再生可能エネルギー拡大で送電網新設へ 1兆5000億円以上を投入
先日NHKで報じられた、再エネで発電された電力を本州へ融通するための送電網をおよそ2兆円の費用をかけて整備すると言う記事。
発電した電力が「無駄」になるから北海道と本州を結ぶ送電網を計画していると報じられていますが、送電網整備の計画があるから風力発電の事業計画が数年前から進められてきました。
先ずは中々見え難い、北海道の電力事情を見てみましょう。
北海道では冬季のピーク時に必要とされる電力量は569万キロワット。
図を見ると、2022年で北電が有する火力発電所は463万4000キロワット。
その内、伊達発電所1号機を2023年11月末、2号機を2024年3月末に休止し70万キロワットが失われます。また、奈井江火力発電所と砂川火力発電所の廃止が決定され、60万キロワットが失われます。
なので北海道の火力発電量は333万4000キロワットまで落ち込むと言う事です。
そしてベースロード電源の柱であった北海道の泊原子力発電所(発電量は207万キロワット)は、東日本大震災以降停止したままで、計算に入りません。
その他、再生可能エネルギーを見てみましょう。
先ずは水力発電量は165万6000キロワットと大きな数字となっています。
その他、北海道で稼働している風力発電は324基の陸上風力で52万4850キロワット。
太陽光発電では216万キロワットとされています。
しかし、再生可能エネルギーの稼働率は風力でおよそ30%、太陽光で10%台です。
ですので、合計37万7000キロワットが実質発電量とすると、北電で発電している合計はザックリ500万kw、+北電外の再エネ発電分37万7千kWを合計しても537万7000kwしかありません。
こうした数字を見ると、北海道では泊原発を再稼働しなければ、再度ブラックアウトになる可能性があるという現実が見えてきます。
そんな中、不安定な再生可能エネルギーに大きくシフトして電力供給をしていく政策で大丈夫なのでしょうか?
特にシフトしている風力発電の数字を見てみましょう。
北海道における新設風力発電の計画の総発電量
陸上で1686基 664万キロワット! 洋上では1310基 1215万キロワット!
実に、泊原発の9倍分以上の北海道では使いきれない電力量の計画がすでに進められています。
平均稼働率を30%と仮定すると、実質発電量は563万キロワットとなりますが、風が吹かなければ発電をしない、非常に不安定電源となる為に実用化には「新たな蓄電技術」が必要と言われています。
電力供給と消費量のバランスが崩れると、かつての北海道のようにブラックアウトとなるからです。
それなのに、なぜ大量の風力発電が所狭しと計画されているのか。理由はこのFIT、FIPという買取制度です。
不安定な再生可能エネルギーの発電に対して、発電事業者に高い買取額を約束している国。
しかし、そのつけは我々国民が「再エネ賦課金」という形で強制的に払わされている状況です。
そこでビジネスをしているのが中国系企業を筆頭にした外国資本。
風力発電や太陽光パネルのメーカーはほぼ中国だったり中国製。
発電事業者としては、支配者が分かりにくい合同会社や特定目的会社などの法人形態で入り込み、こういった買取り保証を背景に利益を上げている。
最近露呈して炎上している「内閣府の再エネタスクフォースの資料」に中国企業の透かしが入った資料が使われていたというニュース。
河野たろう議員も、その火消しに躍起になっています。
再エネ議連では風力発電事業者からの収賄罪で、元事務局長の秋元真利衆議院議員が逮捕されていますし、合理的に考えるとなんとも納得できない内容ばかり。
そして、皆さんに知って頂きたいトドメの政策。
2023年12月に政府が発表した資産運用立国実現プラン。
それに紐付けた「金融・資産運用特区」を設定し、東京・大阪・福岡・札幌の4地域から特区申請を受け付けている。
そこでは税制優遇や補助金を与えながら再エネ事業に投資する外国資本を支援するという提案をしているのが北海道の首都、札幌です。
その他にも、投資家への優遇税制や海外金融機関の英語による設立申請、投資家ビザの発給、大阪では1億2000万円の投資を予定する投資家へ永住権の付与まで盛り込み申請している。
再エネによる利権に集まる政治家や、税制優遇までして外国資本を呼び込む日本政府。
移民受け入れ拡充や、株式や不動産を外国資本に購入させやすくする政策など、外国資本にとって美味しい話が目白押しとなっている・・・