第200話 『あんた一筆大無用勝負候・藤枝』

 
暗殺宇宙怪獣 ワザニドン 
暗殺宇宙怪獣 ンシゴン 
暗殺宇宙怪獣 ラクリラス 
暗殺宇宙怪獣 ラゴロン 

カプセル怪獣 ウインダム 

カプセル怪獣 ワイリス 

ワソ星人フーマ
ワソ星人ミーク
ワソ星人ナーキ
ワソ星人ヒイー
ワソ星人アーダ
ワソ星人ヤーサ

     

もし、ウルトラセブンの最終回のあと、
TVでゾフィが始まっていたら?の妄想ストーリーの第200話。

 

突然、藤枝市で続出する怪事故。

その裏には、ある者の意図がありました…!?

 
【UST=防衛チーム】
 
ユルガ(隊長)
ゴウリ
ナワテ
ユリコ
ヒデコ
クロス
 
【IDM=地球防衛機構】
 

(Bチーム=情報技術班)
シズカ(班長)
ユウキ
ドノバ
アカイ
リオ
ユウ
 
カジ(UST参謀)
 
ミシマ(防衛空軍参謀・IDMF司令)
キタワカ(防衛陸軍参謀・IDMA司令)
 
マキノハラ(科学センター・所長)
 
フジハラ(長官)
 
【その他・ゲスト】
 
文原重造(警視庁特殊事件対策部)

 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆

  

  
【藤枝市 新型太陽光発電所】
 
あちこちで上がる爆発。
 
慌てて消火活動の一方、右往左往する、
何人もの警備員、作業員。
 
それを見下ろす、施設の屋上に、
人間型の6人の影が、集まって来ます。
 
「ナイナ・モ・イアタ。
 カノモ・ナンコ。」
 
「ナルス・ンダユ
 ダリカバ・タッマジハ・ダマ」
 
と、警備員2名が屋上に来て、
6人と、出くわします。
 
警備員A
「なんだ、お前達は?」
 
警備員B
「集まってこんなところで、何をしている?」
 
瞬時に1人が、細い糸のような物を放ち、
それが首に、巻きつかれると倒れ、
もう一人は駆け寄って、鋭利な何かで刺し、
同じく、その上に倒れます。
 
「イナ・モ・イアタ。」
 
「ガウロタッイ・トナルス・ンダユ・ラカダ」
 
爆発が続く、発電所。
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・
 
【翌日 太陽光発電所】
 
施設の屋上に、小走りで駆けて来る、
ゴウリ、ナワテ、ユリコ、クロス。
 
刑事が片手をあげ、警察官が礼をします。

文原
「ご足労願ったな。
 こっちだよ、現場。」
 
ゴウリ
「途中、ざっくりとは事件内容、
 見させて、もらいましたが…」
 
文原
「謎の爆発事件だけなら、まだかなり未知数で、
 もう少しこっちで、裏を取りたかったんだが…
 
 この、警備員2人の、殺され方だ。」
 
警察官
「一見、何でもない、通り魔殺人のようですが…
 普通の人間には、これは無理です。
 
 1人は刺殺、1人は絞殺ですが、
 何で刺し締めたのか、鑑識も半ばお手上げで。」
 
クロス
「事故現場が、見渡せる。
 ここから、見ていたんですかね?」
 
ユリコ
「そう考えたら、犯人臭くも思えるわね。
 偶然通りがかった人が、見る場所じゃないでしょう。」
 
警察官
「そうです。
 施設内ですから、一般の人は入れない。
 
 まして夜、施錠してある屋上で、
 警察官は持っている鍵で、開けて入ってる。
 
 その前に犯人は、どうやって入ったのか?」
 
周りを見るナワテ、クロス。
 
ナワテ
「隣には、飛び移ったり、
 ロープ張れそうなのは、無いなあ。」
 
クロス
「すると後は、この建物自体の、
 下~外壁からか?」
 
ゴウリ
「目的がわからん。
 
 こんな事して、何の得があるんだ?」
 
ユリコ
「どうも…
 
 これだけじゃ、すまない気がする。
 
 侵略者や何かの、力の誇示なら、
 本題がこの後、あるんだろうし。」
 

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【藤枝市 第四水力発電所】
 
現れた怪獣が、暴れ回っています。
 

 
念のため配備されていた、軽装甲車、
ミサイルジープなどが、散発的に攻撃しますが、
両手の細い鞭を振るう怪獣に、むしろ防戦気味で、
ヘリ、ジェットヘリの攻撃、また航空隊が来ても、
距離のある物や飛行物には、高熱の針を打ち出し、
次々と撃墜して行きます。
 
