第292話 『卵(前編)』

 
宇宙怪獣 ギランダー 
一角怪獣 ランスター 
変質怪獣 グラゼロン 
岩石怪獣 グレイン 
頭足怪獣 ペルゲロス 
怪ロボット アゾカナス11 
巨大宇宙怪獣 アリューナ 
怪虫獣 クラーカス 
リノ星系亜人 
インカロス星人 
モルモック星人 
ブリバラスラッカ星人 

     

もし、ウルトラセブンの最終回のあと、
TVでゾフィが始まっていたら?の妄想ストーリーの第292話。

 

突然、地球に降りて来た、超巨大な卵。

目的も正体もわからない卵のため、大混乱が起き…!?

 
【UST=防衛チーム】
 
ユルガ(隊長)
ゴウリ
ナワテ
ユリコ
ヒデコ
クロス
 
【IDM=地球防衛機構】
 

(Bチーム=情報技術班)
シズカ(班長)
ユウキ
ドノバ
アカイ
リオ
ユウ
 
ヤハギノ(V3隊長)
ミナミ(ムーンベース隊長)
 
カジ(UST参謀)
 
ミシマ(防衛空軍参謀・IDMF司令)
キタワカ(防衛陸軍参謀・IDMA司令)
マトバ(防衛海軍参謀・IDMN司令)
ナガサウラ(特務軍参謀・IDMI司令)
スズタニ(輸送軍参謀・IDMT司令)
 
マキノハラ(科学センター・所長)
 
フジハラ(長官)
スガノ(副長官)
サイバナ(IDM・補佐官)
 
【その他・ゲスト】

 
文原重造(警視庁特殊事件対策部)

 

