第325話 『鉄仮面』

 
宇宙生命 ピリシウナ・イーラ 

地底怪獣 ランクトギラス 

     

もし、ウルトラセブンの最終回のあと、
TVでゾフィが始まっていたら?の妄想ストーリーの第325話。

 

ある寒村で起きた、不思議な事件。

それを追ううちに、ゴウリは鉄仮面の謎の突き当たります…!?

 
【UST=防衛チーム】
 
ユルガ(隊長)
ゴウリ
ナワテ
ユリコ
ヒデコ
クロス
 
【IDM=地球防衛機構】
 

(Bチーム=情報技術班)
シズカ(班長)
ユウキ
ドノバ
アカイ
リオ
ユウ
 
カジ(UST参謀)
 
【その他・ゲスト】

【飯塩村 村民】
 
富本敏一 (とみもととしかず 200年前の人物)
富本廉明 (とみもとれんめい 富本家・現当主)
藤原治子 (ふじわらはるこ 富本家・女中)
山衛宏昭 (やまえひろあき 飯塩村・村長)

 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆

  

 
【士沢村(じさわむら) 西の森】
 
動物の死体を発見する、
ゴウリ、ナワテ、ユリコ、クロス。
 
ナワテ
「ちょっと…
 野生動物が犯人じゃ無いですね、これは。
 
 こんな風には、なりませんよ。」
 
ユリコ
「過去に熊が出た事は、あるそうだけど。
 ちょっと、そんな感じじゃないし。」
 
クロス
「その熊が、やられた事があるそうですから。」
 
ユリコ
「熊だって…
 本当ならもっと、生きたかったでしょうに…

 

 食物連鎖なら、仕方ないのかも知れないけれど。
 
黙ったまま、見つめるゴウリ。
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 
【岐阜山中】
 
怪獣を迎撃する≪アーク1号≫
 
ユルガ
「撃退した。
 地中に潜ったよ。
 
 生きてはいるが、それなりに痛めつけたからな。
 早々出ては、来んだろう。」
 
ヒデコ
「了解です。
 お一人で、大丈夫でしたか?」
 
ユルガ
「大丈夫さ、単純事件だからな。
 
 みんなの方が、心配だよ。
 じゃあ、戻る。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
  
【飯塩村(いいしおむら)】
 
ゴウリ、ナワテが、村民に話を聞いています。
 
飯塩村・男性
「いやぁ、怪物ねえ…
 話は時たま、聞いた事あるが。
 
 実際に見た者は、いないんじゃないかなあ。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*

 


 
【士沢村(じさわむら)】
 
ユリコ、クロスが、村民に話を聞いています。
 
士沢村・女性
「魔獣ですよね。
 怖いわ。
 
 ただの噂か、伝説かとも思ったけど、
 被害にあった動物が、いるんでしょう?
 
 まさか、何かの理由で動物を殺して、
 噂のせいにしている、人とかいないわよね?」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 
【飯塩村(いいしおむら)】
 
