LPレコード・バイナル版 | サバンナとバレエと

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ブラジルからの便り

長女から電話が掛かってきた。



‘ママ、爆弾的なグッドニュース。


‘何?


爆発的なんていつも大袈裟だが、聞くともちろん嬉しい。‘何かな?期待で胸が膨らむ。



‘LPプレーヤー買っちゃた。Cちゃんと半分づつ出し合って。



Cさんは彼女のルームメイトだ。ガールスカウト時代からの親友。こうゆう事にはとても話が合うらしい。




‘ねえ、昔、家にあったのと同じモデルだよ。XXメーカーの黒いアクリルの蓋がついている。



二十ちょっとの若さで‘昔 なんて言われても私の観念と桁がちがうが、バイナル版のレコードなんて本当に遠い昔のことに思える。




‘そしてね、手始めにレッドゼペリンの Physical graffiti とピンクフロイドのThe Wall ジェネシスのNursery Crime 買ったんだ



70年代、80年代のロック。



ジャッケトの細部まで手に取るように覚えている。



まったく羨ましくなった。LPバイナル版。



昔、音楽を聴くことはもっと神聖な行いだった。


指先に気をつけてレコードを探し、ジャケットからゆっくり取り出し、プレーヤーに置く。息を止め、針を静かに落とす。



車を運転しながらCDを取替え、ポンを座席に放り投げる現在と何たる違いだろう。



そしてジャケットのアート!



レコード屋で手に入れたいレコードを手に持ってため息をつきながら、ジャケットを手でさすっていた。


昔のアルバムのCDを見かけると、あの素晴らしいジャケットがちゃちなミニアチュアになっている。


胸がいたむ。



あの頃、好きなジャケットの絵のTシャツを着て幸せだった。自己主張にも大切な道具だった。


Tシャツと髪型ぐらいで自分が出来上がったと無邪気に信じていたあの頃。


懐かしい。






Credits: Olle Svensson


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