基本的に糖質の摂取は必要ないと思っています。
趣味の一つとして少量を摂る分には問題ない、趣味程度で楽しむもの。と捉えております。

完全糖質制限をして全く糖質を摂らない生活においても、
ヒトには『糖新生』というアミノ酸から糖を合成する機能が備わっておりますし、脂質から作り出されるケトン体という物質で脳を働かせることも出来ます。

何故そのような機能が備わっているかというと、
【血糖値を維持するため】です。

血糖値とは血液内のブドウ糖濃度のことですが、空腹時血糖値はおおよそ80-100mg/dL程度であり、糖質を摂ると上昇します。

この血糖値が50mg/dlを切る、いわゆる低血糖状態になり大脳のエネルギー代謝が維持できなくなり、精神症状をおこしはじめ、さらには意識消失を引き起こし、重篤な場合は死に至る。

糖新生の機能が正常な人であれば低血糖にはなりにくい。(ストレスでも血糖値変化が起こりますし、精神的作用においても血糖値は増減しますので一概に言えませんが、ここでは健常者のそれとします)

そこでタイトルの【糖質を摂るべき時】です。

糖新生が停止してしまう状況下においては、糖質を摂取しないと低血糖状態になってしまう。

ということです。

糖新生とは肝臓で行われています。
しかし肝臓は糖新生だけを行っているわけではなく、脂質、タンパク質などの代謝、アンモニアを尿素へ変換するなど他にもたくさん処理しなければならないのです。

その中の機能の一つとして、アルコールの分解、各種薬物の代謝というものがあります。

身体、脳にとって毒物であるこれらの分解、代謝の優先順位は最も高いため、これらの処理をしている間は糖新生機能が停止するほど忙しく機能する。

それにより糖新生がストップし低血糖状態になってしまいます。

完全糖質制限をするとお酒に酔いやすくなる、二日酔いになりやすくなるなどの経験をしたことがある方も多いと思います。

ですので、アルコール摂取時においては、低血糖状態になることを防ぐためにもある程度の糖質(砂糖、炭水化物)を健康維持という視点においては摂る必要がある。

と言うことが出来ます。

もっとも糖化反応が起こったり、肝臓へのダメージが加わるというのは言うまでもないこと。
アルコールを摂取するから糖質が必要ということであり、アルコールを摂取しないのであれば糖質はやはり必要ないということが出来ます。

まずは一定期間糖質制限をして、糖新生機能を復活させた上で、
アルコールも糖質も趣味の範囲を超えない程度に抑えることが出来るような身体、脳へと戻してみましょう。

それが健康への近道。