随分前の話。
ちょっと不可思議な出来事。
冬のサンパウロ。
長女とパウリスタアヴェニューで散歩。
コーヒーでも飲もうよと
カフェテリアへ。
カウンターだけのシンプルな店。
名前は忘れたけれどちょっと有名な店。
長女が
「ママェ、ここは凄く高いから他へいこうよ」
「えっ?コーヒーだけだからそんな変わらないよ。
いいじゃない? 私がおごるから」
レジの列に強引に引っ張っていく。
機嫌の悪い顔して並ぶ長女。
実はもの凄いケチだ。
自分の金だけではなく
誰が払っても同じ。。。。
徹底的な思考。哲学的位なケチ精神。
前の人の横におじいさんが一人。
一目でホームレスだと分かる。
独特な体臭も臭うし。。。
物乞いしてると思った。
まあ、サンパウロでは見慣れた光景だ。
このような時は前もって
お金を与えるべきかどうか判断する。
子供の場合はドラッグ中毒が多いので
金はいっさい与えない。
食べ物を買ってあげたり、バッグにあるお菓子をあげたり。
老人だったので財布の中の小銭を考えたが
たしかカードしか無い。
話しかけてきた。
もごもご聞き取りにくい。
「小銭ないんです」と言いかけた。
でも
とっさに言葉を飲み込んで
「えっ?」と聞き直した。
「そこは俺の順番」
「????」
「割り込まないで」
並んでいたんだ!!!!
びっくり。
「すみません」と一歩後ろへ。。。
ああ、とっさにあんな返事しなくて良かったと思った。
でもこのおじいさん、こんな高い店で何を買うんだろう。。。
長女と顔を見合わせた。
彼女はさっきの不機嫌さと打って変わって
興味しんしんで
愉快そうに瞳がくるくるしている。
おじいさんは迷わず
オレンジシフォンケーキとカプチーノを頼んだ。
くしゃくしゃの紙幣を数えて払う。
コーヒー飲みながら長女は言った。
「ママェ、どう思う?絶対に不可思議だよ。
どうしてこんな所で食べるのかな?」
シフォンケーキならパン屋より5倍の値段。
しかも3分の一の大きさだろう。
長女は続ける。
「もしかして、ここのオレンジケーキとカプチーノを生き甲斐にしているとか。。。
毎日、ろくすっぽ食べれなくてもオレンジケーキのお金はとっておくとか。。。」
売り子の女の子達の対応を見ると頻繁に来ているような感じ。。。
おじいさんはカウンターにもたれて美味しそうに食べている。
体臭のため、距離を置いている周りの人達を無視して。
長女は続ける。。。
「もしかして昔、家族と一緒だった頃、奥さんが作っていたオレンジケーキと似ているのかも。。。」
「私達よりお金もちかも知れないね?」
物乞いでどれかけの金が手にはいるかまったく見当はつかないが
あのサンパウロ特有の小雨が降り続く寒い冬での
ホームレスの生活は厳しいはずだ。
ドラッグ中毒者なら一銭も惜しんでドラッグを買うし
アル中もピンガで飢えや寒さをしのぐ。
あの寒い午後、
まったく不可思議な雰囲気で
ゆっくり上等なケーキを味わっていた老人。
寒い夜、
お腹の中の温かいコーヒーやケーキで昔の夢をみるのか。。。
どんなストーリーがあるのだろう。。。
二人で色々想像しながら
小雨の中を走るバスで帰りました。
。。。。。。。。。。。。
カーニバルですね。
明日からバイーアから来る友達夫婦と
またシャパーダ ドス ヴェアデイロス国立公園でキャンプです。
行ってきまーす!!!
。。。。。。。。
PS
ちょっと気になっているのですが
この頃、コメントの数が増えているんですね。
そして
まったく読んでないんじゃないかなーってコメントが。。。
偏見は嫌いなので返事するべきか迷うんですが。。。
Googleでコメントの文章をググってみると沢山出てきます。
したがって
そのようなコメントには返事しない事にしました。
コメントには実際私の記事を読んだことを示して下さい
それが無かったら消すことにしました。