そして≪アーク1号≫が到着した時には、
早々に、逃げてしまっていました。
 
警備職員
「申し訳ありません。
 駐留兵力では、歯が立ちませんでした。
 
 すぐにSOSを、出そうとしたのですが、
 得体の知れない連中に、邪魔されて。
 
 見て下さい。」
 
と、みると、
通信施設が、破壊されています。
 
ゴウリ
「くっそう。
 
 留守の間だけ、大暴れして、
 なんて、逃げ足の速い奴だ。」
 
ユリコ
「やはり…
 太陽光発電所と、同一犯かしら?」
 
ナワテ
「可能性は、大きいと思います。
 
 おそらく怪獣も、そいつらが操っていたのでは?」
 
クロス
「何か確たる、目的のような物を感じるけど、
 どうも、地球侵略とは、違うような。
 
 施設を次々に破壊して、何がしたいんだ?」
 
ゴウリ
「確かに。
 まさか藤枝市を、兵糧攻めでもあるまいに。
 今のところは、
 力を誇示しているように、見えるなあ。」
  

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【藤枝市 トラスト燃料集積所】
 
現れた怪獣2体が、暴れ回りつつ、
円盤が燃料類を、吸収しています。

 


 

 
一体…ンシゴンは、細い糸のような物と、
鋭利な刃物状の、手を武器に、
またもう一体、四つ足のラクリラスも、
頭部で物体を飲み込み、鋭利な伸びる尾、
さらに首の、輪状の部位の一部を飛ばし、
背中から爆裂弾を出すと、複数の武器を持ち、
近接・遠距離に、万能に対応していました。
 
加えて再び現れた、謎の人物たちが、
地上部隊の間に割って入り、かき乱し、
これによっても統制が崩れ、苦戦していました。
 
≪アーク1号≫が、来てからも、
2体の怪獣と、暗躍する超人星人の、
立体的な攻撃に、押され気味で、
ドッキングアウトした≪アーク≫もまた、
一機、また一機と、不時着します。
 
一方、地上に降りたクロスは、
徐々に空軍が、来つつあるのを見て、
陸軍よりは、星人の影響を受けない、
空軍との共闘で、倒せ無いかと、
2体のカプセル怪獣を、放ちます。
 
ンシゴンへ、ウインダムを、
ラクリラスへは、ワイリスを。
 

 

 
が…
 
ウインダムは、ンシゴンの糸に絡まれ、
動けなくなったところを、襲われそうになり、
カプセルに戻します。
 
ワイリスもまた、火炎放射で攻撃するも、
目からの催眠波動で、大人しくなったところを、
逆に火炎放射、爆裂弾で追い詰められて、
尾の棘で、止めを刺されそうになった所で、
カプセルに戻しました。
 