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【伊豆海岸 地花湖香(ちかこか)の浜】
 
海に来ているユリコ、ヒデコ、リオ、ユウと、
特務軍遊撃4課のアトリ、レンの女性6名。
 
砂浜、水着でくつろいでいるユリコ、リオ、アトリ、
ワンピースで日陰にいる、ヒデコとユウ。
 
そこに海から、銛を持ったレンが駆けて来ます。
 
レン(遊撃4課)
「いやー、
 とても魚なんて取れないや。
 
 そもそもまだ海、冷たいし。」
 
リオ
「だから、入らなくてもわかるでしょうに。
 
 特務軍って、物好きだなあ。」
 
アトリ(遊撃4課)
「いや、あの、彼女が特務4課の、
 代表でも、平均でも無いので。」
 
ユリコ
「ちょ… ちょっと、アレ何?」
 
言われてみんなが、振り返ると、
空の一角から、何かがゆっくり降りて来ます。
 
アトリ(遊撃4課)
「ただ事じゃない!」
 
驚きながらも、一瞬で職業意識が芽生え、
めいめい上着を着たり、通信機類を用意します。
 
ユウ
「卵… 見たく見えるけど。」
 
レン(遊撃4課)
「しかし、この大きさは。」
 
リオ
「怪獣なんて、レベルや無いで!?」
 
何かの声が聞こえ、七色の光に包まれながら、
ゆっくりゆっくりと、砂浜に着地する巨大卵。
 
ユウ
「こ、これは…
 
 どうしたら…!?」
 
ユリコ
「今、本部に連絡入れてる。
 
 指示来るまで、誰か地元警察と連絡取って。
 他の人はとりあえず、民間人の避難。」
 
リオ
「お、おう!?」
 
アトリ、レン
「こっちも連絡中。
 了解。」
 

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【伊豆海岸 地花湖香(ちかこか)の浜】
 
卵を見て、思わず葉巻を落とす文原警部。
 
文原
「やべ…
 
 どうも、疲れてるみたいだな…!?」


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【UST作戦室】
 
ドアが開き、入って来るカジ参謀。
 
カジ
「ユルガ隊長。」
 
ユルガ
「今、連絡を受け、
 とりあえず、うちの4名には、
 現場に、在留してもらっています。」
 
カジ
「海岸での半休が、幸か不幸かだな。」
 
ユルガ
「発見はラッキーでしたが、
 これから、どうした物か。
 
 何か、未確認電磁波もあったようで、
 そっちはB班で、分析中ですが。
 
 で、どうしますか?」
 
カジ
「いや、改めて映像で見ると…
 
 こ、これ、俺が判断する事なのか?
 長官の指示、仰いだ方が?」
 
ユルガ
「その辺は… お任せしますが。」
 
ドアが開き、入って来るシズカ班長。
 
シズカ
「ユウキ君は、こっちに、
 残っていてくれて、良かったですよ。
 
 あ、一報です。
 文書化ファイル分。」
 
サッと目を通し、息をのむカジ参謀。
 
カジ
「直径…約4キロ…
 
 な、何がいつ、生まれるんだ?」
 
シズカ
「まだ、スペック的なデータで手一杯で、
 ちょっと想像も、つきません。
 
 生まれれば、シャレにはならないです。
 通常の怪獣なんて、次元じゃない。」
 
カジ
「本音を言うと… 誰か何とかして欲しい…」
 
ユルガ
「落ち着いて下さい、カジ参謀。」
 
シズカ
「あの…
 深呼吸して、お水を一杯飲まれては?」
 
カジ
「そ、そうする。」
 

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【B班作戦室】
 
ドノバ
「言葉ですね。こりゃ。
 
 文章量は、そう多くはない。
 上手く行けば、スムーズに翻訳出来るかも。」
 
ユウキ
「一方では、そうだが…
 短いと逆に、予想候補は絞りにくい。
 
 何だ?」
 
アカイ
「どうも… 別の事件らしいですね。」
 

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【UST作戦室】
 
セイムリア
「ユルガ隊長は、後1時間02分で、
 左名後市に、到着します。」
 
カジ
「とほほ。
 とうとうこんな、情報端末ロボットまで、
 引っ張り出す羽目に、なるとはなあ。」
 
と、
ドアが開き、入って来るゴウリ、ナワテ、クロス。
 
ゴウリ
「いやー、大変でしたよ。
 ステーションで、ちょっとした事件が…
 
 あれ?
 みんな、いないんですか?」
 
カジ
「今、立て込んでてな、
 そっちの事件の、報告も聞きたいが、
 こっちは今、現在進行形で事件だ。
 
 ゴウリ隊員は、素名枯村、
 ナワテ隊員は、八九木市
 クロス隊員は、科学センターへ飛んでくれ。」
 
ゴウリ
「ええっ!?
 全員、バラですか?」
 
カジ
「それぞれで、事件が、
 起きてしまったのだから、仕方ない。
 
 ≪アーク1号≫は、隊長が乗って行った。
 他の機で頼む。」
 
ゴウリ、ナワテ、クロス
「りょ、了解。」
 
慌てて、ヘルメットを抱え、
一礼も早々に、再び出て行く3人。
 

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【左名後市 レーダーセンター】
 
職員
「見て下さい、明らかに変です。」
 
ユルガ
「卵着弾の、少し後か…
 
 関係あるとも無いとも、断言は出来んが、
 自然現象とは、ちょっと思いにくいな。
 
 電磁波の異常が、ここでだけ起きているのも、
 やはり、おかしいように思う。」
 
情報を、ビデオ・シーバーに入れて行き、
市の地図を入力、映像で出すと、
電磁波異常の中心地が、色分けで示されます。
 
ユルガ
「警察に連絡し、USTからの指示だと伝え、
 念のため該当地区の、警戒要請をお願い出来ますか?
 