ゴウリ、ナワテが、村長に話を聞いています。
 
ゴウリ
「今のところ、
 手掛かりらしい手掛かりが、ありません。
 
 未知の野獣事件、解決のために、
 どんな小さな事でも、教えて下さい。」
 
山衛宏昭(やまえひろあき・村長)
「小さな事…
 
 いや…まさか…」
 
ナワテ
「なんです?
 何かあるなら、教えて下さい。」
 
山衛宏昭
「いやいや、まさかと言う話だし、
 これは、村の恥でもあるし…」
 
ゴウリ
「我々は、事件解決のために、
 情報を欲しているだけです。
 
 秘密だったら、守ります。
 我々にも、守秘義務はある。」
 
ナワテ
「それにこのままでは、どうにもなりません。
 解決するまで、おそらく被害はまだ出ます。
 
 最悪、人間にも…」
 
山衛宏昭
「い、いや、それは困る…
 
 だが…
 
 本当にまさか、関係あるとは思えんのだ。
 調査をかえって、混乱させては…」
 
ゴウリ
「それは我々で、判断します。
 
 教えて下さい。
 何なんです?」
 
山衛宏昭
「う、うん…
 
 村の東のはずれに、富本の本家がある。
 そこへ行って、聞くと良い。
 
 200年前の、鉄仮面の話だ。」
 
ゴウリ
「200年前?」
 
山衛宏昭
「だから、言ったろう。
 関係あるとは思えんのだ。
 
 富本に、関係無いと言われたら、
 すぐに引き取って、他を探してくれ。
 頼む。」
 
ぽかんと顔を見合わせる、ゴウリとナワテ。
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 
【飯塩村(いいしおむら) 富本邸宅】
 
古いが大きく、立派な屋敷、
そこを訪ねた、ゴウリとナワテは、
主人に、応接間に通されます。
 
富本廉明(とみもとれんめい・今の当主)
「そうですか… 村長から…」
 
ゴウリ
「どうか、包み隠さず、教えて下さい。
 
 我々は事件を、解決したいだけだ。
 秘密は必ず、守ります。」
 
富本廉明
「わかりました。
 
 確かに、富本家の恥のお話ですが、
 もう何にせよ、200年前の話。
 
 私も、伝え聞いただけなので、
 正直、実感は無い話なのですが…」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 
それでも何となく、切り出しにくそうに、
重い口を開くと…
 
200年前当時、
富本家の子供、敏一(としかず)は、
生まれた時から、体が弱く、
流行り病が起きた、その年、
持病が悪化・顕在化で、重症化。
 
医者に見せても、これは不治の病で、
残念だが今の医学では、手の施しようがない。
持ってあと、1~2ヵ月と言われてしまったと。
 
時の当主は、わらにもすがる気持ちで、
医師がダメならと、占い師、まじない師、
祈祷師らを探しては、子供を助けてと頼みました。
 
その大半は、インチキだったり、
やはり正直に「手に負えない」と言われましたが、
隣の士沢村(じさわむら)に、住んでいた、
ある高名な占い師が、こう言ったと言います。
 
「もう数日すると、村の北東の森に、
 光る隕石が、落ちてくる。
 
 その子をそこに、連れてて行き、
 青い彼岸花の祭壇で、祈りを捧げれば、
 子供の命は、きっと救われる。
 
 だが、それはとても危険な賭けで、
 一つ間違えば、それ以上の、
 災厄を、背負う事になる。
 
 それでも良いなら、覚悟を決めて、
 万全で儀式を行う事。」
 
時の当主は、選択の余地など無く、
それで済むなら…と、そうしたらしい。
 
すると、かくて、本当に子供は回復し、
嘘のように、みるみる元気になった。
 
が、それ以来、
子供は徐々に、おかしくなってしまった。
 
狂ったように、わめいたり暴れたり、
それはもう、手が付けられないほどだったと言う。
 
せっかく命が助かっても、これでは意味がない。
これならいっそ、死んでくれた方が良かったと、
当主はだいぶ、悩んだらしい。
 
しかしいまさら、殺すわけにも行かず、
考えた末に、やはりその後、
病が悪化して、亡くなった事にして、
鉄の仮面を被せて、誰だかわからなくした上で、
2度と出れないように、地下の土蔵に幽閉、
富本の家からは、抹消したと言います。
 
