「胡錦濤国家主席」 の訛った “上海万博開幕宣言”。 | げたにれの “日日是言語学”

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やたらにコトバにコーデーする、げたのにれのや、ごまめのつぶやきです。

   げたにれの “日日是言語学”-胡錦濤上海万博開門宣言





〓すっかりごぶさたしておりました。


“tiger と Tigris” の後半がどうも不満であるので、書き直し始めたところ、全体がグズグズグズッと崩れまして…… 続きはもう少しお待ちくだされ。


〓5月は仕事、法人の経理・申告書作成で、キチンとまとまった文章を書いている時間がござりませいで、さて、このテイタラクにござります。

〓とは言え、そのあいだも、日々、言語学しておりました。今日の話題は、ゴールデンウィークまで時間をさかのぼります。ええっと、「上海万博」 の開会へと時計を逆戻り。



               クローバー               クローバー               クローバー



〓5月3日、月曜日のことでした。


〓日本テレビの 「ズームイン!! SUPER」、フジテレビの 「めざましテレビ」、「とくダネ!」 と、朝のテレビでは万博ネタが続いていました。レポーターは、オリコンのアナウンサー・ランキングで上位3席を占める


   西尾由佳理 (日本テレビ)、高島彩 (フジテレビ)、中野美奈子 (フジテレビ)


という顔ぶれ。お三人とも現地入りしてのレポートです。


〓西尾アナと高島アナが上海でバッタリ出会いました。記念写真を撮ったりしたそうです。


   2人は、TV局に入社して以来、初めて会った


とのこと。意外ですね。

〓2人ともに、2001年春の入社です。TV各局の入社試験では顔なじみだったんでしょう。


〓ほとんどの視聴者は気づいてないと思いますが、5月3日に放送された日テレの 「ズームイン」、西尾アナウンサーの上海万博レポートの映像に、フジテレビの高島アナが、チョロッと映ってたんすよ。




   げたにれの “日日是言語学”-西尾高島1

    日テレのカメラに見切れたのに気づいてのけぞる高島アナ



   げたにれの “日日是言語学”-西尾高島2

    西尾アナの後ろに隠れて、辛坊さんに挨拶



   げたにれの “日日是言語学”-西尾高島3







  【 胡錦濤 国家主席の “上海万博開幕宣言” 】


〓フジテレビ、午前8時からの 「とくダネ!」 は、先だって結婚なされた中野美奈子アナの上海万博レポートでした。
〓そのレポートの中に、


   胡錦濤 (こきんとう) 国家主席の “上海万博開幕宣言”


の映像が出てきたんです。胡錦濤さんの中国語による開幕宣言がそのまま放送されたんですね。


〓これね、海外の首脳の声を TVで聴くっていうのは、意外にチャンスがありません。オバマ大統領のスピーチのようなあつかいは特別ですよね。たいていは、首脳会談の映像にアナウンサーのナレーションがカブッちゃう。


〓でね、胡錦濤さんの “開幕宣言” を聴いて、「ん?」 かおはてなマーク と思ったわけです。


   エラく訛 (なま) っている


のね。中国語というのは、方言による発音の差異が激しく、


   もし、漢字がなかったら、中国はヨーロッパのように多数の国家に分裂していたかもしれない


と言われます。つまり、ラテン文字で書かれる言語は、発音が違うと、字面もまったく異なってしまうんですが、


   漢字を使うと、発音は違っても、字面は同じ


ということになります。それゆえ、文語では、たがいに別言語とは認識されないんです。


〓中国歴代の指導者の中には、訛りがきつくて、何を言っているかわからなかった人物もいる、なんてハナシを聞きますが、実際に、そういう例を目の当たりにしたわけです。

〓そうか、そうなのか、現在の中国の国家主席のような人物でも 「普通話」 “プートンホワ” (標準語) の発音ができなくてもいいのか、と、メウロコでした。


〓現在の中華人民共和国の標準語は、北京語を基礎とした 「普通話」 pǔtōnghuà (プートンホワ) と言います。以下、「普通話」 と書きますので覚えておいてください。