何とか注意をそらそうと、攻撃してくれていた、
空軍機も何機かは、逆に飛び道具で落とされます。
 
結局、奮戦、食い下がった物の、
燃料の大半は奪われ、施設は半壊。
 
怪獣、星人は、ことごとく、
取り逃す結果に、なってしまいました。
 
クロス
「強い…。」
 

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【UST作戦室】
 
カジ
「なんて事だ。
 
 空・陸軍の、援護を受けながら、
 ここまで敵に、翻弄されるとは…」
 
ゴウリ
「申し訳ありません。
 
 ですが、次はきっと…」
 
マキノハラ
「戦術的に、勝つ事も大事だが、
 実は敵から、メッセージが来た。」
 
ゴウリ
「何ですって!?」
 
カジ
「場所と時間を、指定して来た。
 
 話があるので、そこに来いと言うんだ。」
 
ユリコ
「それ…
 どう考えても罠でしょ?」
 
ゴウリ
「俺の頭で考えても、そうだが。
 
 行かなきゃ、どうにもならん。
 それを見越しての、挑発だな。」
 
ユルガ
「そうだろうな。
 
 どうする?」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・ 
 
緊張しながらも、万全の態勢で、
指定場所に向かった、USTですが、
意外にも、罠類は一切なく、
敵星人6人は、本当に話をしただけでした。
 
ワソ星人ヤーソ
「我々はワソ星人。
 銀河を束ねる、シオ・シンジケート内の、
 カオ・コネクションと言う、グループだ。
 
 我々は純粋に、ある仕事をしている。
 それは、依頼された星からの、
 恨みを晴らすと言う物だ。
 
 地球~日本人が打ち上げた、
 宇宙探査衛星、アコド28号。
 
 それが、ある星系の惑星…
 ドシ星の、重力圏に到達。
 引かれて、墜落した場所が、
 偶然、エネルギー施設でな。
 
 大災害を、起こしてしまい。
 その都市は、壊滅。
 事実上、国が一つ無くなってしまった。
 
 わずかに生き残った、星人の、
 何とかして、この恨みを、
 晴らして欲しいと言う、依頼を受け、
 我々はやって来た。
 
 我々は恨みを、晴らすために、
 この国を、壊滅させなければならない。
 
 だがこれは、ビジネスでもある。
 相応のエネルギー、資源を、
 差し出すと言うなら、見逃さない事も無い。
 
 どちらを選ぶかは、君ら次第だ。
 2日間、待つ。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・
 

 
【UST作戦室】
 
カジ
「彼らが、嘘を言って無い限り、
 これで事情はわかった。
 …が、」
 
ユルガ
「そんな事実が?」
 
マキノハラ
「確かに、アコド28号は、
 もう十数年前、我が国、藤枝市の、
 発射場から、打ち上げられた。
 
 電池切れで、通信が途絶えての、
 その後は、わからないから、
 偶然どこかの、惑星に届き、
 そのまま、落ちてしまった可能性も、
 ゼロではない。
 
 大気圏内で、燃え尽きにくいように、
 耐熱処理も、されてはいたし。
 
 たまたま落ちた場所が、火薬庫とか、
 燃料施設なら、あるいはと言う事も…
 
 考えにくいが、絶対では無い。
 きわめて考えにくい、偶然だが…」
 
ゴウリ
「なんてこった。
 我々が、悪かったんですか?」
 
カジ
「相手の言い分が、その通りなら、
 確かに、そう言う事になるが…
 
 そんな万に一つ。
 万の万の万に一つの偶然。
 それも、悪意も何も無い事の、
 代償や責任を、取れと言われても…」
 
ユルガ
「私も。
 
 身勝手なのかも、知れませんが、
 現実的では、無いように思います。
 
 個人間の、意趣返しとは、
 ちょっと事情が、違い過ぎる。」
 
ユリコ
「どっちみち、相応の資源、
 エネルギーの提供って、不可能よね?
 
 謝罪はするにしても、何か別の形で無いと、
 答えたくとも、答えられないわ。」
 
カジ
「代案の提案…しかないな。」
 
とそんな時、緊急連絡が入ります。
 
ヒデコ
「ムーン・ベースから、連絡です。
 高速度飛行物体が、接近中。
 
 このままなら、日本…
 静岡中央の辺りです。」
 
カジ
「藤枝か?」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・
 
【藤枝北部 山中】
 
それは異星の宇宙船でした。
 
ゴウリ
「これは…
 今回の事件と、関係があるのか?」
 
ユリコ
「タイミングが、タイミングだもんね。
 
 結びつけたくは、なるわよね…」
 
ナワテ
「注意して下さい。
 何か罠かも知れない。」
 
クロス
「そうですね。
 
 奴らの態度を見ると、
 ここで妙な罠は、考えにくいですが…
 
 ナワテ隊員の言う通りで、
 油断は絶対禁物です。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・
 

 
ビルの屋上で、6つの影が話しています。
 
「ガンセウュチウ・ノシド
 ダウヨ・タイツ・ニウュキチ」
 
「カウトンホ?
 ダゼナ?」
 
「ガ・イナラカワ
 イナ・イガチマ・ハ・ノタキ」

「ウロダ・ウバウ?」
 
「ダンゼウト!」
 
その時、誰かが気配に気が付きます。
 
「誰だ!?」
 
立っていたのは、長身の人物と、
両手でボールを持った、少女でした。
 
散開して、半球形に取り囲む6人。
 
「人間…では無いな?
 
 この星に潜入している、どこかの星人か?」
 
ぽかんとして、両手を軽く広げる、
長身の人物。
 
「さっさと始末して…」
 
「いや、大事の前だ。
 余計な騒ぎは起こすな。」
 
長身の人物
「賢明だね。」
 
「誰かは知らんが、そちらも余計な手は、
 出さないで、いただこう。
 
 そうすれば、こちらも何もしない。」
 
長身の人物
「それも賢明だ。」
 
「何もしないと約束するな。」
 
長身の人物
「何もしないも、何も…
 
 どうせ、無駄な努力だ。」
 
「どう言う意味だ?」
 
長身の人物
「言葉通りの意味さ。」
 
「何となく…こいつは気にかかる。
 
 やはりここで、消した方が良くないか?」
 
「いい。
 ほっておくんだ。
 
 いくぞ。」
 
「くれぐれも、余計な真似はするなよ。
 異星人のスパイ!」
 
一瞬で飛び去る、6つの影。
 
ボールを持った少女
「異星人の、スパイだって。
 
 私達の事、知らないのね?」
 
長身の人物
「そりゃ、有名人じゃないからね。」
 
ボールを持った少女
「そっか。」
 
苦笑すると消える2人。
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・
 
回収され、科学センターで分析された宇宙船。
中には宇宙人の遺体、一体がありました。
 
比較的簡素な印象で、最小限の設備しかなく、
一人乗りの近距離用か、脱出ポッドに思えました。
 
マキノハラ
「特筆すべき点は、今のところ見当たらないが。
 
 文章らしき物が、いくつか散見される。
 これが判読出来れば、何か手掛かりになるかも知れん。」
 
が、
その夜、科学センターが奇襲されます。
  

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