以来、富本敏一は病死とされ、
飯塩村からは姿を消し、見た者はいないが、
しばらくの間は、富本家の地下の土蔵で、
食べ物だけを運ばれ、生きていたらしい。
 
が、ここから先となると、
直接見た者、確かめた者もいないので、
話は、あいまいになる物の…
 
富本家の召使や、女中の話では、
当分の間、生死もわからないまま、
水や食事は、運び続けていたらしい。
 
閉ざされた土蔵の中で、生死不明なまま、
半ば慣習となって、100年以上も。
 
一方、富本敏一の存在が消え、
伝説のようになった、いつの頃からか、
村に怪物が現れる…と言う噂が立ちます。
 
ハッキリ姿を、見た者はいない物の、
明らかに凶暴な、何かの生き物…獣に、
家畜や野生動物が、惨殺される事件が起きます。
 
しばらくして、事件が噂になると収まり、
忘れた頃になると、また起こると言うように。
 
それでこれは、幽閉されたまま死んだ、
富本敏一の、呪いだと言う者。
いや、富本敏一自身が、化けて出たと言う者。
あるいは、最初に占い師が言った、
病気を無理に治した、代償の呪いと言う者。
果ては隕石に乗って来た、宇宙生物の仕業だ、
いや占い師が黒幕だと言う者まで、現れます。
 
富本家はそのたびに、嫌な思いをしたわけですが、
不思議と、騒ぎが大きくなると、
その後また、沈静化もするので、
解決はされず、先延ばしのままでした。
 
が、
今回また再び、事件活性化の、
サイクルに、入ったようでした。
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 

 
クロス
「なるほど。
 確かに大いに、参考になりそうな情報ですが…
 
 今の段階で、無理に事件に結びつけると、
 曲解やこじつけにも、なりかねない、
 危険性は、ありそうですね。」
 
ユリコ
「私も、そう思う。
 
 今、起きてる事実は、あくまでも、
 得体の知れない何かが、この近辺に出没。
 獣や家畜が、襲われているって事だけ。」
 
ナワテ
「人間の仕業か?
 未知の野獣か?
 宇宙由来の怪物か?さえ、わかりません。」
 
ゴウリ
「いや、襲われた爪や牙の痕を見ても、
 少なくとも人間では、無いだろう?」
 
ナワテ
「実行犯は、そうだとしても、
 黒幕が人間の、可能性はありますよ。」
 
ゴウリ
「あ、そうか。」
 
ユリコ
「どの道パトルールは、強化しなきゃならない。
 その過程でまた、情報収集もしましょう。」
 
ゴウリ
「そうだな。
 じゃあ当面、俺とナワテは、飯塩村を。」
 
ユリコ
「私とクロス隊員は、士沢村担当ね。」
 
ゴウリ
「情報は常時、本部に送ってB班が解析。
 それを全員で、共有して、
 何か新しい事がわかったら、すぐ連絡だ。 」
 
ナワテ、ユリコ、クロス
「了解。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 
【飯塩村外れ 彼岸花の祠】
 
情報収集を兼ねて、村の周りをパトロール中の2人、
 
その時、ナワテが花の茎に結びつけられた、
古びたこよりを、発見します。
 
最初は何の気なしに、紙きれを取って開けますが…
 
ナワテ
「ゴ、ゴ、ゴ、ゴウリ隊員!
 こ、こ、これ!?」
 
ゴウリ
「どうした?」
 
見ると紙には、
 
「犯人は富本敏一」
 
と、書かれていました。
 
ゴウリ
「なんだ、こりゃ!?」
 
ナワテ
「ぼ、ぼくにも、わかりませんよ。
 
 そこの花の茎に、結ばれてたんです。
 ちょっと取って、開けてみたら…」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 
【B班作戦室】
 
ドノバ
「もし“誰かが犯行を見た”
 と、仮定すると、
 犯人とは別に、その誰かがいた事になる。」
 
ユウキ
「いや、可能性だけなら、
 本人が書いたとも、考えられる。」
 
シズカ
「これだけ見れば、それはそうだが、
 その場合は、
 本人が名乗り出れば、それで良いように思う。
 
 それをしないで、文にした理由は何だ?」
 
リオ
「それなら、誰かが見た場合でも、
 そのまま名乗り出れば、良いように思えますよ?
 
