哲学 | 永劫回帰

永劫回帰

価値なき存在

毎朝、コンビニエンスストアでミックスサンドイッチと野菜ジュースを買う。

 

朝起きてから三時間後の食事を摂る為だ。

 

ミックスサンドイッチが無いと困る。

 

軽くパニックになりそうになり、どのサンドイッチを買うかでしばらく迷う。

 

遅刻確定だ。

 

事務所に着くと身だしなみを整え、両手を念入りに洗浄し席に座る。

 

手洗いは忘れてはいけない重要なポイントだ。

 

一行動、一手洗いは起床から就寝まで欠かす事の出来ない習慣である。

 

椅子の高さを確認し、ジャスミンティのボトルと野菜ジュースの紙パックを卓の左側へ揃えて置く。

 

サンドイッチの包装を慎重に開くと、挟まれた具材が見えるように卓の正面に置く。

 

右側からハム・チーズ・レタス、真ん中にゆで卵、左側にツナサラダの順に並んだ断面を確認する。

 

ボックスからティシュペーパーを一枚抜き取り、右手に持つ。

 

賤しい食べ方で汚れる口を拭う為だ。

 

左手でハム・チーズ・レタスが挟まったパンを取る。

 

必ずこの順番から始めなければならない。

 

例外は精神の混乱をもたらすからだ。

 

直角の部分を外側にして親指、人差し指、中指で握り、鋭角の部分から口に運ぶ。

 

四口で食べ終わるとジャスミンティを一口飲んで喉を潤し、ティシュペーパーで口を拭う。

 

次は必ずゆで卵がサンドされたパンを手に取る。

 

例外は一切ない。

 

同じように握り、四口で食すとジャスミンティを口にする。

 

最後はツナサラダのサンドを手にし、同様にゆっくりと咀嚼する。

 

同時に野菜ジュースの紙パックからストローを取り外し、差し込み口へ挿入する。

 

サンドイッチを全て飲み込むと野菜ジュースを一気に啜って流し込む。

 

最後にジャスミンティを口に含み、袖卓の引き出しから出したサプリメントのカプセルを二粒飲み干す。

 

食後は手を洗い、スチームクリームを塗って朝の準備が完了する。

 

ウィークデーは連日、この繰り返しで仕事を始めるのだ。

 

おかしいとは自覚しているが、こうしないと落ち着かないし、物事が前に進まない。

 

自分ルールを曲げることができないのだ。

 

こだわりと言えば、聞こえはいいが、わがままな異常者だと他人は思っているたろう。

 

生まれてからこの方、曖昧、中途半端と自分が思うことは、何一つ理解することも行動に移すこともできない。

 

社会不適合者としてギリギリで生きている。

 

他人に合わせる、なんて絶対にできないんだな。