kodiはLeiaからRetroPlayerが実装されている。
適当なゲームアドオンを用意すればゲームが楽しめるのだ。
ただしゲームと言っても、その殆どはエミュレータなのだが;

この機能、kodiに備わったものなので、その扱いはいたって簡単。
ファイルマネージャーからお好みのゲームを選択するだけ。
手間なくシームレスに遊べるのが良い。

また、欲をいえば音楽や映画のようにランチャを使いたい。
しかし、何故かゲームに関しては、ランチャが備わっていない。
まぁ、マニアックなゲーマーでなければファイルマネージャーからの起動で事足るはず。

そうはいえ、ゲームランチャのアドオンは幾つか存在している。
自身でも、使えるのならばとMAME用のランチャ、AML(Advanced MAME Launcher)を試したことがある。
しかしながら、MAME(又はRetroArch)の実行を前提としているために使用を諦めた。
RetroPlayerが使えるのに、わざわざMAMEをインストールするのは気が引ける。
そんなこんなで数年経過した今、改めてゲームランチャを調べてみると進化を遂げていた。

見つけたのが、AKL(Advanced Kodi Launcher)というアドオンである。
AEL(Advanced Emulator Launcher)というランチャを引き継いで開発されているようだ。

ROM管理から表示、そして起動まで、よりユーザーライクに設計されている。
例えば、各種ゲームプラットフォームに合せて自由に情報スクレイパーが選択出来る。
そして、起動させる実行モジュールさえも選ぶことが可能である。
またROMの管理は階層構造で扱えるので、どの様な分類も容易である。

都合の良いことに、使用しているkodi環境にはmame2003のアドオンが既に入っている。
今更なのだが、これを利用してゲームランチャAKLを実際に試してみた。

インストールは用意されたリポジトリから行なう。
依存するモジュールやスクレイパーも、そこからインストール可能である。


インストールが終れば、ユーザーが見易く自由に分類した構成でカテゴリ、ROMコレクションと順に作成する。
今回はMAMEだけなのでカテゴリ作成を端折って、ROOTに直接ROMコレクションを作成した。


後はテスト用に準備したROMをスキャンしてROMコレクションへ追加するだけである。
これで、ROMを選択すればRetroPlayerから起動させることができる。
ただ、これだけならファイルマネージャーでも十分である。

最後のひと手間として、スクレイパーを用いてゲーム情報を追加する。
前述のようにAKLではエミュレータに応じてスクレイパーを選択できる。
MAMEでは「ArcadeDB scraper」が使えるようだ。
使用するROMの簡略化されたゲーム名を認識してスクレイピングしてくれる。


設定は以上である。
これで、各々のゲームをカテゴリーやコレクション別、又は使用状況別に分類して、ブラウジングすることが出来る。
当然ながら、ゲームの起動も問題ない。

今回のテストでは、両手で足る数のROMしか使用しなかったので、便利さの実感はまったくなかった。
複数のエミュレータ、数多くのROMがあってこそなのだろう。
結論として、ROMをコレクションしているマニアにとっては、これとない一品であることは間違いない。
ただ、ゲームありきのマニアならRetroPie一択だと思うのだが。

まぁ結果はともかく、今回の試みをもってして自身の環境からテストしたROMやAKLは削除した。
「MAME」、「ROM」、「エミュレータ」等のグレーな文言連呼に予防線を張るような意図はない。
興味本位で試したものの、必要な場面が想像できないのだ。
改めてゲームランチャなどは無用の長物であると悟った次第である...。