 もし自分と、知られたくないにしても、
 なんでもうちょっと、詳しく書いてくれないんです?」
 
アカイ
「名乗らないのは…犯人に知られたくないとか。
 短いのは… 切羽詰まってたからとか?」
 
ユウ
「犯人が、すぐそばにいたのかしら?」
 
リオ
「まさか、イタズラとか、
 何かの間違いって事は、無いですよね?」
 
シズカ
「事件を混乱させるため?
 
 だが…
 そんな事をして、誰に何の得が?」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 
【飯塩村(いいしおむら) 富本邸宅 地下】
 
ランタンを持って、慎重に階段を下りる、
富本邸の女中、藤原治子(ふじわらはるこ)。
その後に続く、ゴウリとナワテ。
 
藤原治子
「わ、私も…
 
 こちらで働かせていただいて、1年になりますが、
 地下の土蔵に来るのは、始めてです。」
 
ゴウリ
「富本敏一さんの事は?」
 
藤原治子
「噂では何度か…
 
 でも200年も、前の人でしょう?
 
 当時は食事も、ずいぶん長い間運んでいたが、
 その間も、誰も見た人はいなく、
 生死は不明のまま、100年もした時には、
 食事も、もう不要だろうと、
 完全に閉ざされたと、聞きました。
 
 それからは誰も、入っていないはずです。」
 
ナワテ
「確かに、扉や通路を見ると、
 最近使われては、いないですね。
 
 跡は無いし、だいぶたってる。」
 
ゴウリ
「誰も見て無くて、生死不明なら、
 死んだ確認も、出来て無いわけだ。」
 
藤原治子
「まさか!
 
 だって食事も無く、出られないのに、
 どうやって、生きられるんです?
 
 こ、ここです。
 
 正直、触りたくないですが…」
 
と、鉄の扉を開けてさらに進み、
重そうな鉄の扉を前に、カギを差し込んで開けると…
 
ランタンの光に、倒れている人影が見えます。
 
藤原治子
「敏、敏一… 様。」
 
さすがに一瞬、息をのむ2人ですが、
すぐに真顔に戻り、死体と部屋を確認します。
 
ゴウリ
「座敷牢だな、こりゃ。

 小さな亀裂や、雨漏りはあるが、
 人が出れるような、隠し通路は無い。
 
 これは日記… の、ような物がある。
 
 大した事は、書かれていないようだが、
 数ページ破られているのが、気になるな。
 書き損じか?
 
 そっちはどうだ、ナワテ?」
 
ナワテ
「当たり前ですが…
 
 脈も呼吸も無く、室温と同じ。
 

 妙に新しい気がするのが、気になりますが…

 

 間違いなく死体ですよ、こりゃ。」
 
ゴウリ
「だが、仮面をしていちゃ、
 顔が確認出来ん。
 
 仮面は、外せないんですか?
 
 あるいは、敏一さんに、
 何か、体の特徴は?」
 
藤原治子
「無理です。
 
 仮面は溶接して、もう外せないように、
 そのためにつけられたと、聞きますし。
 
 昔の人の体に、特徴とか…」
 
ゴウリ
「死体は確認。
 
 だが、誰かは不明か…」
 
藤原治子
「まさか!
 
 いくら顔が、わからないからって、
 敏一様以外に、考えられないと思いますが?」
 
ゴウリ
「確かに、我々が、
 疑りすぎているのかも、知れんが。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 

 
【士沢村(じさわむら) 外れの森】
 
死体を前に、沈痛な顔の、
警察官、ユリコ、クロス。
 
警察官
「折永さんとこの、娘さんだ。
 山菜を取りに来て、やられたんだな。」
 
クロス
「とうとう人間に、犠牲者が出てしまった。」
 
ユリコ
「出血量が、少なく思えるのは…
 
 吸われたのかしら?」
 
クロス
「多分ね。
 
 犠牲になった家畜や、野生動物と同じだ。
 まあ、同一犯だろう。」
 
警察官
「出来る限りの、協力はします。
 どうか一刻も早く、犯人を。」
 
ユリコ
「お気持ちはありがたいし、全力を尽くしますが、
 皆さんが動かれては、かえって危険です。
 
 警官と、猟友会の方以外は、
 なるべく外出を、控えて下さい。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 
【飯塩村外れ 彼岸花の祠】
 
ナワテ
「ま、またある!」
 
ナワテが彼岸花に結ばれた、こよりを取ると…
 
「犯人は富本敏一だ
 
 なぜ早く殺さないんだ
 
 富本敏一を殺してくれ」
 
ナワテ
「ど、ど、どう言う事、これ?
 