 陸軍には私から、連絡します。」
 
職員
「わ、わかりました。」
 

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【科学センター】
 
映像を見ているクロス。
 
クロス
「巨大生物…ですね?
 なんでしょう、これ?」
 
マキノハラ
「アリューナ… と、命名はされたが、
 はてさて、どうした物やら。
 
 例の卵、出現後に発見され、
 地球に向かっているのは、間違いない。
 
 まだ距離はあるが、このままなら…」
 
クロス
「地球に?」
 
マキノハラ
「前後はしても、間違いない。」
 
クロス
「宇宙空間での対処、迎撃となると、
 ムーンベースが…するんだろうけど。
 
 目的も善悪も、わからないとなると。」
 
サントウ(第2研究室長・科学センター)
「コレのサイズも、だいぶ大きいけど…。
 卵は、二回り違うわ。
 
 親子などでは、無いと思う。」
 

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【素名枯村】
 
警察官と共に地図、地形を確かめているゴウリ。
 
ゴウリ
「妙な風の音か…
 
 ちょっと考えても、場所、時期、
 時間帯に、特徴ありそうだからなあ。
 
 とにかくしばらく、村の人は、
 洞窟には、近寄らせないで下さい。」
 
警察官
「それは了解です。
 
 ですが、その… お1人で?」
 
ゴウリ
「いないもんは、いないんだ。
 しゃあ、あんめえ。」
 
と、駆けて来る2人組。
 
ゴウリ
「あんた達は…
 ナガサウラ参謀んとこの。」
 
ラム(遊撃3課・IDMI)
「3課のラムです。」
 
リド(遊撃3課・IDMI)
「リドです。
 手が足りないと聞き、お手伝い出来る事あればと。」
 
ゴウリ
「ありがてえ。
 
 警察に同行させるのも、気が引けたしな。」
 
洞窟に入って行く3人。
 

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【伊豆海岸 地花湖香(ちかこか)】
 
警察官
「何か…
 沖の方で、何か起きてるみたいですね?」
 
ヒデコ
「海軍が怪獣と、やってるんでしょうけど。
 ああ、もう、誰か来てくれないかなあ。」
 
と、陸軍の一部隊が、到着します。
 
ヒデコ
「良かった。
 
 気休めでも、今はありがたいわ。」
 
陸軍小隊長
「おっつけ本隊も、来ますが…
 
 き、気休め…」
 
ヒデコ
「ご、ごめんなさい、
 それは、言葉のアヤで…」
 

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【左名後市 郊外】
 
巨大化した、モルモック星人が暴れています。
 
応戦する陸軍部隊と、ユルガ隊長の≪アーク1号≫。
 
ユルガ
「やって下さい。」
 
ミサキ(第1師団長・IDMA)
「了解、
 軽巡隊、誘電拡散弾、攻撃開始。」
 
≪牛浜≫、≪福生≫、≪羽村≫、≪小作≫の、
4隻の軽巡隊から、砲弾が撃ち込まれると、
星人の頭部で、白い爆発が次々に上がり、
星人が苦しみ始めます。
 
ミサキ(第1師団長・IDMA)
「今だ。砲撃開始。」
 
旗艦、重巡≪堀割≫の主砲弾を受け、
後ろを向いて、逃げ始めると、
その正面に≪アーク1号≫が、来ます。
 
≪アーク1号≫の攻撃で、爆発、
砂のように、徐々に崩れ落ちる星人。
 
浮かび上がった円盤も、すかさず軽巡隊の、
対空砲火で墜落し始めて、地面に落ちて爆発します。
 
ミサキ(第1師団長・IDMA)
「お見事でした。」
 
ユルガ
「ご協力感謝します。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆
 
【伊豆沖 海中】
 
≪パレステリアス≫で進む、ユリコ。
 
前方に怪獣を発見すると、ボタンに手をかけます。

 


