生き物を愛するということ | サバンナとバレエと

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ブラジルからの便り

ブラジルで有名は写真家ピスコ・デ・ガイゾ(Pisco del Gaiso )の有名な作品で若いインデェオの女性が幼いイノシシに自分の乳を与えている画像 がある。



(著作権の関係で画像はのせませんが よかったらリンクで見て下さい)。






これはアワ・グアジャ (awa-guajá) 族の風習で狩った動物に子がいた場合、その子たちをエイマ(HEIMA) とよび部落で育てる。





この作品は1992年にサンパウロ新聞に出たものでキング・オブ・・スパイン賞 (King of Spain)を受けた。





素晴らしい作品だと思う。ただ美しいだけではなく強烈なインパクトのある。







キリスト教にはコンパッション(compassion)という観念があり‘思いやり` あるいは `慈悲 ‘情け と翻訳されが私はすこし違うと思う。



日本文化のなかでは思いやり、慈悲、 情けとは仏教から来る観念がありコンパッションよりもっと広い意味があるからだ。


第一にコンパッションの対象は人間であって動物や植物ではない。





第二に西洋的観念は光明と暗黒、善悪、優劣をはっきり区別するのでこれを切り離した価値観は存在しない。


したがってコンパッションの場合もそれを感じる人間が、その対象よりもなんらかの意味で優れていることを意味する。





たとえばもし誰かが動物にコンパッションを覚えたとしても、けっして対等という意味にはならないだろう。人間が動物より優れているという意識から来ることになる。










思いやり、慈悲、なさけなどはコンパッションを超越する観念であると思う。善意、優劣に関係なく同情しいつくしみあわれむ心。





インデェオ文化にはこれにた観念があると思う。しかしけっして頭脳的観念ではなく感情的なものなのだろう。



だからそれが自然な行為に滲み出る。






サバンナとバレエと

保護された山猫の子。