どこかで見かけたのだが、EDCBをlinuxに移植する計画があった。
自宅のtvサーバーはラズパイ4なので、是非という思いがある。
しかしながら、現状はほぼ棚上げ状態のようだ。

そもそも、通信量の少ない宅内環境なんてたかだか知れたもの。
現環境のmirakurun + EPGStationでは贅沢過ぎる。

また、EDCBはtcpを用いて直接データ交換することが可能である。
まさしく閉じたローカルネットワークで使うのにEDCBはうってつけ。

ただ、そんなlinux計画に新たな動きはなさそうだ。

しかし、linux版EDCBが無くても肩を落す必要はない。
mirakurunの影に隠れがちではあるが、mirakcというツールが現在も進行形で開発されている。
rustで組まれ、非力なsdcに最適だそうな。
まさしく、いまの環境にピッタリ。

ただ、mirakcをインストールするのにdocker推奨とある。
そもそも、mirakcを避けてきたのは、dockerの使用が理由のひとつでもある。
いちから憶える事の手間や、仮想環境とホスト間のオーバーヘッドを考えて躊躇していたのだ。
dockerに触れたことのない身では多くの、面倒を抱えるのではと二の足を踏む。
しかし、用意されているチュートリアル「できるmirakc」を見れば払拭された。
インストールから運用するまでを、たった数ページで把握できように記されている。
逆に言えば、それだけシンプルだという事だろう。
もう、インストールしない理由はない。

肩肘張って作業したのだが、dockerさえ使えばmirakcのインストールなど瞬殺であった。
使うことのないrustの開発ツール一式を入れて、環境を汚すこともない。
まさしくdocker様々だ。
また、EPGStationが入っていれば、各々設定の違いを正せば今迄通り使うことも出来る。
そんな訳で、ここまではアッという間に終った。

最終的に多くの時間を費やしたのは、少し手を加えたrecpt1のビルドだった。
dockerのコンテナ内に収める手間を考慮して、静的にビルドにしたかっただけなのに...
2時間ほど試行錯誤して完了したのだが、本末転倒である。

ちなみに、mirakurunでは局によって番組内容の詳細が表示されなかったりする。
映画番組等で情報がないと結構困るのだが、mirakcでは問題なく表示される。
この発見は、ちょっとした収穫だった。

さて、mirakc + EPGStationを使えるところまでは確認できた。
しかし、これで終りではない。
間違えないでほしい。
そもそもmirakurunの代り探しが目的ではない。
極小さな宅内ネットワークで使用する最適なtvサーバーの構築。
また、そこにクライアントとしてkodiを加えることである。

実のところ、mirakcは録画機能も実装している。
そう、最終形はmirakcだけでmirakurun + EPGStationの代りをさせること。
いや、それだけでは終れない。
イベント機能を利用してEDCBのクライアントの如く様々なカスタマイズを試してみたい。

ここまでは、mirakcの良い面のみを語ってきた。
しかし、当然弱点もある。
まず、局ロゴのこと。
自動で取得から表示までをサポートしていない。
取得するには別途用意されたツールを利用する。
そこで得たロゴファイルは手動で配置しなければならない。
まぁ、頻繁に変更される訳でなし、些細なことである。

次に、録画機能であるが、EPGStation程に万能では無い。
予約は番組単位でしか出来ないようである。
要は手動録画やルール設定機能は実装されていない。
ただし、別途用意されたスクリプトを利用することで同等の機能は使えるようだ。

録画ができるとはいえ、かなり心細い。
ゴリゴリの録画マニアには物足りないのかもしれない。
しかし、個人的にはルール設定さえ何とかできれば十分である。

もし、うまくいけばtvサーバーをpi4からpi3にすることも...。