 
ユリコ
「開始します。
 海軍いかがですか?」
 
ミヤサリ(第1艦隊・IDMN)
「ちょっと今、上でもひと悶着あって。
 
 ですが、大勢に影響はないです。
 艦隊は展開中。」
 
サシグレ(第2潜水戦隊・IDMN)
「こちら、当該海域に現着です。
 やって下さい。」
 

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【素名枯村】
 
洞窟から駆け出す、ゴウリ、ラム、リド。
 
少しすると山が崩れて、怪獣~
怪虫獣クラーカスが、姿を現します。
 
ラム(遊撃3課・IDMI)
「ど、どうします?」
 
ゴウリ
「やっちまおう。
 せっかくのチャンスだ。
 
 武器は扱えるんだろ?」
 
リド(遊撃3課・IDMI)
「多少は…
 でも、USTのような怪獣前提では。」
 
ゴウリ
「けん制しててくれりゃ、充分だ。
 顔面に集中して、動きを止めててくれ。」
 
ラム(遊撃3課・IDMI)
「了解!」
 

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【UST作戦室】
 
セイムリア
「カジ参謀、
 ヒデコ隊員、及び、海岸地元警察から、
 連絡が入っています。
 
 不審者や、異常振動等、不穏な事態が続発。
 万が一に対処中。」
 
カジ
「そっちは、極力、
 警察と陸軍に、対応してもらえ。
 
 不審・不穏レベルまで、今は手が回らん。」
 
ドアが開き、ミシマ参謀、キタワカ参謀、
マトバ参謀らが、入って来ます。
 
ミシマ
「よう。
 立て込んでんだってな?」
 
カジ
「え、ええ、まあ、そんなとこですが。
 どうしました?」
 
ミシマ
「半分陣中見舞いで、半分冷やかしだ。」
 
マトバ
「嘘だよ。
 
 ここを合同本部に、しようと思ってな。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆
 
【宇宙空間 月沖】
 
半球陣で警戒態勢中の、ムーンベース艦隊。
 
と、接近して来る≪アーク2号≫
 
カツノ
『あ、クロスさん。
 
 指示通り、まだ何も手は出していません。
 が、相変わらず等速接近中。
 
 どしましょう?』
 
クロス
「科学センターでも、検討しましたが、
 敵…や悪意では、無いように思います。
 
 少し…試したい事があります。」
 
カツノ
『ええ、そりゃ、もう、
 対応いただけるなら、お任せします。』
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆
 

 
【八九木市】
 
警察官
「住民からの不安と、苦情がすごいんです。
 何とかして下さい。」
 
ナワテ
「何とか… したいんですが、
 どうしたもんかな、こりゃあ。」
 
頭をかきながらも、書類に目を通すナワテ。
 
ナワテ
「とにかく、電波塔の機能は、
 出来る限り、シャットして下さい。
 
 今から、行ってみます。」
 
警察官
「お、お、お一人で?
 おそらく、宇宙人いますよ?
 
 い、い、い、行くんですか?」
 
ナワテ
「いや、あなたが、何とかしろって言うから!
 
 行かずに、済むなら、
 好き好んで行きたかあ、ないですよ。」
 
警察官
「ご、ごもっとも…」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆
 
【伊豆海岸 地花湖香(ちかこか)】
 
警察官
「な、なんか今度は、空の上で、
 何か起きて、いるようですが…」
 
ヒデコ
「星人が侵入したらしいのよ。
 それで空軍が迎撃。
 
 本当に、もう、人騒がせな。」
 
陸軍小隊長
「師団本隊、来ました。」
 
ヒデコ
「やった!
 じゃあ、ここ、お任せします。
 
 一度、本部に戻るので。」
 

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【伊豆山中】
 
暴れ、戦っている、2体の怪獣。
変質怪獣グラゼロンと、岩石怪獣グレイン。

 


 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆
 
【大気圏 上層部 ≪アーク2号≫】
 
セイムリア
『クロス隊員、今どちらですか?』
 
クロス
「戻るところです。
 
 アリューナの一件は、何とか解決です。」
 
セイムリア
『それは良かった。
 では、そのまま、伊豆に向かって下さい。
 
 例の卵に引かれて、来たらしい、
 2体の怪獣が、争っています。』
 
クロス
「了解。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆

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