第222話 『海王星沖海戦(彗星の群れ2/5)』(Bパート)

 

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【海王星沖】
 
現時点で最大戦力の、米ロ連合艦隊に、
一部フランス等、西欧の混合部隊。
 
同じく、反応最大~さらに、
いくつかの、中小の生物を抱えて、
現時点で、最大の脅威と思われる、
エサク彗星獣、ワクドーガーを迎え撃ちます。

 


 

『R-88、R-90の射程に入りました。』
 
ロシア司令
「敵は?」
 
『気がついては、いないようです。
 等速直進で、変化はありません。』
 
ロシア司令
「今、撃てば、確実に先手は取れる。
 
 だが…」
 
アメリカ司令
『気が付いていないのなら、待った方が良い。
 
 もう少しで、オガネソン・リレー砲
 マールトロン兆波砲の、射程にも入る。
 そうなれば、一気に叩ける。
 
 だが、今撃てば、我々の存在にも気づかれる。』
 
ロシア司令
「むむむ。
 しかし…
 
 欲をかいて待ち、途中で気が付かれれば、
 最初の一撃の、アドバンテージも失う。」 
 
『どうしますか?』
 
ロシア司令
「ええい、構わん、攻撃だ。
 ミサイルだけでも、確実な一撃。
 
 そして全艦前進だ。」
 
『了解。
 R-88、R-90ミサイル、発射します。』
 

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『ロシア艦隊、ミサイル撃ちました。』
 
アメリカ司令
「焦りおって。
 
 やむを得ん、前進だ。
 空母部隊は、艦載機を発進。
 待機して、艦隊援護に当たらせろ。
 
 戦艦、巡洋艦は、射程に入り次第、
 ミサイル攻撃開始だ。」
 
『了解。』
 
戦闘は長距離で、先端が開かれ、
最大射程を持つロシア艦の、
ミサイル攻撃で、始まりました。
 
巨大なエサク彗星獣、ワクドーガーの周囲を、
中型のバルビリオン、小型のサストロースが囲み、
さながら怪物の艦隊~輪形陣でした。
 
高速で飛んで来る、ミサイルでしたが、
何発かはバルビリオン、サストロースの、
光線、光弾で破壊されて、
突破した物も、手前を飛んでいるバルビリオン、
サストロースに、当たって爆発し、
それら何体かは、破壊した物の、
それらが壁のように、なった結果、
ワクドーガーには、届きませんでした。
 
『砲射程に、入りました。』
 
アメリカ司令
「よし、砲撃開始。」
 
試験的ではある物の、大口径で威力も大きい、
オガネソン・リレー砲、マールトロン兆波砲を、
投入した、アメリカ艦隊。
 
比較的旧式とは言え、その分安定性のある、
レーザー砲、過粒子砲を持ち、火力は高めの、
ロシア艦隊は、被害を出しながらも、
徐々にバルビリオン、サストロースを撃破し、
ワクドーガーに、迫っていました。
 

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『順調です。
 
 艦載機や駆逐隊の一部は、親玉攻撃に向かわせますか?』
 
ロシア司令
「いや、ここは自重しよう。
 
 最初の一手は、こちらの我を通したが、
 うまく言ったとは、少々言い難い。
 
 黙ってても順調なら、これ以上冒険する事は無い。
 正攻法で、本営に迫った方が良い。」
 
『わかりました。』
 
これはアメリカ司令も、同じ考えで、
艦隊をまとめ、陣形をほぼ維持しながら、
徐々に敵を削って、確実に前進し、
ワクドーガーとの距離を、詰めていました。
 
が、
ある一定の、ラインまで来た時、
レーダーや電子機器に、不調が起き始めます。
 
アメリカ司令
「どうした?」
 
『わかりません。
 
 何か敵の、電磁干渉と思われます。』
 
少し混乱が起き始めたところで、巡洋艦が爆発します。

 


 
アメリカ司令
「今度は何だ!?」
 
『敵親玉の、火球攻撃です。
 各艦、回避運動を取ります。』
 
が、
ほぼ無傷の、ワクドーガーの火球は、
次々に飛んで来ては一艦、また一艦と、
確実に損害を、出されて行きます。
 

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ロシア司令
「親玉を潰せ!」
 
『りょ、了解。』
 
ロシア司令
「場合によっては、本艦がオトリになる。」
  

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アメリカ司令
「艦載機隊、駆逐隊を、艦隊護衛から解放、
 敵の親玉に突撃、集中攻撃させろ。」
 