  【 反り舌ができない中国人 】


〓中国語では、「万国博覧会」 とは言いません。


   世界博览会 shìjiè bólǎnhuì [ ʂʅtɕie polanxuᵊi ] [ しーチエ ポーらヌふイ ]


と称します。この発音は、北京音に基づいた “普通話” の発音です。


〓発音記号 (IPA) で [ ʂ ] と書かれるのは “反り舌のシュ音” です。舌の表面をスプーンのように窪めて、舌先を上向きに反り返らせます。それゆえ、「反り舌」 と言います。
〓北京語など、北方の方言は、この反り舌の子音が4つあります。 ch, zh, r, sh ですね。これができると中国語っぽくなります。


〓「反り舌」 に対して、舌を反らせない普通の子音があります。 q, j, x です。中国語を学び始めたばかりの日本人は、これらの子音をカタカナで認識していることが多いですね。しかし、そうすると、こうなっちゃう。


   ch, zh, q, j …… 

   sh, x …… 


〓もちろん、これでは通じません。


   【 チ 】
   反り舌  …… ch (有気音) / zh (無気音)
   非反り舌 …… q (有気音) / j (無気音)


   【 シ 】
   反り舌  …… sh
   非反り舌 …… x


というパラダイムになるんですね。


〓ありがたいことに、 q, j, x は日本語の 「チ・シ」 とほぼ同じ子音なのです。気をつけるのは q には 「気息」 を付け、 j には 「気息」 を付けない、ということ。しかし、 x はまったく日本語の 「シャシシュシェショ」 の子音で OK です。


〓反り舌子音のあとの母音 i は、発音記号では [ ʅ ] と記します。実は、これは、正式の発音記号 (IPA) ではなく、中国語学のみで通用する 「慣用表記」 です。これについてはいずれ申し上げましょう。



               あじさい               あじさい               あじさい



〓普通話で 「上海」 は


   上海 Shànghǎi [ ʂaŋxai ] [ しゃンはイ ]


です。語頭の Sh- はやはり反り舌ですね。そして、“上海万博” は、


   “上海世界博览会” (上海世界博覧会)


と言います。略称は、


   “上海世博(会)” Shànghǎi shìbó(huì) [ しゃンはイ しーポー(ふイ) ]


です。


〓「上海世界博覧会」 の中国語音を日本人が聞くと、


   シャンハイ・シーチエ・ポーランフイ


と聞こえます。ところが、胡錦濤 国家主席は、いとも明瞭に、


   ンハイ・スージャー・ポーンフイ


と発音したのです。発音は、次のような点で特徴的です。


   1. 普通話の特徴である “反り舌” が発音できていない。
   2. L を N で発音している。



               クローバー               クローバー               クローバー



〓“反り舌” は中国語の 「北方方言」 で発達したものです。北方方言とは言うものの、その範囲は、


   オオザッパに言うと 「南京」──「長沙」 を結んだラインの西側


で、「北京、西安、重慶」 が含まれます。

〓このラインより南東にある 「南京、上海、杭州、香港、広州、台湾」 を含むエリア ── つまり、中国の南方の海側の地域 ── では “反り舌” が発達しませんでした。
〓この地域の方言の話者は、たとえば、反り舌の sh を s で発音します。



〓胡錦濤さんのプロフィールを調べると、案にたがわず、出身地は、


   江蘇省 姜堰市 (こうそしょう きょうえんし)
      Jiāngsū Shěng Jiāngyàn Shì [ チアンスーしぇン チアンイエヌしー ]