 あ、あの、死体は、
 富本敏一さんじゃ、無いって事?」
 
ゴウリ
「悪質ないたずらか?
 
 だが…
 困ってる村の人が、そんなタチの悪い、
 悪戯をわざわざするのも、妙だ?」
 
ナワテ
「じゃあ、やっぱり、鉄仮面の遺体は、
 富本敏一さんじゃない、別の誰かの?」
 
ゴウリ
「まさか!?
 
 だとしたら、一体、
 どこでどうやって、入れ替わったんだよ?
 
 富本敏一は、ずっと森で生きているのか?
 何よりも、死体は誰だ?」
 
ナワテ
「い、いや。
 
 そこまで考えて、無かったですけど。
 
 あ、もしや、
 200年前の占い師が…!?」
 
ゴウリ
「それこそ、オバケじゃねぇか?
 200年、生きてるのか?」
 
ナワテ
「で、ですよねえ。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 
【飯塩村 村内】
 
警察官と話している、ゴウリ、ナワテ。
 
警察官
「いえ…
 ここ数年では、村に行方不明者はいません。
 
 ただ…200年間となると、ちょっとわかりませんし、
 村人以外の旅行者が、村に紛れ込んで、
 行方不明の可能性とかまで、入れたら…
 
 平均的な、体型・体格の男性に絞っても、
 半ば、確かめようがないです。」
 
ナワテ
「ですよねえ。
 すみません。」
 
警察官
「占い師は…
 
 ああ、
 高齢になった時、家族と引っ越したようですね。
 その後は、わかりません。」
 
ゴウリ
「ありがとうございました。」
 
近所の家から、TVの音が流れて来ます。
 
「だから人は何歳からでも、やり直せるんです。
 遅すぎるなんて事は、決して無い。
 
 誰だってみんな、辛い事はある。
 一生に、一度や二度は、
 本気で死にたくなる事も、あるでしょう。
 
 それでも諦めちゃ、駄目ですよ。
 何を失っても、新しく生きよう、始めよう。
 そう思ったその時から、始められるんです。
 
 生きて下さい。
 まず生きて…」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 

 
【士沢村(じさわむら) 外れの森】
 
ゴウリ
『と、言うわけで、
 情報は出るんだが、かえって疑問は増え、
 まだ犯人特定や、謎解明には、
 残念ながら、ほど遠い感じだ。』
 
ユリコ
「わかったわ。
 
 こっちはとにかく、森に犯人、
 もしくは原因の、野獣がいると思われるので、
 目の前の敵を、追うわね。」
 
ゴウリ
『くれぐれも、気をつけろよ。
 
 どうも今一つ、得体が知れん。』
 
クロス
「鉄仮面の人物が…
 
 富本敏一じゃ、なかったら?
 …か。」
 
ユリコ
「今、ふと、思ったんだけど。
 
 例えば隕石で、宇宙生物が飛来し、
 富本敏一に化けて、犯行を…
 
 って事は、無いわよねえ。」
 
クロス
「結局、富本敏一さんを、
 誰も見ては、いないわけだからね。
 
 いや…
 顔を知らないと、言う事は、
 見ていて気が付かない、可能性もあるのか?」
 
その時、
森の先で、警察官の声が聞こえます。
 
「いたぞー!」
 
クロス
「ユリコ隊員!」
 
ユリコ
「行きましょう!」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆

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