それでもすべてを選ぶことはできないから、分かれ道にぶつかる度に置き去りの荷物
何を捨てるべきかもわからず放り投げた中にはきみの泣き顔
あの瞬間疎ましく思っていたものに、どうして今さら焦がれているんだろう
自ら捨てたものに思いを馳せても、生きていくことからは逃れられないのに
望んで捨てたものを、いつの間にか手放していたものを、総じて過去と呼ぶのなら、それを探し歩いている者は何と呼べはいいのだろう
彷徨い疲れ果てても尚、どうして前を見詰めないのだろう
その昔過去にしたものを今見つけたとしてもそれは過去のものであり、何かが違うと嘆くことは目に見えているというのに。
それを解っていても繰り返すのだから、人間というのはほんとうに、哀しい程愚かないきものだ。
パンドラの匣に残されていたものは、絶望という名の希望だったのかもしれない。
それが匣に残ったことこそが、希望だったのかもしれない。