です。南京の東、上海の北にあたり、もよりの都市は 「泰州」 Tàizhōu です。




   げたにれの “日日是言語学”-姜堰


〓つまり、胡錦濤さんは 「反り舌がない地域の方言」 を母語としているわけです。それゆえ、胡錦濤さんは、これをまったく [ s ] で発音しています。


〓中国語を学ぶ日本人で、反り舌の sh [ ʂ ] が発音できないヒトは、しばしば、日本語の sh [ ɕ ] (ピンインの x と同音) で発音しますが、これはダメなんですネ。


〓というのも、普通話 (標準中国語) の x [ ɕ ] というのは、ごく近世に、 s [ s ] もしくは h [ x ] が硬口蓋化を起こして生じた、とても新しい子音なんです。つまり、こういうことですね。



   【 西 】
   siei1 [ スィエイ ] 中古音 (5~11世紀)
    ↓
   si1 [ si ] [ スィー ] 近代音 (12~19世紀)
    ↓
   xī [ ɕi ] [ シー ] 現代音



   【 兄 】
   hĭwɐŋ1 [ ヒワン ] 中古音
    ↓
   hiuŋ1, hiuəŋ1 [ ヒウン、ヒウアン ] 近代音
    ↓
   xiōng [ ɕyʊŋ ] [ シオン ] 現代音



〓サ行音の si が 「シ」 になってしまうのは、まったく、日本語と同じです。また、「ヒ」 が 「シ」 になってしまうのは江戸っ子みたいですね。あるいは、以前、説明した


   Чебурахька Cheburákh'ka [ チェブゥ ' ラーヒカ ]
      ↓
   Чебурашка Cheburáshka [ チェブゥ ' ラーしカ ]


というロシア語の変化にも似ています。


〓現代中国語の x の起源というのは、ここに挙げた2つのみです。だから、


   反り舌の sh が x になるということは中国語ではありえない


んです。
〓そうではなくて、日本語で言う 「直音化」 のような感じになるんですね。だから、


   シャンハイ → サンハイ


となるんです。






  【 胡錦濤 国家主席の訛り 】


〓今、説明したところの sh [ ʂ ] の音が “上海世界博览会” には2回出てきます。「上」 と 「世」 ですね。この2つの文字を南京・上海の周辺の方言でどう発音するのか調べてみやしょう。



   【 上 】 shàng
   ʂaŋ [ しゃン ] 普通話
   ――――――――──
   ʂɑ̃ [ しゃん ] 合肥 (フーフェイ)
   …………………………
   saŋ [ サン ] 武漢 (ウーハン/ぶかん)
   saŋ [ サン ] 揚州 (ヤンチョウ/ようしゅう)
   zaŋ [ ザン ] 蘇州 (そしゅう)
   zɑ̃ [ ザん ] 上海



   【 世 】 shì
   ʂʅ [ しー ] 普通話
   ――――――――――
   ʂʅ [ しー ] 合肥
   …………………………
   sɿ [ スー ] 武漢
   sɿ [ スー ] 揚州
   sʮ [ スュー ] 蘇州
   sɿ [ スー ] 上海



〓中国はあまりに広いので、方言音は主要な都市のものしか調べられません。


   「上」 と 「世」 の発音から言うなら、胡錦濤さんの方言は揚州方言に近い


ようです。実際、地図で見ても、姜堰 (きょうえん) にもっとも近い大都市は “揚州” です。



               あじさい               あじさい               あじさい



〓胡錦濤さんの訛りで次に特徴的なのは、「覧」 の頭音を L ではなく N としている点です。



   【 覧 】 lǎn
   lan [ らヌ ] 普通話
   ――――――――――
   nan [ ナヌ ] 武漢
   …………………………
   læ̃ [ らん ] 合肥
   liæ̃ [ りアん ] 揚州
   lᴇ [ れー ] 蘇州
   ɦlᴇ [ ふれー ] 上海