『か、艦隊の航空支援を、
 ゼロにするので、ありますか?』
 
アメリカ司令
「もう大した数は、残っていない。
 艦隊護衛は巡洋艦、防空巡でやる。
 
 艦載機隊、駆逐隊は、何としてでも、
 あの最後の、デカブツを落せ。
 
 必ず急所が、あるはずだ。
 まずは、火球発射部から始め、
 それらしい場所を、集中攻撃させろ。」
 
『わかりました。』
 
この総力戦は、双方とも余り戦術のような物は無く、
残った戦力での、力押しのようになりました。
 
最後はバルビリオン、サストロースを片付け、
残った戦艦も加わって、ワクドーガーの、
顔面らしき部分を、集中攻撃して、

次第に弱ったワクドーガーが爆発、絶命。
 
米ロ連合軍の、勝利に終わりました。
 
とは言え、
米ロ両軍とも、損害は小さくなく、
撃沈に至らなかった艦も、大半が中破小破で、
すぐに次の戦闘に、向かえる物は、
十数隻と言う、状態でした。
 
艦隊は散開すると、ムーンベースを中心に、
各国拠点に戻り、修理を急ぎます。
 

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【木星】
 
木星のアンモニア、メタンの雲、
強風を突き抜けては、内部へ突入する、
ラスライン彗星獣、ザムナーオン。
 
強風雲層と、液体金属層の間にある、
疑似大陸塊に着地する、ザムナーオン。
 
と、そこに、赤い光球が降り立ち、
光が晴れると、ゾフィが現れます。

 


 

 
すぐに向かい合う、ザムナーオン。
 
浮遊しながら移動し、光球、
そして電撃を、放ってきます。
 
側転して避ける、ゾフィ。
 
乱流の中、果敢に近づくと、
ザムナーオンを、蹴り上げます。
 
吹き飛びながら、空中で静止、
再び電撃を放つ、ザムナーオン。
 
一度当たって、岩塊の影に隠れるゾフィ。
 
と、
電撃がカーブを描いて、死角から襲って来ます。

 


 

 
今度は素早く反応し、飛び出して避けるゾフィ。
そこへ光球を、乱射しますが、
サイクロンバリアを、両手に作り、
電撃、光球を、それぞれ受け止めて、
合わせて投げ返すと、本体に命中し、
爆発して、ひっくり返ります。
 
起き上がるところへ、
ボウアンドアロー・スラッシュの、
光の槍を投げつけると、真ん中に当たって、
小爆発しながら、動きが止まります。
 
そこにサイコルディア・ストラッシュ~
光の円盤を投げつけると、真っ二つに切断されつつ、
上から下に爆発が走り、さらに最後に大爆発して、
木っ端みじんに、吹き飛びます。
 
一呼吸おき、撃破を確認すると、
再び赤い光球となって飛び立つ、ゾフィ。
 

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【UST作戦室】
 
フジハラ長官のほか、3参謀も来ています。
 
ヒデコ
「≪アーク2号≫、補給のため、
 ムーンベースに、無事帰還しました。
 
 機体損傷軽微、乗員も全員無事です。」
 
カジ
「うん。
 
 ピストンでご苦労だが、しばらくは辛抱だ。」
 
フジハラ
「戦況は、芳しいとは言えない。
 
 ここまでは良く、守っているように見えるが、
 相当数の損害が出て、可動艦艇は減る一方。
 
 一方の、敵の余力は計り知れない。
 
 と、まあ、
 ここで私が、考えていても、
 仕方が無いと言えば、仕方が無いのだが。」
 
カジ
「でも考えては…しまうと思います。
 
 それは今、世界中のどこの支部、
 どこの基地でも、同じでしょう。」
 
入って来る、マキノハラ博士。
 
マキノハラ
「今、レオリア彗星群、
 太陽系に侵入する。」
 
ヒデコ隊員が、スクリーンを切り替えると、
冥王星軌道の、光のラインに差し掛かる、
外から来る、彗星群の先端。
 
マトバ
「再び去るまでは、どのくらいです?」
 
マキノハラ
「4~5日と言う、所だろうね。」
 
と、警報が鳴ります。
 
ヒデコ
「南アルプス西方に、怪獣です。」
 
カジ
「こ、今度は、地球でか?」
 
ミシマ
「いいよ、それはうちでやる。
 
 一度、帰るぞ。」
 
出て行くミシマ参謀。
 
キタワカ
「4、5日。
 守り切れるのか…!?」
 
フジハラ
「守り切るんだよ。」
 
スクリーン上では、彗星群が次々と、
冥王星軌道内に、侵入して行きました。
 
【第222話・終わり(続く)】

 
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