ここ数日に観たもの。
下北の本多劇場へナイロン100℃さんの『わが闇』を観に。
何がどう面白いとか、言葉で説明するのが苦手なのですが、
最後にふーっと力が抜けて、すーって涙が出ました。
その涙ってのが、悲しみとか喜びとか感情のこもった力のこもった涙じゃなくて、何かが溶けてもれ出すような、水分としての涙と言うか、細く静かな息をすーっと吐くような、不思議な涙。
そういうお芝居って、素敵なお芝居だなと思うのです。
嘘がないと言うか。
観ているこちら側も嘘をつかなくていいと言うか。
無理して受け入れたり、疑ってかかったりしなくてよくて。
それというのも、かたちはそれぞれ違えど誰の中にもある何かがきちんと描かれているのだろうなと思います。
今回は再演で、初演も拝見したのですが、あーやっぱり素敵だなと思うのと、新鮮な感覚を味わうのと、両方あって。
変わらない芯の部分があって、
なおかつ、自分がこの数年に経験したり積み重ねたもの、あるいは手放したり失ったものによって感じ方が変わった分や、
作り手の方々によってこの物語が進化している分があるんだろうなー、
と、
思ったりしました。
下北での公演は終わってしまったので、あとは地方公演。
詳しくはこちら。
http://www.cubeinc.co.jp/stage/info/nylon40th.html
それから、おにぎりさんの『トークトワミー!』。
チラシだけで、もう面白い。
夫婦とその奥さんの兄、3人の物語。
とてもあったかい、大人のお芝居でした。
池谷のぶえさんを観たくて行ったこのお芝居。
池谷さんはもちろん、3人の役者さんがとてもチャーミングで魅力的。
上品な人達を描いた作品ではないけれども、決して下品に見えないのは、役者さん達の力だと思います。
すごい先輩たち。
私ももう少し大人になったらこんな芝居をしてみたいなぁ。
本日まで下北のスズナリにて。
あと、渋谷シネクイントへ話題のインディーズ映画『恋の渦』。
監督は『モテキ』や『まほろ駅前番外地』の大根仁監督。
原作、脚本は劇団ポツドールの三浦大輔さん。
キャストはワークショップで選ばれた、ほとんど無名の若い役者さん達。
超低予算の映画で、なんと撮影日数4日だとか。
面白い。面白すぎる。
今の日本の若い人たちの物語。
今の若いもんは!と言われそな、でも、そういうこっちゃなくて、いや、そういう人ばっかり出てくるんだけど、なんだろ、物語も本も演出も登場人物もすごく立体的でちゃんと血が通ってて。
面白いと聞いて観に行きましたが、期待をひょいときちんと越えられました。
2時間ちょい、ずっと、みぞおちのあたり、笑いっぱなし。
声出してゲラゲラ笑うかどうかじゃなくて。
いや、声出してゲラゲラ笑いももちろんしたのだけど。
みぞおちのへんが、ずっとざわざわ。笑ってる。
とにかく観ていただきたい。
詳しくはこちら。
http://koinouzu.info/index.html
シネクイントでの上映はもうすぐ終わりですが、8/31からオーディトリウム渋谷で上映されるそうです。
東京でしかやってないから、関東以外の方は難しいかー。
そんな感じで、刺激的な作品を観れたここ数日。
んー、相変わらず、感想文がヘタクソだなー。
ベランダの近くに鳥の巣があるみたい。
今年2軒目。
でも見えない位置にあって、ピーピー声だけ聞こえる。
見たいなー。
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