     ※ [ ] は中国語独特の発音記号で、 [ e ] と [ ɛ ] の中間音



〓ここで、揚州音と掛け離れてしまいました。胡錦濤さんの発音は、揚州方言とも異なるのです。おそらく、合肥 (フーフェイ) 方言の L を N に替えたような音でしょう。


   覧 [ næ̃ ] [ ナん ]


〓さらに、方言音の特定を進めるために、「界」 を調べてみやう。



   【 界 】 jiè
   tɕie [ チエ ] 普通話
   ――――――――――
   kai [ カイ ] 武漢
   tɕiᴇ [ チエ ] 合肥
   tɕiɛ [ チエ ] 揚州
   tɕiɒ [ チオ ] 蘇州
   tɕiɑ [ チア ] 上海



〓ここで 「アレッ?」 と思ったのですよ。というのも、胡錦濤さんの言う 「世界」 “スージャー” は上海音に近い。


   世界 [ sɿtɕiɑ ] [ スーチア ] 上海音


〓まさか、上海市民へのサービスとして上海訛りを使ったのか?と思ったのですが、その可能性は、すぐに否定されました。つまり、



   【 博覧会 】 bólǎnhuì [ polanxuᵊi ] 普通話
   ――――――――――
   poʔ-ɦlᴇ-ɦuᴇ [ ポッふれーふエ ] …… 上海音
   po-nã-hui [ ポーナんふイ ] …… 胡錦濤氏の発音



ということで、やっぱり、上海音じゃないんですね。



〓とどのつまり、こういうことでありましょうか。


   胡錦濤さんの訛りは、揚州方言に近いが、上海方言とも似ている面がある






   げたにれの “日日是言語学”-上海万博

  【 余談 ── 博士にヒゲがあり、専門家にヒゲがない理由 】


〓ハナシは変わりますが、上海万博の映像を見ていて、会場のそこかしこに見える


   上海世界博览会


の字面に気づいたでしょうか。
「上・世・界」 の3文字は、中国でも日本でも同じ “字形” と言っていいでしょう。「会」 という字は微妙にデザインが異なりますが、手書きすれば同じ “字形” になります。
は “簡体字” (かんたいじ) で 「覽」 という正字の画を簡略化したものです。日本の戦後の新字体では 「覧」 ですね。


〓問題は、残りの2字。すなわち、 です。よく見ると、


   日本の新字体より、古い字形をとどめている


のです。フシギでしょ。つまり、


   戦後の日本で、画を略した 「新字体」 になった漢字のうちに、
   革命後の中国で 「簡体字」 にならず、正字 (繁体字) のまま残ったものがある


んです。



               クローバー               クローバー               クローバー



「海」「母」 の部分を 「毋」 とするのは、字源から言うと確かに誤りです。とは言え、草書・行書では 「母」 と 「毋」 の区別がなくなるわけで、必ずしも問題があるとは言えません。


〓問題ありなのは、「博」 のほうです。つまり、戦後の日本の新字体で、余計なことをしたばっかりに、「丶」 があるのかないのか “まちがい探し” のようになってしまったんですね。


〓すなわち、「博」「専」 を書くときに、


   「あれれ? “𤰔” にテンは付くんだっけ?」


という迷いを生じるようになってしまいました。


「博士」 にヒゲ (テン) があり、「専門家」 にヒゲ (テン) がない、というヤヤコシイことを覚えなければならなくなった。これは、漢字をカンタンにしたツモリでやらかした大失策です。


