 

自然な表情が分からなくなり、

普通の顔をしようとして

必ずどこか力んでいます。

 

 

自然な目線が分からなくなり、

まっすぐ前を見ようとしても、

声の聞こえる方を無意識に

視線の端で見てしまいます。

 

 

自然な手の位置や足の位置、

歩き方も分からなくなり、

ぎこちなくなります。

 

 

鉛筆で何か書いている時も

時々手が震えて

書けないことがありました。

 

 

その不自然な動きが、

余計に自分を意識させ、

ぎこちない動きが余計に

からかいの対象になっていると

感じてしまいました。

 

 

そんなことを続くうちに、

人前にいることに恐怖を

感じるようになりました。

 

 

クラスで仲の良い友達や

部活の仲間も数人いましたが、

彼らも、そんな自分を見て

気持ち悪いと思ってるんじゃないか、

陰で悪口を言ってるんじゃないかと

勘繰るようになりました。

 

 

自分が近くにいないところで

談笑しているだけで、

「ひょっとして自分の悪口なんじゃないか」

 

自分がトイレで席を外して戻った時に

笑っていると、

「何か悪口で盛り上がってたんじゃないか」

 

その時の割っている顔が、

自分を蔑んでいるように見えてしまい、

誰が敵で誰が味方か分からなくなりました。

 

 

その状況は、高校を卒業するまで続きました。

 

 

卒業後は、そんな自分を変えるために色々と

思考錯誤しました。

 

 

その頃の私は、

周りから「きしょい」等と言われるのは、

堂々とした態度がとれない弱さにあると

考えていました。

 

 

そしてそれは、物心ついた頃から

一つ上の兄に虐められていたことが原因

だと考えました。

 

 

そこで大学では思い切って

空手道部に入部しました。

 

 

 

 

大学の体育会だったため、

練習はきついし

飲み会では一気飲みで潰れるのは当然、

新入生は一発芸をやらされるなど、

当時の自分にとって過酷な環境でした。

 

 

しかし、自分と対極にあると思われる環境に

飛び込むことで荒療治ですが、

自分を変えようともがきました。

 

 

また、色んな自己啓発本を読み漁りました。

 

 

 

 

特に「脳力」「能力」といったキーワードの本や

コミュニケーションが上手くなる系の本を見ると、

必ずと言って良いほど購入して読んでいました。

 

 

あと、おしゃれであれば「きしょい」等と

言われることはないと考え、極力服にお金を使いました。

 

 

色々と試した結果、

現在は以前のように人に恐怖心を感じることは

少なくなりました。

 

 

曲がりなりにも結婚もして子供も生まれ、

そこそこいい会社に就職して

第三者から見れば幸せな生活を送っている

と思います。

 

 

荒療治することも、本を読むことも、

外見を整えることも無駄ではありませんでした。

 

 

しかし、本質はそこではないことが最近に

なってやっと分かりました。

 

 

と、ここまでだいぶ長くなりましたので、

また今度書いていこうと思います。

 

 

ここまで読んでいただき、

ありがとうございます。