[9.4点]神様のカルテ/夏川草介地方病院を舞台にした作品。とにかく主人公が魅力的である。漱石が好きでしゃべり言葉が独特の変人栗原。彼を嫌いになる人はいないのではないか。1人1人のキャラが鮮明に美しく描かれており、少しずつ変わっていく日常がその凄まじい文章力で自分がそこで働いている気分になれる。話は決して軽い話ではなく、深刻な地方病院の実態を確実に描いていると思う。 この小説は読み終わった後に、これからも頑張ろうと思える不思議な力を持った作品であった。 続編もあるようなのでチェックしたいと思う。