〓漢字の 𤰔 的な部品にテンが付いたり付かなかったりするのは、ひとり日本の新字体のみの問題です。要は、


   「甫」 を 「𤰔̀」 としなければよかった


んですね。すでに見たとおり、中国語ではもとの字形のままです。


〓よく似ていながら、「丶」 があったりなかったりする字には以下のような2系列があります。


   博・敷・薄・簿 ………… 「 ← 甫寸」 の系統
   専・恵・穂 …… 「」 の系統


〓つまり、「博」 に 「丶」 がつくのは、それが “甫” だからなんですね。


   ヘンな略し方をしなければ、「丶」 の有無を覚える必要なんてなかった


のです。


〓この系統の字は、音読みのアタマが h もしくは b で共通しています。つまり、「ハ行音」、「バ行音」 です。



   甫 ホ、フ / fǔ [ フー ] (← fu3 ← pĭu2)
   浦 ホ / pǔ [ ぷー ] (← pu3 ← phu2)
   ――――――――――
   尃 フ / fū [ フー ] (← fu3)
   …………………………
   博 ハク / bó [ ポー ] (← pɑu2 ← pak4)
   敷 フ / fū [ フー ] (← fu1 ← phĭu1)  ※「方」 は 「寸」 の誤り
   薄 ハク / báo, bó [ パオ、ポー ] (← pɑu2, pɔ2 ← bɑk4)
   簿 ボ / bù [ プー ] (← pu4 ← bu2)



〓いっぽう、「專」 のほうは、


   「叀」 が口を縛った袋


の象形です。以前、「囊」 (ノウ/ふくろ) という字の上の部分が “口を縛った袋” だと説明しましたが、よく似た象形文字です。下の 「ム」 の部分が袋で、上部がくくった口ですね。


という字は 「セン」 という音を持ち、「惠」 は会意。「惠」 という字は、日本の新字では 「恵」 となりましたが、中国では 「惠」 のままです。


〓そのいっぽう、 (くくった袋) に、さらに、「寸」 (手の象形) を加えて、


   袋の中の物を搗 (つ) き固める


という意味の会意文字ができました。この字は以下のような意味を持ちます。


   【 專 】
     「まるめる、打ち固める、満ちる、まるい、まわる
      → ひたすら、ひとえに、ほしいまま、思うまま」


〓それゆえに、


   専門家


というコトバができるんですね。

「專」 の字を音符として持つ字は、「セン・テン・デン・タン・ダン」 といった音を持ち、字義には、「丸い、まわる」 などの意味が見えます。



   叀 セン / zhuān [ チュアヌ ] (← ʈʂiuɛn1 ← tɕĭwɛn1)
   ――――――――――

   惠 (恵) ケイ / huì [ ふイ ] (← hui4 ← ɣiwei3)
   穗 (穂) スイ / suì [ スイ ] (← sui4 ← zwi3)
   ――――――――――
   專 (専) セン / zhuān [ チュアヌ ] (← ʈʂiuɛn1 ← tɕĭwɛn1)
   …………………………
   團 (団) ダン / tuán [ トゥアヌ ] (← thuɔn2 ← duɑn1)
   轉 (転) テン / zhuǎn, zhuàn [ チュアヌ ] (← ʈʂiuɛn3・4 ← ȶĭwɛn2・3)
   傳 (伝) デン / chuán, zhuàn [ ちゅアヌ、チュアヌ ] (← ʈʂhiuɛn2 ← ȡĭwɛn1 /← ʈʂiuɛn4 ←ȡĭwɛn3)



〓こちらの場合は、従来の楷書などでも、「叀」 の下の 「ム」 が略されることがありました。


〓日本の新字体では、「団」 を除き、「転」、「伝」 のように 「云」 で略されます。中国語の簡体字でも、やはり、 を除き、 のように で略されます。


〓ということで、どうも、「博・敷・簿・薄」 などの日本の新字体は失敗だと思うんですね。部品としての 「甫」 の字形を保ったところで、


   画数はまったくかわらないし、「甫」 を書くのであれば、
   「丶」 があったか、なかったか、などと悩む必要はなかった


のですよ。

〓まあ、対処法としては、「甫」 は ho という音だから、音読みに h, b の音を持つ字は、「甫」 と同じく 「」 を付ければよい、と思い出せばいいわけです。




   げたにれの “日日是言語学”-孫文博愛2