「歴史を振り返ると、そこに商機のヒントがある」。これは、私の祖父である西畑勘二郎が創業した西勘堂の歩みを自分が振り返り、痛感したことです。



西勘堂の歩みと時代の変化

西勘堂は、1920年に織物産業が盛んだった商店街で創業しました。


元々はお麩屋さんでしたが、創業者西畑勘二郎は和菓子屋に転身します。


織物工場で働く女性たちが夕方に商店街を練り歩く様子を見て、彼女たちが好むであろうお菓子に目をつけたのです。


その後、終戦と高度経済成長期を経て、私たちのビジネスは大きく成長します。


特に福井県坂井市では、結婚式でお饅頭を近所に配る「お饅頭巻き」が流行しました。


この風習は、いかに豪華なお饅頭を振る舞えるかが人々のステータスになるほど、地域に深く根付いていたのです。


私たちはこの需要に応え、大量のお饅頭を製造することで会社を大きくし、法人化することができました。


しかし、時代の流れはまたもや変化します。冠婚葬祭に対する人々の価値観が変わり、大規模な儀式よりも、よりパーソナルで簡素な形を好むようになりました。


この「パラダイムシフト」に、当時の親たちは対応が遅れてしまいました。


歴史から学ぶべき教訓

当時の親たちは、ただただ嘆くばかりでした。


しかし、今になって振り返ると、そこにこそ学びがあると思います。


もし、あの時、時代の変化をいち早く察知し、事業の方向性を修正していれば、今の苦労や悩みは少なかったはずです。


当時の親たちは、過去の成功体験に囚われていました。


お饅頭巻きという文化がいつまでも続くと信じ、そのビジネスモデルにしがみついてしまったのです。


しかし、社会や人々の価値観は常に移り変わります。


大切なのは、過去の成功に安住せず、その変化の兆しを捉えること。


そして、柔軟に戦略を変える勇気を持つことです。


歴史を未来に活かすために

もちろん、愚痴を言っているだけでは何も始まりません。過去の反省を活かし、これからの時代に合った事業を展開していくことが私の使命です。


歴史を振り返ることは、単なる感傷ではありません。それは、私たちがどこから来て、どのような成功と失敗を経験してきたかを知るための貴重な情報源です。


過去の出来事を冷静に分析することで、未来のヒントが見えてきます。


西畑勘二郎が織物工場で働く女性たちの姿から商機を見出したように、今の世の中にはどのような「流れ」があるのか?


 人々はどのような価値観を求めているのか? 歴史から学んだ教訓を胸に、私たちはまた新たな一歩を踏み出します。


それではまた。













おまけ!非認知能力クイズ!

ドラクエ編


問題8

あなたは魔王との最終決戦に挑みました。


しかし、魔王の圧倒的な力の前に、仲間は次々と倒れ、あなた一人だけになってしまいました。


「もうダメだ…」と心が折れそうになった時、あなたが「逆境の中でも希望を見出し、心を奮い立たせる力(精神的回復力)」を最も発揮できる行動は何でしょう?


A. 倒れた仲間の分まで戦わなければと、感情的になり、無謀な特攻を仕掛ける。

B. 「みんな…すまない」と、倒れた仲間に謝罪し、魔王にひれ伏す。

C. 倒れた仲間の「想い」を胸に、生きている自分の使命を再確認する。そして、僅かに残った力を振り絞って、次の一手を冷静に考える。

D. 「こんな目に遭うなら、最初から旅に出なければよかった」と、後悔の念に囚われる。

正解: C


それではまた!